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初読。図書館。阿部さんを読んだことがないので、適切な感想ではないけど、ほとんど伊坂さんの作品と思って読みました。国家に騙され、陥れられるフツーの人々が逃げたり隙をついたりするっていう設定は、伊坂さんのお得意の系譜。敵側のキャラクターが少し薄っぺらいし、大きく広げといて回収しなかった設定もあるけど、一気に楽しく読めました。欲を言えば、伏線を見事な手際で回収して泣けるエンディングへ、という展開が欲しかったなあ。ちょっと無難なまとめ方でした。
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数多くの伏線がストーリーの進行にしたがってきれいに回収されていくカタルシスは「ゴールデン・スランバー」にも通じるものがありますが、多少の強引さも感じました。また、「立ち所に」とか「透かさず」と言った、他の伊坂作品では見られない表記には違和感を覚えました。個人的には、阿部さんは要らなかったんじゃないかと思います。
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伊坂幸太郎さんのトリッキーな設定の始まりは、終戦の年の蔵王。仙台と山形を舞台に展開するスピード感ある物語。
小学校の同級生二人がヒーローになるハラハラドキドキの爽快な話。
主人公が思ったように『常識を疑え』って、常識が誰かに操作されていると思うと怖いですね。常識を操作している人がいなくても、人やその人の立場で常識が違うな~と思うことも多いけど。
「五色沼」が出てくると、小学校の修学旅行で行った福島の「五色沼」を思い出して、最初のところがシックリ読み始められなかった。お釜の事を「五色沼」と言うんですね。
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山形と宮城を代表する作家が合作!
そのフレーズだけで衝動読みしてしまった。飛躍するが、なにしろ来年はモンテディオ山形とベガルタ仙台のダービーがある訳で、もう楽しみでしょうがないというのが本音。この作品と何にも関係ないべ!と叱られそうだが、今現在、宮城と山形はある意味蜜月時代というか、ライバル視しているという間柄なのです(宮城県民は相手にしていない?)。出版社はそれを知ってか知らずか、県境にある蔵王のお釜を臍とした作品を出してしまった。
因縁のお釜は宮城県にあり、それを眺める場所の馬の背は山形県にある。しかもいまだに県境の決まっていない場所もある。
作品のレビューになってないと叱られついでに、地元なので描写されている光景を検証したい。
仙台市内の描写は正確そのもの。「市立病院の南から荒町へ入り」や「西道路を走り」なんて下りは街並みが目にクッキリ浮かぶ。ただ山形市内の描写となるとかなり曖昧に表現しているようだ。出だしのホテルの位置も、北小学校の位置もどこなのかサッパリ検討がつかなかった。だだ、市民として嬉しかったのは霞城公園がでてきたことくらいか。
今回あらためて知らされたのは、北小学校というクライマックスの場所。よく考えてみれば実際の所、山形市には東小・南小・西小は実在する。しかし北小って無いんだよね。
地元ならではの楽しみを感じた一冊でした。
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スカッとジャパン!
エンタテイメント作品であります。
相変わらず登場人物たちが素敵なのよ。
素敵なのよ…
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阿部和重要素よりも、圧倒的に伊坂幸太郎要素の方が強かった。シンセミアのように、東北地方の過去から現在につながる歴史的な文脈をドラマチックに描くことを予想してたのだが、純粋なエンタメ小説だった。伊坂幸太郎作品としては納得だけど、阿部和重っぽさをもう少し感じたかった。せっかくなのに。
平凡な男2人が活躍するという展開、幼なじみという設定、小さい頃に見たせんたいものをストーリーに絡ませるという点、とてもノスタルジックな気持ちになった。
けれど、逆に平凡な市井の人なのに、頭がキレすぎというか、そのバランスに違和感を感じた。
カッコつけ過ぎで、ちょっと恥ずかしくなったし…。ノスタルジーをかきたたせることに重きを置き過ぎでは?
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出だしは無理矢理感に違和感を感じましたが、途中からはそれにも慣れて一気に読みました。エンターテイメント性高いです。
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読後、すばらしいカタルシスを得ることができます。
未読の方にぜひオススメしたい一冊です。
読んでいる最中、残りページと広げた風呂敷の大きさを何度も考えましたがそんなところに着地するのか!
という思いになりました。ちょうど一年前に読んだダン・ブラウンの「インフェルノ」を彷彿とさせます。
幾重にも重なった複線回収という意味ではこの小説のほうが強いかもしれません。
事件に巻き込まれた井ノ原が一度、自分の家に立ち寄り警察から身を隠したときに警察に気づかれないように家族へ残したメッセージの伝え方がとても秀逸でオシャレでした。
母里啓子氏の著作「インフルエンザワクチンはいらない 」(双葉新書)を読むとさらに話の意図が現実味を帯びてくるかもしれません。
あらすじ
蔵王に墜落したB29鳴神戦隊とは?
謎の感染症とパンデミックの危機!
世界を救うために二人は走る。
現代を代表する人気作家ふたりが、着想、技術をすべて詰め込んだ最強の冒険活劇。
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お二方とも大好きなので、とても、楽しめた。
最初の文は阿部和重かなとか思ったけど、その後はどちらかなんて分からなかった。
流石の疾走感、そして、爽快感。
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「合作」に心惹かれて 読んでみました。
ちなみに いままで伊坂さん2冊、阿部さんは未読です(汗)
最初のうちこそ「ここはどっちが書いたのかしら?」なんて考えていましたが、途中からそんなことはどうでもよくなるほど渾然一体、まるで違和感なく読めました。こういう「合作」って私は初めてで、とても面白かった!!
20年ほど前、数年間ですが仙台に住んでいたので、おぼろげながら頭の中に仙台市内や周辺の地図があり、さらには「お釜」にも一度だけ行ったことがあるので、とても臨場感がありました。(これが東京だったりすると皆目見当がつかないのです)懐かしいなあ。まさか「お釜」が、あんなことに・・・(笑)
冒頭、ホテルの部屋番号のくだりで「来るぞ来るぞ、やっぱり~!」→後は坂を転げ落ちるように物語が展開。とんでもない事件に巻き込まれてしまった負け犬同級生コンビの友情が、時にコミカル、時に真摯に描かれていて、非常に読み応えありました。
(ただ割と残酷な殺戮シーンがあったりして、そこはちょっと私は苦手でした。)
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伏線の張り方はさすがの伊坂幸太郎!
ドキドキワクワクするエンターテイメント。
500ページ越えの長編ながら一気に読んでしまった。
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阿部さんの作品を読んだことないので分かりませんが、合作と言われなければ普通に伊坂作品だと思ったと思います。
ゴールデンスランバーを彷彿とさせる様なテイストで、年末年始に読むエンタメ作品としてはうってつけでした。
少し伏線が甘く、ラストに驚きの展開はなかったですが、最後まで飽きずに一気読み出来ました。
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合作とのことだけれども、伊坂ファンから入った自分が伊坂作品として読めた作品。
相変わらず気持ちのいい伏線の張り方や、小気味の良い会話などはあるが、グロテスクやバイオレンスな描写が多かったかな?という印象。
疾走感はあり、サクサクと読めるものの、今までの伊坂作品のいろんなエッセンスを取ろうとして味がまとまらず雑になってるという感じ。
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阿部さん、伊坂さんの合作。伊坂さんに惹かれて購入したが、ほぼ普段通りの印象で、逆に阿部さんがどんな作品を書くのか触ってみたくなった。
物語は綿密に設定されている、というかよく調べて、時間をかけて作ったというのをジワジワと感じる作品。面白い。
そして『伊坂さんの仙台と、阿部さんの宮城』と言うだけあって、場所に拘っている感があった。
けれど、最後の終結シーンのインパクトの少なさが引っかかった。感動でハンカチ握り締めて......!というより、「あぁ、なるほど」みたいな。
コンビニの駐車場での赤木俊の台詞、「行け」のあたりが一番グッときちゃって、最後にもう一波あったら更に良かったかもしれない。
けど、するっと終わってくのもこの作品の味なんだろうなぁ、と思う。
MVPはポンセ。
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まだ一月だが最高な小説。伊坂ファンとしては細かいところに違和感を感じてしまうが、ゴールデンスランバーのような爽快感がある