紙の本
おもしろい視点
2016/03/25 13:09
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投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る
にわか,古代史ファンには必読かと思います。このような,文学?考古学?でない切り口は,ぜったいに必要だと思います。井沢元彦のものは,あまりに,そのような専門家への悪口だけでしつこくてイヤだ,と思っているひとには,いい内容です。特に,出雲に関しては,おもしろい(これ以上は,ネタばれになりますので,ここまで)
紙の本
上代日本史ロマン
2016/02/07 18:14
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投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
都市開発などで遺跡が発見される度に書き換えられる
日本の古代の姿に興味があって買い求めました。
手軽な新書版なので、関西旅行のお供に好適でした。
紙の本
箸墓古墳から聖徳太子、伊勢神宮までの古代史
2010/12/26 21:37
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書はルポライターが書いた歴史に関する新書である。この類の書は歴史学者が著すのが通常であるが、ルポライターが書くとこうなるであろうという予想がある程度つくものであった。
歴史といっても本書では日本の古代史を扱っている。とくに遺跡巡りを行って、発掘現場に密着するなどルポライターらしい取材を行っている。その記録を新書にまとめたといっても過言ではない。記録の内容は発掘現場での記録と発掘の指導をしている学者の話をまとめたもので、したがって、さまざまな学説を紹介しているといってもよい。
ここで取り上げる古代史の範囲は広く、副題に「卑弥呼から平城京まで」と書かれている通りである。前半が最近発掘調査がなされ、卑弥呼の墳墓であるとの見方が強まっている箸墓古墳が取り上げられている。
箸墓古墳の発掘から卑弥呼の古代王国の有り様が語られている。この王国との関係で邪馬台国のルーツである吉備と出雲の遺跡調査(墳墓の形式など)の結果などが考察されている。この辺りが学者の書く書と異なるところであろう。もう少し卑弥呼の墳墓としての箸墓古墳に言及してほしかったところである。
さらに本書では邪馬台国の九州説にまでテーマが及んでおり、やや散漫になってしまっている。日本書紀をめぐって山の辺の道を歩むなどは如何にもルポライターらしい記事になっており、それなりに楽しめたし、天皇家の系譜を紐解くところは大変分かりやすかった。
しかし、その後古代東国の中心地「上毛野」を探るところでは、さらにテーマが発散してしまう。ただし、群馬県にある遺跡を辿るところは、私にとっては新しい情報なので興味をひかれた。ここからは「聖徳太子はいなかった」、「大化の改新の真相」、「伊勢神宮はいつ誕生したのか」というテーマが続き、平城京への道は遠くなってしまった。
古代史の中でもよりテーマを絞り(たとえば箸墓古墳)、現代に遺す断片的な遺跡を辿って行った方が、読者が今の古代史の一端を理解する助けになるのではなかったか。あまりにも盛りだくさんになってしまい、結局読後に残ったものが少なかったような気がする。
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本書から読み始めれば良かったかも。でも、まだ僕には難しすぎる・・・。炭素14年代測定法に期待。こういう手段が確立されないと。
様々な媒体に書いたものを集めたものだけに未整理感が少し出てくる。前半に出て来る蛇の神様と後半の蛇の神様をうまく結びつければもっと統一感が出たかもしれません。(読者に自明のことを前提としているのかもしれないけど)
と、マイナスっぽいことを書きましたが、大変良いガイド役となってくれました。ありがとうございます。
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邪馬台国、聖徳太子、日本書紀、大化の改新、出雲大社・・・見解の分かれるポイントについて、主張の異なるそれぞれの学者へのインタビューを通して現時点での古代史の世界を流し見る感じ。
個人的には古代東国の中心地、上毛野についてが新鮮だった。
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歴史も地理もさっぱりわからない自分にとっては、書いてあることの半分も理解できてないように思う。逆にどれがどう新説でも素直に受け入れられ、楽しく読ませてもらった。年譜やそれぞれの説の対照表などがあるともっと読みやすくなったと思う。「この次」があれば、一覧表をつけて欲しい。
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第1章 箸墓古墳は卑弥呼の墓なのか
第2章 卑弥呼から始まる?ヤマト政権
第3章 邪馬台国のルーツ、吉備と出雲
第4章 「九州説」、三つの視点
第5章 『日本書紀』は揺れている
第6章 古代東国の中心地「上毛野」を行く
第7章 「聖徳太子はいなかった」説はホントなのか?
第8章 大化改新の「真相」は?
第9章 伊勢神宮はいつ誕生したのか?
従来の日本史しか知らない人は、卒倒しそうな内容ですが、
きちんとした取材に基づいています。ただし、著者の興味を
中心にしているかもしれません。
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本書を通じて分かるのは、奈良時代初期までの日本の歴史って、あまり信用できないってコト。
邪馬台国論争は未だに決着がついてないし、聖徳太子は藤原不比等の創作かもしれないしという状況。
日本古代史は諸説入り乱れてて、それぞれの言い分には、それなりに納得感があるから、益々、どれが本当の歴史だか分からなくなる。
本書はそうした状況のサマリとなっているので、古代史をこれから勉強してみたい人にはオススメ。
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古代史最大のミステリー、邪馬台国の姿が見えてきた! 卑弥呼、ヤマト王権、出雲王家、大化改新――その最新の疑問とは? 日本のルーツの謎を追って、古代史フリークの実力派ノンフィクション作家が東奔西走、徹底取材。考古学最前線をレポートする。
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一般的に考古学者は出てきた遺物でしか語れないことは、一切語らない。小説家がよくするように、歴史的事実に自分の意見というか想像的な意見を付け加えない。だから多くの古代の本はいまひとつ面白くない。これはジャーナリストの書いた古代史レポートである。さすがなところは、その頭の固い学者から「自分の意見」をいくつも拾い出しているところである。
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日本古代史の研究状況について研究者のインタビューなどから紹介しています。本当に簡潔に書かれており、あっさり風味、物足りなさも残ります。どうせなら「メタルカラーの時代」のように研究している人に徹底的にインタビューする、という形式もおもしろかったかもしれません。
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文字を持たなかった、日本古代史の研究状況をルポ形式でまとめたもの。勉強にはなりますが、地元志向の研究が多いためどうも地元びいきとしか思えない研究成果があるような気がします。
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文字通り、日本古代史を綴った一冊。
邪馬台国の場所、聖徳太子の存在など、現代でも定まってないことが多く含まれてるので、著者の主観によるところが大きいのは仕方ないところか?
古代史の最新事情をざっと知るには都合が良いと感じた。
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手軽に古代史ロマンに浸りたくて読んでみた。
研究者へのインタビューを中心としたルポがメイン。筆者自身は歴史や考古学については門外漢ということで、独自の見解といったものはあまり述べられていない。そのため、内容が薄いという批判もあるようだが、事前知識のほとんどない僕にとってはこの薄さはちょうどよかった。
おなじみの邪馬台国はどこにあったのかという議論や、纒向遺跡と卑弥呼の墓と目される箸墓古墳の話、群馬が古代東日本の中心だった説など、魅惑的な薀蓄をいくつも仕入れられる。
本の後半は、聖徳太子は実在しなかった説や、大化改新の新解釈、そして伊勢神宮の起源についての考察など、これって異端の説なんじゃないの?と言いたくなる話が次々と。やはり分かってることが少ないからこそ、想像を巡らせる余地があるという点が古代史の魅力と感じた。
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邪馬台国論争などの古代史の論点を、ルポタージュ風に追った本。
様々な研究者や論者にインタビューを周り、論争の奥深さを知る事ができるのが、初学者な私にはとても親切。
しかし、後半で著者が傾倒する理論がメインに据えられている為、中立的な観点ではなくなっていくのが、不自然かも。
著者の評価は最後に少し記すくらいにしてくれると、議論の入門としてはベターだった気がします。別にそういう意味でこの本を書いたわけじゃないんだろうけども。