紙の本
主人公たちが眩しい
2019/01/28 12:38
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまり人づきあいが得意でない人が、ちょっと風変わりな「ちょっと苦手だな」と思うような人と、ひょんなことから一緒に暮らし始めて徐々に心が通い合うようになり友達になるという話は、例えば小川洋子氏の「ミーナの行進」や青山七恵氏の「ひとり日和」など、最近の小説の定番なのでラストはどうなるのかはわかっているのだが、さすがによしもと氏の筆力でどんどんと読み進まずにはいられない。のんべんだらりと50年以上過ごしてきた私には主人公とはじめちゃん、この若い二人が「自分らしく生きていきたい」とがんばっている姿は眩しすぎる。ひょっとすると、30年前はこんな気持ちを少しではあるが私も持っていたのかもしれない
紙の本
豊島圭介監督映画化原作
2016/04/04 11:35
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
美しくも寂れてゆく西伊豆の風景が情緒ゆたかだ。肉体的にも精神的にも傷ついた少女の傷は簡単には癒せない。むしろ傷を抱えたまま生きていく姿には共感できる。
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よしもとばななを2作連続読める幸せ。のはずが、あんまり。イルカよりは随分ましだが、はじめちゃんの人形も無理矢理感がある。他の人が書いたものなら、まあまあなのだろうが、好きだからこその辛口。
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中学から高校にかけて、とにかくよしもとばななが大好きだったし出版された本はぜんぶ持ってた。ムーンライトシャドウと哀しい予感がすきだった。
でも、「いま」じゃないんだなぁもう。
よしもとばななは「私は読者を選ぶような、ある人たちだけにわかってもらえればいいというような文章は書きたくない」って昔言ってて、その言葉にすげえ!って感動したのだけど、人は選んでなくても、共感できる年齢はあると思うのだ。
よしもとばななの世界ってゆうのは、十代の女の子が最も共感できて心に響く世界だと思う。
だって地に足がついていないのだよ。足をつけたい途中だから。
このお話の主人公まりちゃんの状況は、ぴったり私と同世代で思ってることもわかるのだけど、実際はもっと先を見て不安になったりしてるんだから。そんな夢みたいなこと言ってらんねーよ、と捻くれて思ったのだ。
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今年の夏も暑かったが、この本を呼んでいる間は、かなり涼しく感じた。
年々寂れていく故郷に対して自分なりの方法で向かい合うことができる主人公、主人公が営む小さくて小粋な「かき氷屋」の淡く甘いカキ氷、そこにやってくる「はじめちゃん」との清々しい交流、手の届く距離にいつもある海水浴場…。全ては伊豆あたりの真夏の出来事だけど、全体を貫く清涼感のおかげで気持ちよくなれる。
この夏、一番の読み物だったかな。夏に出会えてよかったと思う。
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自然とかお金とか。。。結構よしもとばななのこのカテゴリ好き。
よしもとばななの本って感じで普通かな。。060705
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本との出会いって不思議。何気なく気に留めた作品がその時その時の心に響く本だったりする。
夏のけだるい日。
何気なく過ごしている日常を少し大切に思える作品。
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これからの季節、昼下がりに、もしくは夜眠る前に読むのにオススメな本。
女の子の夏をつづった物語はかつて同氏が書いた「TSUGUMI」を思わせます。
丁寧に物事を捉えるところは見習わないとと思いました。なので星4つです。
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彼女の小説の真ん中にいる人たちは「ずいぶん純粋だこと」と皮肉られてしまうかもしれないが、別に無垢でおめでたい人たちなのではない。むしろきっぱりとしている。ある種の欲の深さや卑屈さやずる賢さをはっきりと憎み嫌っている。この作品の人たちもそうだ。自分の領分をわきまえない傲慢さに、静かで冷たい眼差しを向けている。ただ、状況の展開で語るのではなく、台詞で言いたいことを言っちゃってる感じ(後半はとくに台詞の分量が多い)。そのせいで小説じゃなくてエッセイ読んでるみたいな気分になった。それって小説としてどうなのだろう?というのが正直な感想。
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ストーリーとしてはあんまり一貫性が無いんだけど表現が魅力的だからぐいぐい引き込まれた。やっぱり私はよしもとさんの表現好きなんだなー。
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夏休みに読みたくて。
穏やかに爽快、って感じ。
わたしもこういう風に暮らしたいな〜と思うけど 大丈夫!?みたく不安な気持ちになる事もあった。
2人がわかりあって親友になる過程が さらけ出しすぎで 憧れる事はなかったかな。
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私は「TUGUMI」といいこの「海のふた」といい島の物語が好きなようです。はじめちゃんのけなげではかない美しさまりの強くそしてどこか孤独を思わせる美しさに惚れ惚れします。
ばなんさんの小説に出てくる人はどうしてこんなにも素敵で魅せられる人ばかりなのだろう・・・。
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吉本ばななの物語はいい意味でも悪い意味でもないけど、風みたいな存在。読んでる最中は気持ちよくて、ふわふわとその世界にひきこまれるけど、読み終えるといつのまにか忘れてしまう。
でもこれは違った。唯一強い印象を残してくれた「TSUGUMI」以来に深く印象に残った。
ふわふわした感覚はそのままに、主人公の二人の少女の言葉や考え方が生きて私の中に入ってきた。
今,
自分自身としてを生きることの貴重さを教えてくれる。そんな物語でした。
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「この世の慈悲と無慈悲のバランスは、私たちが想像するにはおおきすぎる。ただその中で泳いだりびっくりしたり受け入れるしか、できることがないくらいにでっかいみたいだ。」
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きっとおねえちゃん、わざと私の部屋においていったな。
カキ氷食べたい。でもエスプレッソはいらない。夏なのに、秋のようなトーンの雰囲気だった。