紙の本
三下デシルの復活
2015/09/17 15:27
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投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
グルーデック・エイノア率いる宇宙戦艦ディーヴァが宇宙要塞アンバットに襲撃を欠け、天才少年フリット・アスノがUEの正体をヴェイガンと知り、ユリン・ルシェルを永遠に失ってから25年。エミリー・アモンドとの間にもうけたアセム・アスノは、17歳になっていた。
地球連邦軍総司令部ビッグリング司令となった英雄フリット・アスノの長男として、衆目を集めざるを得ない立場を生きるアセムは、父と自分を比べ、劣等感に苛まれる日々を送っていた。そんなとき、彼の前にゼハート・ガレットが現れる。
アニメはもう視聴していないけれど、アニメを再構成して面白くするのが本ノベライズの役割と捉えていたので、アセム編を一冊に凝縮する構成は消化不良の感が否めない。正直、ウィキペディアの方が分かりやすく説明しているのではないかと思ったりもしてしまった。
三世代を描くという構想は、その歴史を背景と共に視聴者に伝えるという意図があったと思われるが、肝心の個々の描写が不足しており、積層的に織りなされる歴史の表現には全く至っていないと断じざるを得ない。
せいぜい見所は、デシル・ガレットの三下ぶりだろう。こんなやつのせいでユリンが死ななければ、フリットももう少し違う大人になれていたかも知れないな。
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TVは毎回見ている「AGE」のノベライズ。
TVを見た感じでは、フリット<<アセムなので、
アセム編にあたるこの本を始めに読む形になりました(^.^;)
うん、評判がTVよりはるかに良いですが、確かに良かった!
強いてTVのほうが良い部分をあげれば、ウルフさんとアセム君の
交流シーンが多かったことぐらいで、あとは大半がこちらの
ノベライズのほうが良かったです。
特に良かったのは、子供向けを意識した作品でないがしろに
されがちで、本作も例にもれない
「子供を戦場に出すことの非常識さ」を、大人たちが
当たり前のように考えている描写が顕著だったことです。
TV感想で突っ込んでいたこともあった、
「親を知らないフリットの親としての不器用さ」や
「彼なりの護りたいものへの愛情」もしっかりと描かれ、
ノベライズでは、フリットがちゃんと「物語全体の主役」
としての本懐を果たしていることに唸ります。
TVでは、主人公なのに嫌われてますからね;
嫌われキャラになってしまっては、彼が軸である面白みが
半減しますもの。
ヒロインのロマリーちゃんも、TVのような中途半端なキャラで
なく、公私共にアセム君にとって必要であり、大切な人として
納得のいく描写です。
これであのTVアセム編最終話へは凄く自然に流れますよ。
そして今回の主人公・アセム君は、「2世代目の主人公」として、
サブキャラが背負う役割も背負えているのが橋渡しを役目とする
2代目主人公ならではで面白いですね。
今放映中のキオ編で、この彼がどんな役割を果たしていくかも
楽しみであります。
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学園ドラマパートがとても面白かった。ロマリーの役割や池からMSが出てくる理由付けにウルフ隊長のブートキャンプなど、アニメ版では語られなかったディテールを補強している点も満足。ただ紙幅の都合上仕方ないのかもしれないが、2巻に比べるとクライマックスの戦闘シーンは盛り上がりにやや欠ける印象。勿論面白い事には変わりありません。
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放送を見ているだけではわからなかった裏の事情が…
驚いたのはソロンシティの一件。まさか、そのための陽動作戦だったとは!
あとは、ゼハートとアセムの心理描写や、学園生活のエピソードが挿入されていて嬉しい。
兄さんもいい感じで絡んでます。
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第二部が、映画一本分くらいの分量&展開で収まった感じ。
今回は、かなり展開もいじっている印象で、具体的に言えば青春パートがほぼオリジナル展開。逆に割を食らったのがオブライトさんで、恋愛シーンが2行くらいで飛んだw
しかしなんといいますか、原典が、登場人物に全く生気を感じさせない無味乾燥なものにくらべ、こちらの血と涙と汗をぬったくったような味付けも少々極端な気もしてきた。
ティーンエイジャーのリアルな心理を描くためかどうか知りませんが、女性キャラクターにやたらと性的な視線を注ぎすぎている感もありますね。
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アセムとゼハートの学園生活の様子がより丹念に描かれているので、二人の対決がより重みがあるものとなっていたのは良かった。この交流があれば最後の展開も意味あるものとなる。TV本編で気になっていたフリットの父親としてのあり方についてもフォローがあったが、他人が語ってしまっては本人がそう思っているかどうかまでは分からないのでフリット本人に語らせるべきだったように思う。