紙の本
浅見の推理で物語が成り立つ
2022/12/22 21:51
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投稿者:lucky077 - この投稿者のレビュー一覧を見る
状況証拠から浅見が推理して仮説というか妄想を組み立て、後から偶然の出来事により、妄想が事実だと判明します。謎解きとは言えないストーリ展開に肩すかしを食わされた印象でした。最後の日蓮誕生の地のことが、以外と面白かったくらいが救いです。
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そんな訳で。
日蓮の生まれた場所だと思われる地を訪ねたり……日蓮が最大の法難にあったという場所を訪ねたりしていたが、結局、メッセージの手がかりを得られることなく。
ヒロインの恋人の家を訪ねると、今度は警察に捕まってしまう……。
そうこうしているうちに、今度はヒロインの父親が殺されてしまう。
そうなって初めて、浅見は新聞記者に助けを求めるが、最後の最後に裏切られてしまう。
怒りからそこに乗り込んだ浅見はついに、事件の真相を知ることになる……。
ここから先は、ネタバレになるので、嫌な人は、回れ右をして欲しいのですが(と、註釈して)。
結局のところ、犯人は自滅してしまうのですが。
いつもいつも思うのですが、この終わりが正しいのかどうかわからない。
「真実は闇の中」。
確かに、それが一番都合のいいこともあるのです。
未然に誰かの不利益が防がれたのだとしたらそれはそれでいい。
一度失墜した信用は確かに、そう簡単に取り返せるものじゃない。
おまけに、企業は企業のトップとして多くの社員の命を抱えてる。
それはわかる。
でも、だからと言って、犯罪を放置していいのか……。
てか、そもそも犯罪って何だろう?
人が被害をを受けることを「犯罪」と予備規制しているのだとしたら。
「犯罪」を明るみに出す方が不利益を受ける人が多いのだとしたら……わかんないよね。
なんて、ちょっぴり哲学的な気持ちになってしまうのでした。
この終わりの後味の悪さがないと、もっと面白い本だと思うんだけど。
いっつも、終わったところで、悩んでしまう。
これはもう、作者さんと浅見さんとの僕の主張の違いなんだろうな……。
というわけで、僕は浅見さんとは結婚出来ない(ぇ)。
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「日蓮の生まれ給いしこの御堂」木綿子の恋人塩野が残した謎の伝言。真相を追って浅見光彦は聖人ゆかりの地を訪れるが、重要な手がかりは得られない。ところが、その浅見に怪しげな人物がつきまとい、さらに木綿子の父親も「イトウのお寺には行ったのか」という言葉を遺して、突然の死を遂げた。果して犯人の目的は、消息を絶った塩野の行方は。そして日蓮聖人生誕に隠された秘密とは。
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「日蓮の生まれ給いしこの御堂」木綿子の恋人塩野が残した謎の伝言。真相を追って浅見光彦は聖人ゆかりの地を訪れるが、重要な手がかりは得られない。ところが、その浅見に怪しげな人物がつきまとい、さらに木綿子の父親も「イトウのお寺には行ったのか」という言葉を遺して、突然の死を遂げた。果して犯人の目的は、消息を絶った塩野の行方は。そして日蓮聖人生誕に隠された秘密とは。名探偵浅見光彦さえも窮地に追いこむ驚愕の真相。伝説シリーズ超大作、待望の文庫化。