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新書の中に盛り込むには、盛りだくさんな内容を凝縮した著者の渾身の一冊。
著者のこれ迄の著作の主張が一本の鎖で繋がった読み応のある議論が展されている。惜しむらくは結言にあるこういう主張が成長論者の戯言に書き消されて日本がどんどん間違った方向に舵を取りつつある現状をどう変えて行けば良いか?が見えない事であろう。
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キリスト教の記述がしっかりしており、資本主義のメカニズと近代史が一望できる良書である。『超マクロ展望 世界経済の真実』では控え目だった水野が本気を出すとこうなるのね。いやはや、ぶったまげたよ。
http://sessendo.blogspot.jp/2014/07/blog-post_57.html
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非常にわかりやすい現状分析で、今後の日本経済や世界の経済がどのような道を進むのかの大略をイメージするのに少なからずこの本は影響するだろう。
ただ、資本主義が崩壊したのちに関してはわかりません地球上の知を結集してくださいという態度なので、あくまで現状の把握に留まる。
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成長がいつまでも続かない資本主義の限界はみな薄々感じてるのだろうが、現実を直視したり、ましてや成長至上主義から卒業することは、なんと難しいことか。しかしこれを変えていかないと世界の未来はない。現政権や世界の動向、そして人々の行動(自分も含め)をみてると暗澹たる気分になるのは否めないのが、正直なところ。
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これは、驚いた。
資本主義の終焉は、私が生まれた1970年には始まっていたというのである。
資本主義の基本というのは、価値の高低差を生まれる環境の中での商売であり、過去を振り返れば地域差出会ったのだろうが、現在に至っては地域格差がかなり縮まってきている。
ということは、収益を上げにくくなってきているということである。
現在の資本主義がなくなろうとも、人々の暮らしは混乱しながらも続いて行くことは歴史が証明している。
インターネットを活用した情報社会が作り出した、記入ワールドの資本主義が本当に終焉する頃、ごく一部の誰かが搾取する社会から、みんなで分け合える社会に移行できるのだろうか。
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水野和夫さんの著書は初めて読んだ。
要点としては、先進国は数十年前からすでに、資本主義に基づく投資による開拓の余地が残されておらず、それが低い利子率となって現れている。
それを克服するために生み出された金融・電子空間という投資先は、長期的にはバブルを生むだけで、バブル崩壊と同時に中間層は没落し、社会の格差は広がっていく、というもの。それほど真新しいトピックではないと感じた。
問題点の指摘はされているけれど、タイトルに「資本主義の終焉」とあるわりには次のパラダイムへの展望はなく、「歴史の危機」という言葉が何を指しているのかもよくわからなかった。
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限りある資源の中で成長し続けるのは無理なことは皆分かっているけど気がつかないふりをしてきた。大きなパラダイムシフトが起こるのは近い。
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必読だと。
今の状態が、長い16世紀って言われてた時代と同じってことを根拠に進んでいく。ここに頼りすぎてる感もあるけど、説得力はあるし、納得できる。
中心と周辺の話、地理的・物的空間から電子・金融空間の話など、しっかり整理されてるし。
早い段階でゼロ金利状態にある日本はある意味、一歩先に進んでるというアドバンテージがあるっていう。
現状把握としてはすごい良書。
ただ結論としての脱成長よりは、成長目指し続けて、まだ見えてない可能性を探るっていうほうが面白そう。ただきついとは思うけど。
http://shotahisahiro.hatenadiary.com/entry/2014/08/16/093724
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資本主義が終わろうとしてるのかどうかは深遠すぎて僕なんかの理解の及ぶところではない。けど、「資本主義にとってのフロンティアが消失しつつあるので、金利のディスカウント=資産バブルの創出で無理矢理にでも擬似フロンティアを捻出せざるを得ない」という本書の指摘は僕の日常の実感と整合している。逆に言えば、僕の実感を見事に言語化してくれてはいるものの新たな驚きは得られずじまい。新書とはいえ同内容の繰り返しが多過ぎるのも難。
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今までいろなことを考えたり、経済についての本を読んだりしてきましたけど、本作の歴史的な視点はまた興味深いです。確かに今の日本はもう資本主義の最期の前に立っています。でもそれは不幸だとか思いません。もしそれを認めて新しい方向(定常経済)に推進したら、作者の言う通りソフトランディングができるかもしれません。残念ながらそういうリーダーシップは日本そして世界には皆無。
今大騒ぎのアベノミクスとは確かに資本主義の延命策に過ぎない。特にTPPはその資本主義が求めるニューフロンティアを作り出そうとします。結果として社会格差悪化一方です。
本作は10万部のベストセラーだそうです。10万人の日本人の読者は何を考えているだろう。もし本作のことを信じて新しい一歩を踏み出せば幸いと思います。
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現在の日本の経済がうまく行ってない理由を、5年とか50年ではなく、500年のスパンで見渡して明らかにするスケールの大きい、射程の長い本。
キーワードは「利子」と「収集」。
利子というのは、不確定な要素、特に未来の事象に対して 投入 < 結果 を認める仕組み。これがあるからこそ、投資も成長もできる。ところが現在の利子率は2%を大きく割り込む状態が20年続いており、それは16世紀以来の事態、現代資本主義の死とも呼べる異常事態だという。
その原因は、収集(=収奪)するべき周辺がなくなったからであり、これからは資本の回転は成長ではなく現状維持を目的にするべき、と。
むむむ。
これまた、今までと同じニュースを見聞きしても意味が全く変わってしまうフレームワーク。
こんな意見に賛成したら終わりだ、もっと頑張ってフロンティアを開拓するぞ、という気持ちと、そうかそういうことだったのか、これからはやはり持続可能性に軸足を置きなおさなくては、という気持ちの両方が湧いてくる。
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主張は全く正しいと思う
資本主義の本質を捉えている
ただし落ちだけが自分とは合わない
私はテクノロジーの進化が問題解決すると信じています
宇宙に進出することで新たなフロンティアを獲得するか
エネルギー問題を解決することでみんなが豊かになるか
ただし新たな問題を背負い込む可能性もありますが
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利子率の低下、資本拡大の場の消滅、などから資本主義の危機を読み解く。
難しかった。折りに触れて読みたい。
新自由主義、グローバリゼーションの名の元に、国内的・国外的に規制緩和が進む現在、有益な視座をもたらすか。
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現代の超低金利の時代背景を16世紀の中世封建制の終焉から読み解く。
経済の勉強に加えて、歴史を学ぶことの重要性を再確認させてもらった。
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中身は皆さんが書いてくださってるから置いといて、
今年の新書は豊作ですがその中でも確実にBest3には入ると思います。
もう一冊候補を挙げるなら
『一神教と国家』
をあげます。