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(養老孟司)
p98. 極楽浄土は何処にある?
一休宗純はみなみにあると答えたそうです。なぜでしょう?
「極楽は西にはあらず、東にも、来た(北)道探せ、南(皆身)にある」と。幸せは探すものではなくて、求めるものではなくて、気づくものだということを改めて思いました。
(七福神はダイバーシティ!)
p102 七福神は16〜17世紀はじめに臨済宗の僧によってつくられたと言われている。
弁財天、大黒天、毘沙門天はインドから、寿老人、福禄寿は中国の道教、恵比寿は日本、布袋は中国に実在した臨済宗の僧。
恵比寿はイザナギとイザナミの第一子のヒルコ。ヒルコは生まれながらに不具だったので、海に流されるが、福の神・恵比寿として戻ってきた。
(日野原先生)
読みたいもの、「復興への提言」
「方丈記」
p246「無常という力」世の中の状況が刻一刻と移り変わる、諸行無常の中で我が身の在り方も無常に変える。
健康かどうか=いかにその事態に対して適応できるかどうかで決まる。自分なりに適応できるようデザインする。執着を手放す。
縁は常に動いているし、関係性の網の目だから、波のようなもの。波乗りするように縁にうまく適応しながら生きていかなくてはならない。
(辰巳芳子)
p47 「自分という言葉は「自然の分身」という言葉を短縮したもの。
女性性→母性=女性しか持っていない能力=懐妊の能力=異物をはぐくむ能力。異物を受け入れる受容力。異物と知りながらこのに栄養を与える。=>慈悲のモデル =男性僧が(修)行をやる目的。
父性とは?男性は創造ということの主導権と責務を負っている。権力欲、威厳、矜持を発露する場所が最近ないために弱者にいじめという姿ででてくるのかも。父性とは非日常への対処?
(片田珠美)p144 性善説を信じるもいうのは、ひとえに覚悟だ。信じるしかない。
ご縁というネットワークをちゃんと見つめていれば、自己責任という発想が出てくるはずがない。自己責任という発想の根底には、関係性を軽んじる不遜さがある。為政者にとっては都合がいい。自分に向けている分にはいいけれども、すぐに反転して他責になる怖さがある。
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これだけの人を相手にいろんな知識を披露できる玄侑宗久という人もすごい人だ。
後半は震災後で、震災の話ばかりになる。リアルに感じることができずに少し飽きる。
五木寛之さんの言葉が印象に残る。
『僕は25歳で区切ってね、25歳までが学生期、50歳までが家住期で、50歳以後の林住期が人生のお動く気だという本を書いたんです。最近は自分が67歳になって遊行期に入ったから、75歳から100歳までの遊行期がもっとも高い面白い時期ではないかと我田引水で書きました。
老いに逆らって若さを維持したいというのは、若さに対するコンプレックスや憧憬があるからでしょう。そうじゃなくて、老いはひとつの実りであるというふうに考えたい。
たとえば登山では頂上を目指して、荷物を抱えて必死に登るでしょう。そのときは前しか見ていない。頂上に着いて下山するときは、ちょっと気持ちに余裕があるから、ああ向こうに海が見えるな、足元には高山植物が咲いているな、あそこに雷鳥がいるなというふうに優雅に安全に一歩一歩降りてゆく。これが人生後半の成熟した生き方だろうと思うんですよ。
頂上は登山の半分だと考えるんですよ。安全にふもとにたどり着いてようやく完結する。そこがクライマックスだと思うんです。』
他に・・・
「不変な、変わることのない自我なんていうものは存在しない。自我というのは感性的諸要素の一時的なまとまりにすぎない」-エルンスト・マッハ
「火葬というのはやはり残酷に見えるわけですね。輪廻観というのがはっきりあってこそ焼けると思うんですよ」-玄侑宗久
「道元禅師は、人は三つの心を持たなければいけないというふうにおっしゃるんです。ひとつめが「喜心」。二つめが「老心」、親が子どもを慈悲深く見つめるように見る心。三つめが「大心」、大きな心というのは、おもしろいんですけど、「春声にひかれて春沢に遊ばず、秋色を見るといえども更に秋心なし」という表現があります。昼の、たとえば鳥の鳴き声とかを聞いて心躍る気持ちがあっても、だらかといって春の沢まで出ていってはしゃぎ回ったりはしない。秋の景色に寂しさを感じても、心の中まで寂しくなったりはしない。」
「「自分」という言葉は「自然の分身」という言葉を短縮したんだそうですね。」
「悲しみは悲しむことで乗り越えるんだ。」-本居宣長「石上私淑言」
「状況の数だけ自己がある」-ハリー・スタック・サリヴァン
「君たちの中には一匹ずつ龍がすんでいる。龍は経験を食べて大きくなる。君たちの中の龍が今回の震災の経験で大きくなっているはずだから、その龍をぜひ鍛えて育ててください。」-プータン国王
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対談集
震災前と震災後とで半々で
震災後はやはり福島の話が中心になっている
天災の多い日本に住んでいるから
済んでしまったことに執着しないで
気持ちを切り替える
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うーん、出てくる話題の多くが宗教的というか、ちょっとなじみのない領域に偏ってたのが残念。
対談の相手が軒並み豪華なメンツなので、期待していたのですが。
基本的にむずかしい話がなされているので、若干流し目で読んでしまいました。それでも時々、頷ける内容もあったり。
片田さんの章が、いちばんなじみやすくておもしろかったかなあ。
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アンチ二元論
見解の対立があるところは、深めずに終わらせてある。
編集のしわざなのか、対談者のしわざなのか。。
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玄侑宗久さんの対談集
玄侑さんの知識の広さに脱帽です。
とくに佐藤優さんとの対談にわくわく
「三すくみ」→桃太郎とか。
「約束はした、しかし 約束を守るとは約束しなかった」・・・考えさせられるな。
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20161013読了
2012年発行。読みごたえのある対談集。木田元、辰巳芳子、五木寛之、養老猛司、片田珠美、山田太一、中沢新一、佐藤優、日野原重明、山折哲雄。