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司馬遼太郎は
竜馬がゆくでは土佐を。
先日読了した、翔ぶが如くでは薩摩を。
そして花神と世に棲む日日では長州を書ききった。
それにしても高杉はかっこいい。高杉が一人でイギリスと交渉するシーン等は圧巻だ。
どこかのネットでみた。
どこかの地域の遠いおばあちゃんのこの時代の感想
「それにしても当時の薩長は怖かった」
維新はこの一言に尽きるような気がする。
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やりたい放題やったわけだ。
まぁ、それを補って余りあるものを残したというのは全巻を通して痛感するし、
不世出の逸材だったというのも頷ける。
う~ん。
でもやっぱこの後に出てくる大村益次郎みたいな仕事人タイプの人のほうが、俺は好きだな。
『花神』の前にこっち読むべきだった。
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1巻~2巻の主人公が吉田松陰、3巻~4巻の主人公が高杉晋作。性格は対照的だが共通しているのはその行動力。共に若くしてこの世を去ったのが惜しい。
本作を読んで、「竜馬がゆく」を読んで、「燃えよ剣」を読めば、幕末の大まかな流れはつかめるだろう。それは司馬遼太郎の世界で、史実とはズレてしまう部分もあるが(笑)
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高杉晋作の何が偉大であるか、を考える。行動力、構想力、求心力、明治維新の立役者としての実績。それら人並みはずれた能力・実績の数々はあくまで彼の人生を彩る表層にすぎないように思う。彼の根幹であり、彼を幕末にて一際輝かせた信念こそ、ありのままの己を貫き通した希有なまでの素直さ、ではなかろうか。
自分の行動で世界が変えられると本気で信じられる人間だけが、浮き世を浮き世として楽しむことが出来る。
まさしく「おもしろき こともなき世を おもしろく」生きられた、この男の29年間そのものこそが、他を圧倒する偉大さなのではないか。
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全四巻。ようやく読了。
司馬遼太郎の描く幕末の英傑たちというのは不思議なもので、読むと、すぐに自分に照らし合わせて、「これは自分のことだ」と思い込めるようになっている気がしてならない。
『龍馬がゆく』を読めば、自分が坂本龍馬のように自由な思想を持ち、世の中を動かし得るのではないかと思い。
『燃えよ剣』を読めば、自分が土方歳三のように熱い魂の鼓動に準じて人身統率しながら理想を追い求める存在であると思い。
『坂の上の雲』を読めば、秋山兄弟と正岡子規の親交と友誼、そして事に当たって己自身のすべてを傾注する心根こそ自分であると思い。
その他もろもろの歴史上の英傑を、己と非常に近しい存在であると感じることができる。
一つには、歴史上の、いわゆる教科書に載っているような連中を、司馬遼太郎は、「人間離れした超人」「一般人とはかけ離れたヒーロー」「凡人とは違う」という描き方をせず、あくまでも「一介の人間。必死で生きて、生きた結果、死ぬ」存在として描いているからこそ、「ああ、この英傑たちもまた、自分たちと同じ、ただの人間なのだなあ」と読者に思い込ませ、結果、「非常に近しい存在」のように感じるのではないか、と思う。
人物を等身大に描く。
当たり前のようでいて当たり前でないこのことを、司馬遼太郎作品からは圧倒的なこだわりとして感じる。(もちろん、事実を元にした取材があり、それを元に描いた小説だからこそ、だということは重々承知)
その意味で行くならば。
吉田松陰とその弟子・高杉晋作を描いたこの本作においては、驚くほどに、「吉田松陰も、高杉晋作も、自分には近しくない」と感じてしまう。
それは、この二人を等身大に描いていない、ということではない。
むしろ逆で、思想革命家としての松陰、行動革命家としての晋作を、それぞれ幕末の紛れもない英雄として描きながら、人間味のあふれる存在として、見事に描いていると思う。
特に晋作の、対幕府軍における戦闘の件は、実にあっさりと淡々と、あまりページ数をさかず、描かれている(むしろ、戦闘に関しては、四巻序盤の奇兵隊を率いた山県狂介の件の方が圧倒的に、面白い)くせに、妾であるおうのとの金比羅参りや生涯であまり一緒になることがなかった妻お雅とのエピソードの方にこそ、重点が置かれている。
戦いに生きた行動革命家としての晋作を描くよりも、その晋作の生の姿、いわゆるプライベートな姿を描くことにこそ、筆者が腐心したのである、ということが、よほどうかがえる。
にもかかわらず、自分は高杉晋作ではない、と思えてしまう。
吉田松陰では、もともと、ない。
思想革命家としての体現としては、吉田松陰の生涯、そしてその思想の境地は、遙かにレベルが高いところにあると感じられる。
既に、その思想は「常識」や「世間」といったものから乖離して、自由な世界を自由に羽ばたいていて、羽ばたき続けながら、止まり木を持たない。
そしてそれは、もしかすると高杉晋作���同様かもしれない。
行動し、立ち止まることをよしとしない、現状に甘んじることも、一つところに腰を落ち着けて未来の展望をただただ夢見ることも、何だったら、「十年後も同じような生活が続けばいいのになあ」などと安定を求めるような感覚とは、晋作は一切合切かけ離れている。
美しい妻も、優しい父母も、愛しい妾も、そして師も同志もその他もろもろも、晋作という「行動」を主体とした人間を、一つところに留めておくことができなかった。
止まる木(気)が、なかったのだろう。
その意味でこの二人は、思想家と行動家というタイプの違いはあれど、やはり同じく超人レベルの英傑であったのかもしれない。
それであればこそ、自分と同一視するような部分があるかないかではなく、自分が憧れる部分があるかどうかで、この二人を見ると、また違った味わいが、幕末という若者の命が散華していった時代ならではの面白味を感じることができるのではないか、と思う。
そして、このような二人にこそ出会い、そして、もし可能であるならば、非才なる我が身で以て、この二人のために力を尽くしたいと、そう願うものである。
松陰でも晋作でも、自分はない、だからこそ、松陰と晋作に、出会いたいと、切に願う。
おもしろき こともなきよを おもしろく !
読んで、良かった。(次に司馬遼太郎を読むのがいつになるかはわからないけど、そのときには、『花神』を読む予定)
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まさに太く、短く。
ドラマチックな人生を懸命に生き、夭折した、高杉晋作。
名前は知ってはいたものの、あまり詳しくは知りませんでした。
まさに天才という、物凄い生き様に感動です。
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全4冊中、1.5巻分が吉田松陰で残り2.5巻分が高杉晋作の物語になっている。
晋作に関しては教科書では奇兵隊を作った人程度、新撰組関連の本ではあまり触れられず、竜馬でもそんなに頻繁に出て来ないが、維新においていかに重要な人物だったかがよくわかる。また完全に長州藩が舞台で描かれていて、それもまた個人的には新鮮だった。
二人とも30歳を前に最期を遂げるが、その人生の濃密さ、成し遂げたこと、影響を与えたこと、測り知れず。幕末好きなら絶対読んだ方が良い。
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最終巻完読。
高杉晋作の晩年(っていっても20代後半)が描かれている。
余り詳しくない歴史だったので斬新だった。
もっと桂小五郎や坂本竜馬と絡むと思ったが、その辺の描写はなし。
高杉晋作の生きざまがよく描かれている。
最後まで読んで後悔のない人生だったかと思える。
題名は辞世の句よりとったものだと、最後に知った。
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おもしろきこともなき世をおもしろく・・・高杉晋作の辞世の句はまさしく彼の人生を表してますね。27年と8カ月の人生、波乱に満ちています。あの時代に生まれたからこそ波乱に満ちてしまったのかもしれないけれど。
龍馬伝での高杉晋作とはだいぶ違うイメージですね。
文庫版あとがきでは、司馬先生の吉田松陰に対する印象なども語られていて面白いです。
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約28年の生涯という時間の中で、これほど激動の人生を送った人間が
高杉晋作を除いてこの世にいるだろうか。
時代が彼を彼たらしめたとも言えなくないが、
激動の時代に生きることと、
激動の時代の中で激動の人生を送ることは当然ながら同義ではない。
彼をここまで駆り立てるものは何であろうか。
孝行、使命感、快楽
恐らくここに挙げられる全てが、
彼の原動力として、28年間の人生を動かしたのではないか。
一般的には”革命家”としての側面が強調されがちであるが、
その一面で語ろうとするのは余りに乱暴である。
現代では想像もつかない仕来りをもつ良家に生まれ、
忠孝と信義を何よりも重んじた高杉。
吉田松陰との出会いによって自分の使命を悟る高杉。
それらすべてを含めての高杉晋作である。
たまたま友人の薦めで手にとった1冊。
誰よりも人間らしい人間が、ここには描かれている。
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おもしろき
こともなき世を
おもしろく
で終りたかったのかも。
どの人間の世にも春夏秋冬はある、少年でその生を終えたとしても。
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動けば雷迅の如く発すれば風雨の如し。高杉晋作がいなかったら革命は起こらなかったのではないか、と思う。
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吉田松陰と高杉晋作のお話です。久しぶりに読み直しました。松陰の透き通るような佇まいが前から好きでした。以前に篠田三郎が演じた松陰の影響かな。高杉は何故か好きになれません。この人の奇兵隊を作ったクセに上士意識の抜けないところがド平民の私には合わないのかな? どんな人の人生にも、その長短に拘らず、春夏秋冬があると松陰は言ったけど、俺の季節は今何なんだろうと考えてしまいます。
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吉田松陰と高杉晋作という、幕末の最重要人物でもある師弟の物語。
正直ペリー来航まではかったるい本だったが、そこからは引き込まれるように読み切ってしまった。最近は坂の上の雲がクローズアップされてたけど、こちらの方が今の時代には合っているかもしれない。
自分はこの先どんな生き方ができるだらうか、そんなことを考えてしまう。男なら読むべし。
物語後半は緊張感のある場面が多いが、そんな中、戦艦の空砲を聞いて新作の母が鶏の世話に向かう場面はとてもあたたく、印象に残っている。
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うーん。歴史の教科書のような感覚で結局最後まで入り込めなかった。
高杉晋作に好感が持てなかったです。