紙の本
バレエっていいですよね
2002/03/11 17:11
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投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
バレエにかける青春、主役の座の競い合い、同期の友人に先を越された不満と不安、恋愛、忘れていた自分と家族にまつわる忌わしい過去…。濃密な内容で読み応え十分の表題作「ローマへの道」他、バレエを題材にした計3作品が収められています。どれも舞台の華やかさがよく描かれていて、バレエの熱気が伝わってきます。
世界を舞台に活躍する日本人が出てきて、興味を持つ人が増えてきているというバレエ、私はこの「ローマへの道」を読んでバレエのファンになりました。
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「愛してる? なぜなぐるの? あたしはサンド・バッグなの?」「ラエラ! 愛してる 悪かった こんな・・・・・・」「愛してるのはあたしよ! あなたは愛してなんかいない! あなたには愛なんかない! こんなのは・・・・・・愛じゃない・・・! 愛じゃない・・・・・・! あなたは人生において愛を学ばなかったのよ・・・! ・・・・・・! だから・・・! あたしの愛が見えないのよ・・・!」
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萩尾望都は癒しと許しを描くから好きなんだ、読んでしまうんだ・・と気がついた。自分自身も許されたいと思っているから・・。
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読んだ日:2006/09/29
買った日:2006/09/29
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\105
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読んだ日:
買った日:
買った所:BOOK・OFF武蔵新城店
値 段:\\\\105
売った日:2009/01/12
売った所:BOOK・OFF向ヶ丘遊園駅前店
値 段:\\\\40
登録日:2007/05/07 00:58:24
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萩尾望都さんのバレエ漫画が好き。
バレエ漫画って言うと、ライバルとの対決とか、先生との恋愛なんかに焦点を置きがちだけれど、これは人間模様が描かれている。
バレエダンサーの主人公マリオの心の葛藤と成長。
萩尾さんの精密な線で描かれたコマ一つ一つから音楽が聞こえてきそう。
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愛するって難しいし、愛されてるって信じ続けるのも難しい。
自分の内側と外側、どちらともうまく付き合っていかなきゃ生きてくのは難しい。
人間ってすごく複雑なことをしている。
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萩尾さんの漫画どれも好きですが、バレエ漫画、ほんとに好きすぎて。表題の作品は、マリオという主人公のバレエ団での葛藤が描かれてます。厳しい世界ですね、バレエって・・・。共感とは違いますが、マリオの心が手に取るようにわかるというか、内面の描写が秀逸。何度でも読み返したい漫画です。
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おもーさまのバレエシリーズの中でも、親子の葛藤・トラウマを描いた作品。『感謝知らずの男』と世界がリンクしているのも嬉しい。愛を知るってこういうことなんだろう。
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ダンサーたちのお話がいくつか収められている。
どの話もキリッとしていてかっこいい。暗い話の内容なのに、かっこいいと思える芯の強さを感じたので、テーマは人の強さや弱さなのではないか?と考えさせられた。
ダンスの知識や興味がなくても、読んでいるうちに物語にのめり込む力強さがあった。
さすが漫画のお母さんの作品と思わずにはいられない良作。
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バレエを題材にした短編集。
表題作は主人公がローマに行く事で愛を取り戻す話。
あとがき読んでから読み返したら、物語の深さや漫画の技巧に更に感動した。
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高いプライドと野心に嫉妬心が加わり、哀れなほど空回りしているマリオ。育ての母の死をきっかけに打ち明けられた家族の秘密が、スランプへ入り口となりマリオを苦しめる。
押さえられない衝動として恋人のラエラに手を上げるシーンが何度も出てきて、マリオのメンタルの弱さが執拗に描かれる。そうしてターニングポイントとなる「愛を学ばなかった」という台詞。
満を持して登場したマリオの実母に驚いたのは私だけじゃないと思う。老人ホームにいるって言葉から、白髪の老婆かと思えばこざっぱりとした性格のオバサンで。
実の母との再会で愛を知るって、育ての両親の存在ってなんだったんだろう。義両親だって愛情をもって接してきたのに、愛を知れなかったのは当たり前として受け取らなかったマリオ自身の問題なんじゃ?
その家庭から愛を学べずラエラへの暴力に走ってしまったという結論のつけ方は納得できない。
バレエ・コレクションと銘打たれ、バレエ作品のみを掲載したこの一冊ではロットバルトが好き。3作とも人間を丁寧に描いた作品でした。
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初読。
■ローマへの道 202p
ベルギーの育ての父母たる叔父叔母のもとを離れてパリでバレエ修行中のマリオ。
叔母の葬儀で叔父から、死んだと聞かされていた実の母が、夫つまり実の父を殺したあとローマで生きていると教えられて動揺し、パリに戻っても恋人とうまくいかず……。
という筋だが、マリオが恋人のラエラを殴る(!)とき必ず母が父を殺した凶器の麺棒がよぎる……この描写が凄い。
いわば救いが描かれるわけだが、個人的には、描かれない今後も想ってしまう。
ドメスティック・バイオレンスと親子の繰り返しの問題。あとは日常の倦みについて。
漫画内で、読者の味わいをよくするためには、たとえば一回だけマリオがラエラを打って、何度も記憶に苛まれるという流れにしてもいいところを、結構執拗で飽きてしまうくらいに、何度も何度も何度も、マリオがDVする場面が繰り返される。
あ……これひょっとしたら「呪い」から「解放」されたあとも続くのかも……というやりきれなさを、個人的に読んでしまい、すっきりせず……しかしこの「すっきりしなさ」が大事だと思う。
「残酷な神が支配する」同様、一度ぶっ壊れてしまった人の、一回の出来事で救われない粘着性のようなもの。
またその日常性の毒には、才能やら妬みやらも係わって、表現者として陥りがちな陥穽も要素になって、もう業が深すぎて……。
*ルームメイトのレヴィはこの後「感謝知らずの男」で描かれる。
■青い鳥(ブルーバード) 50p
「世界が不条理でも、舞台だけは美しかった。舞台にだけは青い鳥が住んでいた」「誰も誰かの青い鳥にはなれない」
至言の連発。
■ロットバルト 50p
単純に「白鳥の湖」だから、ダーレン・アロノフスキー監督「ブラック・スワン」を思い出したが、ミステリの枠組みも似ている。
◇エッセイ―萩尾さんの髪の毛の南北問題:さそうあきら(漫画家) 4p
髪色について。黒髪と金髪と描き分けることで、説明なく人物の出身が北か南かを示している、という指摘。
これは素晴らしい着眼点だと思った。
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バレエ・ダンサーとして成功することを夢見る青年マリオ・キリコの物語です。
ドミ・ド・リールのオーディションに合格したマリオは、おなじく合格したラエラことラファエラ・ロッティと交際をはじめます。しかし、彼のほんとうの両親をめぐる問題のせいで彼の心の安定はうしなわれ、はじめはめだたなかったもののしだいにその才能を開花させていく同期のディディに対して後れをとっていると感じて、しだいに追いつめられていきます。その結果、彼は何度もラエラに手を挙げてしまい、二人の関係も冷え込んでいきます。
『感謝知らずの男』にも登場したレヴィが本作でも重要な役どころを担っており、そちらを読んだことのある読者にとってはより興味深く読めるのではないかと思います。若いマリオとラエラの不安定な心の揺れ動きが巧みに表現されているとは思いますが、両者の関係が若干紋切り型のようにも感じてしまいました。個人的には『感謝知らずの男』のレヴィがメインの話のほうが気に入っています。