紙の本
可愛がることの責任
2015/11/01 04:59
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者がたくさんの捨て猫や犬を保護していることが、この本を読むとわかる。その活動は素晴らしいが、やはり個人の力では限界がある。行政がやるべきことでもあり、何よりもペットを飼う人それぞれが責任を持つべきだ。
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芥川賞作家・町田康氏を飼い犬であるスピンクの目から描いたエッセイ集です。作家の日常とかわいい犬たちの掛け合いが面白いのと、「命」と言うものに向き合うと言うことを教えられます。
町田康さんが飼っているスタンダードプードルのスピンク。彼が「主人・ポチ」と言ってその目線でつづられる日常です。かねてからこの本をずっと読みたかったので 今回手に入ってうれしい限りです。スピンクのこともいいのですが、個人的にはスピンクの兄弟犬であるキューティー・セバスチャンのことのほうにどうしても目が行ってしまいました。彼はいろいろと複雑な経緯で飼い主とブリーダーの間をたらいまわしにされて、主人・ポチこと町田康さんと美徴さんこと奥様の所に引き取られた際には虐待を受けていてところどころに掲載されているスピンクとの2ショット写真を見ると以下に苛酷な環境にいたのかがわかってつらい気持ちになりました。
医者からはこれからどんな障害が出るのかわからないので早い段階から要介護状態になるかもしれないので安楽死と言う選択も考えたらどうか?と勧められるほどだったと言います。しかし、美徴さんと主人・ポチこと筆者が懸命に愛情を注いだだけあって、現在では見違えるような回復ぶりを発揮していて、毎日散歩に行ったりスピンクと軽く噛み合っていることが綴られていることがあとになってわかったので読んでいてほっとします。虐待によってキューティーが体や心に負った傷は一生付き合っていかなければならないものがあるそうなので、「イヌ科イヌ族」の家族と暮らすにはそれ相応の「責任」があってしかるべきで、それをまっとうできないならば彼らと暮らすべきではない、ということが本当によくわかりました。
そんなお堅い内容だけではなく、主人・ポチが意味不明の歌を歌い、奇行やエキセントリックな言動を繰り返して美徴さんにあきれられ、時に「文学の鬼」となって仕事をする。そんなありふれた日常がスピンクの目線で描かれるのは、彼が上梓している猫のエッセイとはまた違った面白さがあると思っています。
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著者の猫エッセイが良かったので本書も購入。犬・スピンクの視点で描かれる日常なのだが、よくここまで主人・ポチを第三者目線で書けるものだ。本当にスピンクの気持ちを理解しているようで、何の違和感もない。キューティーも写真を見ていくと、美徴さんのお蔭で健常に成長したようで安心した。生体販売の中に潜む悪徳業者の問題は、もっと語られても良いと思う。町田家は猫と犬とは交流しないで育てているんだね。ちょっと残念。本書では猫は完全な脇役で、二階でがすん、どすんと音をさせる場面のみ。
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スピンクかわいい
変こなキューティーもかわいい
変こなポチもかわいい
こんな毎日楽しくて幸せやん
スピンク達の写真も載ってて
ほーのぼーの
おもしろかったーー
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私はスピンクといいます。プードルです。小説家の主人・ポチや美徴さん、キューティー・セバスチャンやたくさんの猫たちと一緒に暮らしています。「犯人だー」と叫んで一緒に駆け回り、安物買いの暖房器具で寒い思いをし、ときに「文学の鬼になる」と言い出す主人と私たちの楽しい毎日について申し上げます。
私はスピンクといいます。犬です。プードルです。
私はスピンクという名前で、キューティー・セバスチャンと
主人・ポチと美徴さんとたくさんの猫たちと
一緒に暮らしているのです。
P8より