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日本社会における、触法精神障害者をとりまく精神科医療・司法システムの脆弱さを改めて感じる一冊。そしてそれに対する著者の強い憤りも。
私たちは、人口の約1%が統合失調症であるという事実を踏まえながら、著者が「松沢病院」勤務時代に経験する実態をもっと知るべきなのではないのだろうか。事実の認識が広がることで、未だ座敷牢的な日本の精神科医療が少しでも改善されることを願わざるを得ない。
著者の主張と焦点が少々ぼやけている感が否めない構成自体が、難点といえば難点かな…。
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最近読んだ一番のホラー。人はショックでは精神に異常をきたすことはないんだそうだ。タイトルどおり、狂気はすぐそばにあるのを実感させられる一冊。
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東京某所に現存する重度の精神病患者の収容施設で勤務していた著者のレポート。狂気とあるが、淡々と各症状ごとに行動パターン、思考をレポートしている。題名と内容が結構かけ離れてるのが残念。
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触法精神病者、統合失調症について書かれている。
事件が起こると生育歴や環境のせいにすることが多いが統合失調症患者が多い。統合失調症はどの国でも人口の1%はいて環境などには左右されない。
精神病だと罰せられない日本の法律では犯罪者は医師に委ねられてしまう。 精神病なら何をしても許されるわけでなく、一般の人々の生活を脅かす存在ならば、日本も司法が犯罪者の治療、退院まで積極的に介入すべきである。
患者の人権を訴えるのもいいが、大勢の一般市民の生活の安全を考える方が重要であると思う。
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淡々と、しかしこれでもかこれでもかとばかりにベールがはがされてゆく「精神病院」という世界。
まったく知らないよ、ということならばともかく、なまじ多少は知っているつもりだったことなだけに、自分の価値観ごと足元をすくわれたかのような読後…
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書いてある事の方向性がばらばらでまとまりがないと感じる。イギリスのような…いや、それ以上に整備された保安病院は必要だろうなとは思う。数は少なくていい。
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最近のマスコミの報道をみてて思うけど、報道される対象の人や事柄をちゃんと理解したうえで語る人の話を聞かなくちゃだめだなぁ。
この人の著作はもう少し読んでみたい気がする。
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<人口の約1%が統合失調症という事実。しかし、それが我々に実感されることがないのはなぜか。殺人、傷害にかかわりながら、警察から逮捕もろくな保護もされず、病院さえたらい回しにされる触法精神障害者。治癒して退院したはずなのに、再び病院へ戻ってくる精神病患者。疲弊する医療関係者。社会の目から遮蔽されてきた精神医療の世界を現役の医師がその問題点とともに報告する。>長年厳しい環境で先生をしてきた方が精神病についてい多くのエピソードを使って語りかけてくるかんじ。自分の医者としての姿勢についてはあまり多くを語らないかんじだったけれど、「思いやり」とか「やさしさ」とかそうゆうものが感じられるところがよかったと思う。
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精神医療の歴史と現状、触法精神障害者に対する医療と司法システムの実態について。
難しい問題ですね。
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精神病について大学で習ったけど、よくつかめなかった。
患者を見ても理解できない部分も多い
少しでも何かつかめればと思って読んでみた
松沢病院のことも書いてある
患者との日常のやりとりも
エピソードをもとに症状・病名・対応が書いてあってわかりやすい文章
統合失調症で殺人を起こした患者の面接内容もあったが、やっぱり精神病の心はわからない、もっと知ろうとしないでわからないと言ってしまうのも申し訳ないけど。わからないから怖いと思ってしまう、ぞっとする内容の患者の話を丁寧にきく鑑定士のようには耐えられない
でも今までよりちがった視点で見れると思う、悪化へのサインを見つけるのは難しいけど、なんか変という違和感がちょっとでもついたらいいと思う
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娘が大学の講師から借りてきたとのことで、
机の上に置いてあったもの。
何となくタイトルに惹かれて読んでみた。
(もちろん娘に断わりを得て、
汚さぬようにと最新の注意を払って読んだ。)
あけてびっくりしたのは松沢病院のことが書いてあったこと。
春頃にちょっとこの病院のことを調べてた。
あの『逆噴射』で大事故を起こした機長が入院しているとか、
財界の有名人など、コネが無いと入院できないとも聞いていた。
しかしこの本を読んで、東京都のお寒い精神科救急医療体制が、
かいまみれた気がした。
(書いた当時とは微妙にタイムラグがあるだろうが。
→娘も所沢にもいい病院ができたよと言っていたしね。)
警察官が付き添う緊急措置入院はここの病院しか、
ほぼ受け付けないらしい。
中には受付に患者を置いて帰ってしまう警察もあったようで、
ところどころにうらみがましい文面もあった。
精神病を持つ患者を引き受ける一般病院は、
まずないと言うことも怖く感じた。
(精神疾患患者の内科、外科などの病気は
診てもらえないと言うこと。)
ただ、著者は精神科医であって、
作家ではないためか、何となく論点が定まらず、
最後の方は尻切れトンボのようで読後感があまり良くなかった。
忙しい仕事の合間に書きためた、そんな感じを受けた。
同い年というところが何とも言えない。
精神関連は、とても難しいと言うことなのだろうな。。
※ 岩波明(いわなみ あきら)
1959年神奈川県生まれ。東京大学医学部卒業。
精神科医。医学博士。
都立松沢病院、昭和大学病院精神科、東大病院精神科など
精神科臨床業務に従事。
現在、埼玉医科大学精神医学教室准教授。
○ 娘大学講師所蔵
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宮崎勤に関しては多重人格の精神鑑定が世間を騒がせたが、著者はそれはばっさり否定。統合失調症の鑑定を支持し、本書で詳しく考察している。犯行時点での責任能力までは言及せず、死刑判決に否定も肯定もない。ただ精神病が考慮されなかったことは問題と考えているようだ。
触法精神障害者に関しては後に優れた新書を著している(『精神障害者をどう裁くか』)。
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こうタブー視されている(と、わたしが感じている)ことについて、もっと知りたい欲求がある。
まぁ、だがしかし、よくわからない。
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書かれている内容は大変興味深い。
にも関わらず読みにくさを感じるのは、著者の文章力に難があるからだと思う。話題が飛びに飛び、脱線に脱線を重ねてから「そんな訳で冒頭に出てきたこの人は〜」などと話を巻き戻されると首を傾げながら章の冒頭に戻ることになる。
ただ、現代社会への問題提起や医療現場の実情はよく描かれているので、興味がある人は一気に読み進められると思う。
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犯罪者が精神病だった時の取り扱いは触法障害者に対する扱いよりも更に寛大であり、事実上処分は無く医療機関に丸投げされている事実を再確認し驚き。五体満足で屈強であったとしても障害者が犯罪を犯した場合よりも処罰が甘い、というか事実上無処罰な事に大きな矛盾を感じる。単純に普段知らない世界を垣間見れるという点だけでも興味深い一冊。スキゾフレニック。幼い頃に周囲の音や声が強迫的に聞こえて物凄くイライラする事がたまにあって、当時それを周囲の大人に説明できなかった。あれもスキゾフレニックな現象だったのかなと思う?もう30年も無いけどあれが続いたり悪化したらヤバかった気がしている。