紙の本
御手洗ミステリの野球小説。
2011/07/14 11:32
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
面白かったーーー!!!
すごく、好き。
本作は御手洗潔シリーズである。
といっても、御手洗と石岡の登場部分は少ない。
本書は紛いもなく御手洗潔シリーズだが、
物語の主役は天才打者と二流投手という二人の野球選手である。
だから…御手洗ファンにとっては物足りなさを感じる一冊かもしれない。
だけど、トリックや謎解きにそれほど重きを置かない本読みのわたしには、
とても印象に残る、そしてページを繰る手が止まらなかった一冊だった。
先にも書いたが、本書の主役はふたりの野球選手である。
彼らの――近すぎず、かといって淡白すぎない上質の――友情と、
野球に対する想いがふんだんに込められている。
物語の先は、はっきり言って読める。
『最後の一球』というタイトルから、結末も読める。
それでも、ページを繰る手が止まらなかった。
ここまでぐいぐい引き込まれるのは、
著者の文章力のなせる技だろう。
ミステリとしては疑問の残る作品かもしれない。
でも、このドラマ性がたまらなく好きだ。
御手洗シリーズ、見直しましたっ!!
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2010/7/10 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2020/1/3〜1/4
1年ぶりの島田作品。5章から突然話が変わって説明のないままどんどん進んで良く分からなかったが、最後の伏線回収が見事。最後の一球、というタイトルや、竹谷のコントロールが素晴らしいことなど、さすが島田さん、といったところ。ただ、このトリックは本当に成り立つかなぁ。
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御手洗シリーズ。
例によって御手洗のところに妙な依頼が持ち込まれ、それがとある事件に発展し、ただ御手洗は何となく釈然としない(でも一応は筋の通っている)解決を示してさっさと謎解きを切り上げる。
その事件の真相は――?
島田的作中作「手記」がこの作品のすべて。よくもわるくも、「ああ島荘」。
っていうかぶっちゃけ、御手洗出す必要ないよね。
御手洗が客寄せパンダすぎて萎える。でも御手洗が喋ってるというだけで読めてしまう。読んでしまう。まんまと踊らされることよ…。
初出時発売日に読んだはずだけど途中まで内容すっかり忘れてた。
物語的にはその程度。
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御手洗潔シリーズ。
さすがの論理展開。
枝葉は最初から無視して
本質的問題からスタートさせて最短で解答にたどりつくところは
格好いい!!
急に野球の話に切り替わる。
野球ドラマもなかなか秀逸ですよ。
さらっと楽しめる良作。
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御手洗潔シリーズ
母親が自殺を図ったという男性・甘楽からの依頼。美容院を営む母親。お好み焼きを持ってやってくる女性。母親の借金。道徳ローンの詐欺事件。立証不可能な犯罪。お守りに願をかける御手洗。取り下げられた借金。
道徳ローンの会社屋上のプレハブ炎上事件。竹越警部の捜査。
竹谷投手と武智選手の友情の物語。道徳ローンの罠。武智が託した最後の一球。半分焼けたボールの謎。
2011年1月7日読了
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トリックは場所を見たら直ぐに分かってしまった。ので、トリック自体はそう難しいものじゃないけど、物語はいいね。感動だよ。けどなぜかこれを読んでいると、伊坂幸太郎さんのあるキングを思い出して仕方なかった。好みでいけば、こっちのが好き。欠点をあげるとしたら、御手洗さんたちの出番少ないってことかなあ。
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「陽の当らないヒーロー」に光を当てた、ミステリというより人間ドラマ。
のけぞるようなトリックが炸裂する島荘らしい作品ではないし、御手洗と石岡君はほぼ脇役、というより登場する必要が無かったような気さえする。「異邦の騎士」の感動にも、遠く及ばない。
ただ作者が描く「御手洗ですら太刀打ちできない」社会の闇と、それすら跳ねのけた二人の友情には、胸に響くものがあった。タイトルの「最後の一球」の含意にも痺れる。
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御手洗シリーズの長編。
ミステリーとしてはイマイチ。というより、ミステリーとして書かれていない。主には野球選手の苦悩と友情。
心情の描写など、細部までかかれていて、感動の作品。
久々の石岡君登場。
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さわやかな感じ。
割かれているページ数からも明らかだが、謎解きどうのこうのよりも、1人の人間の人生が魅力的に書かれている。
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島田さん、御手洗潔の作品が一度読んでみたくて、初めて手に取った作品。
残念ならがら御手洗潔の活躍場面はこの作品ではなかったけど、彼の有能さはよく分かった。
会話のテンポが面白い。
御手洗シリーズの中では何が一番オススメなんだろう…?
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別に、御手洗シリーズとしなくても‥と思うけど。救いの神のような御手洗石岡が必要だったのかな、とも思う。よく野球を知ってる作者さんなんだなーと思いつつ。横浜の球団の二軍が多摩川かー!w
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御手洗君っ
御手洗君そんな出てこないけど
御手洗君だし
それ抜きにしてもおもしろかった
竹谷くんは自分を二流二流と自嘲するけど
そこまでいけない人のほうが圧倒的に多いとオモウ
竹谷くんはいろいろスゴイ
御手洗君はもちろんステキだが
竹谷君がすこぶるいいキャラクターだったので
星は4つ
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御手洗シリーズ。文庫版で再読。
大好きな野球と大好きな御手洗でわたしにとっては何とも胸熱な一冊。
とはいえ今回の御手洗は脇役。この作品ははっきり言ってミステリ部分はおまけだと思ってます。竹谷と武智の友情、野球にかける情熱…スポーツマンシップってまさにこういうのを言うのかな。試合のシーンなどは本当の試合をテレビで見ているように手に汗握ってしまった。島荘先生は野球にも詳しいみたいなのでもっと野球の話読みたいなぁ。
プロ野球だけを目指して血を吐くような努力をしてきた竹谷はプロ野球選手としては二流かもしれないけど、胸を張っていいと思う。
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物語の途中に野球選手の独白(手記)が挟まれているのですが、これが読ませます。陽の当たる場所に出ることのできない野球選手たちの苦悩がひしひしと伝わりました。
トリックはありふれたものでしたが、「なぜその手段をとるに至ったか」のプロットは納得の出来でした。
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御手洗ものにする必然性が感じられない。
御手洗のひそやかな紳士ぶりが少し出ているだけで、まったく魅力もへったくれもあったものではない。
そして作者独特の「独白」も、魅力に富んだものとはまったくいえない。
ちょっと残念。