関西弁を喋る騎士
2023/05/23 21:21
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投稿者:とりまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
忘れ物を取りに行った康男とクラスメイトの優樹は教室で「おれは、竜退治の騎士やねん」という男に会う。
康男は学校に来ている劇団員だと思うが…。
疎遠になった級友の家庭事情とかクラス内のギスギスとか、チラチラと影の部分も見え隠れしていて、児童書というには大人っぽい話です。
一方で騎士の喋る関西弁には妙なおかしみがあって、その陰の部分を中和してくれています。
騎士が子ども時代に竜と女騎士との戦いにでくわして加勢するのですが、棒で突かれた竜が「なにすんねん、ゆう感じでおれのほうを見た」とか。
自分の事を「乗ってる船が沈没してやな、誰かと一緒におれが無人島に流れついた時、そのだれかに、おまえが一緒で嬉しいと言われるようなやつではなかったんや」とか。えらいリアルな哀愁があるなと。
物語としてのオチのつけかたも良かったです。
関西弁が苦手な人でなければ、大人でもおすすめです。
えっ何?竜退治の騎士になる方法なんてあるの?
2004/07/07 14:58
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投稿者:エーミール - この投稿者のレビュー一覧を見る
夕暮れの学校で起こった不思議な事件。ファンタジーと言えばファンタジーなのだが、舞台は学校で、6年生のぼく(康男)と幼なじみの優樹というとても身近な等身大の2人が主人公であるところが、この作者らしいところだ。
この作者は子どもの気持ちがよくわかっていると、作品を読むたびに思う。会話も面白い。設定も面白い。
ところで、なんで竜の騎士になる方法なんてのが急に出てきたのだろう。いえ、急にということはない。これまでの作品を読んでいれば、特に不思議はないのだ。学校を舞台にした不思議な話というのも、この作者らしいところなのだ。この作品も、岡田淳ワールドとでもいうような独特の世界だ。今回は、どういうわけか関西弁でかかれている。言葉遣いの面白さ、言葉へのこだわりも、この作者の魅力の一つなのだが、今回は、会話の声の大きさを指定してあるのも面白い。声に出して読んで見るとまた違うのだろうか。
ストーリーは、夕暮れの学校に忘れ物を取りに行った6年生の2人が、竜退治の騎士にであうというもの。竜退治の騎士に興味を持った優樹が、竜退治になる方法を尋ねると、その人はなんと<トイレのスリッパをそろえること>といったのだ。これ以上言うと、読む楽しみをうばってしまうのでやめておく。このストーリー展開が独特で、それもまた、岡田淳ワールドとしか言いようのないものなのだ。よくよく考えると、教訓的なテーマも感じられるけれど、読んでどこまで考えるかは、それぞれの自由ということだろう。
言葉遣いの面白さ、ストーリー展開の手品のような面白さ。読むととりこになってしまう独特の世界。さあ、あなたもどうぞ!
(エーミール/図書館の学校・児童書選書委員会)
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岡田さんの作品は他の児童作品とはひと味違う。斜に構えているというわけではないが、切り口が新鮮だ。それでいてちゃんと大切なものは伝わってくる。「びりっかすの神様」なんかはその代表だと思う。今回は関西弁のナイトが出てきた。これが絶妙な味わいを醸し出している。このナイトは果たして「ホンモノ」なのか「ウソッパチ」なのか、主人公のヤッちゃんとともに予想していただきたい。
この人の作品は前からずっと好きだなあ。
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読書のすすめ 清水店長一押し!
これを読むとあなたも竜が見える!
2004.6.25 諏訪にて
この作者は文章も素晴らしいが
イラストも素敵!
どうやったら竜退治の騎士になれるか
→スリッパをそろえなさい。
?スリッパそろえるより、人の目が気になる。
そろえなおす、回数が減ってくる。
いろんな人いて、その人たちの気持ちになってみた。
甥っ子にプレゼントする。
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おもしろい。
読んで損は無いと思います。
ブレイブストーリーみたいな、
ネバーエンディングストーリーみたいな
現実と空想が交錯している感じがよいです。
トイレのスリッパを並べましょう。
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岡田淳さんの小説が読みたくなって。
前にも読んだことあったよねと思いながら内容が思い出せなくてかりました。
他の小説に比べておもしろい!という感じではないのですが大切なことを思い出させてくれるような小説です。
090808
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『読書のすすめ』サイトで紹介されていた魔法の3冊セットの1冊目です。
字が大きめなので、すぐに読み終えることができます。
小学校上級向けの児童書ですが、大人が読んでもとてもためになる気づきのある本です。
ちなみに、魔法の3冊セットは、①【竜退治の騎士になる方法】 ②【びりっかすの神さま】 ③【二分間の冒険】です。さらにこの順番で読むことであなたの中の本当に大切なものが必ず見つかります。・・・だそうです。
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ちょっと意外な竜退治の騎士になる方法。もしかしたら、その方法を実践すること自体が竜退治ということになるのかな。
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好く生きる方法かな。
うそでなければ語れない真実もある。
正解はひとつとは限らない。
会話(立ち話)が中心、唐突な展開は子供向けなのか雑なのかわからないが、なんとなく読んでいるうちにのめり込む部分がある
行間を読ませる演出
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児童書。ただし、内容は奥深い。
トイレのスリッパを直すなど、思いやりの行動を実践し続けたいと思った。
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康男と優樹は宿題のプリントをとりに戻った学校の教室で、ジェラルドと名乗り、自分は竜退治の騎士だと関西弁で言う男に出会う。始めは学校に劇を見せる為に来ている役者さんが冗談でそんなことを言っているのだと思っていた二人だが…。
(感想)
久しぶりに岡田淳先生の本を読んでみたいと思って選んだ児童書。この先生に図工の授業を見てもらっていたということは、今から考えると贅沢だったなぁと思います。竜退治の騎士になるために、トイレのスリッパをそろえなさい、というくだりはユニークでした。この物語を通して先生が伝えたかったこと、竜というものに含められた意味が大人になった今では、深読みするようになった為わかるような気がします。本の終わりで、最初は夢がないと言っていた優樹が、将来の夢をもち、そしてその後も康夫と交流がある点が、心が温まり、いいなぁと思いました。
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単純にタイトルの惹かれて読み始めたら
のっけから妙に現実感があるというか
今時の小学生の生活や気持をリアルに表現していて
いったいどこに竜が出てくるんだ??と疑心暗鬼に読み進めて
ふと気がつくと
関西弁と標準語を見事に使い分ける
騎士ジェラルドのペースにまんまとはまってしまった
今の子供たちは幸せだな
あさのあつこの「バッテリー」もだけれど
思春期に入った少年少女の
心の深い所にまでぐっと届く
等身大の小説を読むことが出来るのだから
さらに本書について言えば
等身大の青春小説でありながら
冒険ファンタジー(関西弁テイスト)であり
自己啓発本(「夢をかなえるゾウ」風)っぽくもあり
う~~む・・・
悩み多き
青春真っ只中の大人が読んでも
またそれはそれでいいんだなあ~
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読書のすすめ書店で「魔法の3冊セット」として推薦されていた1冊目。
学校で竜退治、ありえないシーンが現れるのは何故?
冒険ストーリーの中に、子どもも大人も何かを気付かせてくれるお話。ちょっと仕事で疲れていたち気に読んだので、はっとさせられました。とごとごしたものは○○だったんだ!!
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おもしろ〜!
岡田さんの本はハズレはないなー
イマイチってのはあるけど・・
これは、放課後の教室で「ジェラルド」ってなのる関西弁の男の人がいて、自称「竜退治の騎士」
話してるうちに見えない竜とたたかいはじめて、
でもだんだん竜がみえてきて・・
って話
将来の夢とか、生き方とかについて
考えるきっかけになる
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おもしろかったです。先が読めないですね。本物!?ニセモノ!?みたいな。
この作者の他の本も読んでみたいです。