柳田國男について
2021/09/18 11:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:福原京だるま - この投稿者のレビュー一覧を見る
柳田國男の活動について戦前、戦中、戦後と語られていてどういう人たちと関わっていたのかがおもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
近代の日本、とりわけ戦時下において、日本の家意識は国家による主導の下に再編される。しかし民俗学に即して見た家の姿とは、絶えずそこに家を構成する側によって動的に読み込み、とらえられる素地を持っていた。家が国家の脈絡で協調された戦時下において、この素地はそれに対峙する営みとしてはっきりとひとつの像を結ぶ。
投稿元:
レビューを見る
[ 内容 ]
民間習俗の由来を調査するに止まらず、研究成果を援用し、現在の生活を改善しようとした柳田民俗学。
だが現代社会で、柳田の姿勢は失われつつある。
「家」「モヤヒ」「故郷」「憲法」「伝承」などの領域で、研究者、画家、作家たちが展開した民俗学の具体例を広く取り上げ、柳田民俗学の実践的な課題を近現代史のなかから掘り起こす。
柳田民俗学が本来目指したものとは何か。
その答えと可能性を追究する一冊。
[ 目次 ]
第1章 『遠野物語』再考
第2章 家
第3章 民俗学が生む“方法”について
第4章 思想への態度
第5章 生活から生まれる論理
第6章 “モヤヒ”の思考
第7章 座談が捉えた思想像
第8章 漂泊と現代
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
投稿元:
レビューを見る
「入門」と題しているが、柳田国男や柳田民俗学の手引書ではない。協力者や他の知識人(今西錦司、桑原武夫、中野重治、羽仁五郎、石堂清倫、竹内好ら)との関係性から、柳田の思想と運動の特質を歴史的に再検討した評論集で、柳田や民俗学についての基礎的知識が読者には必要であろう。
投稿元:
レビューを見る
柳田民俗学が近代日本思想史のなかで占める位置を、同時代の思想家たちとの交流を広く見ていくことで浮き彫りにしようとする試みです。柳田國男の仕事そのものについての紹介はあまりなされておらず、柳田民俗学そのものに関心がある読者にとっては、すこし期待外れに感じる向きもあるかもしれません。
個人的には、アカデミズムの歴史学のような実証的な方法論をもたないように見える柳田民俗学の方法について論じている箇所や、中野重治との交流については、興味深く読みました。