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最終巻は最高潮に盛り上がる功山寺挙兵から高杉の死まで。功山寺挙兵はどの高杉関係小説でも盛り上がる場面なんですが揺さぶられること間違いなし。最後の文章を読んで知らず知らずのうちに涙が出てきました。
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高杉の最期です。大島奪回では、高杉らしさが十二分に出てたかと。
「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し。衆目駭然、あえて正視するなし。これわが東行高杉君にあらずや」 この一文が好き過ぎる。
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「生とは我れを労するなり。死とは我れを安ずるなり。」
革命の使命を帯び、それをはたすなり死んでいった高杉晋作の峻烈な27年と8ヶ月
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本当・・・時代の流れって無常だよね。
でもまぁ、明治維新を見ずに床に伏した高杉だけど、それはそれで良かったと思いました。
動けば雷電の如く発すれば風雨の如し・・・ってあの有名な謳い文句が生まれたけど、私はこれより最期の『おもしろきことも無き世をおもしろく』が印象深いです。
『革命の神が見た未来の風景とは』
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高杉晋作に端を発した長州藩内での佐幕政権に対するクーデター(革命戦争)の描写が素晴らしく格好よい。わずか100年余り前の日本人であるのに、現在からは想像できないほどの気概をもった人物ばかりが登場する。その中でも高杉晋作は英傑や鬼神と称されるように特別な存在として描かれている。「おもしろき こともなき世を おもしろく」という辞世の句に晋作の人生が凝縮されているなぁとしみじみと実感した。世に棲む日日は日本を知る上で恰好の作品です。
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長州藩の藩主は、長州さんだと思ってたくらいの無知な私・・・。
勉強のため、幕末関連の本を読もうと手に取った1冊。
名前しか知らなかった、吉田松陰と高杉新作について、少しは理解できて、その後の読書におおいに役にたちました。
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「人間というのは、艱難は共にできる。しかし富貴は共にできない。」
人間の群れは、事をなすべく目標を鋭く持ち、それにむかって生死を誓いつつ突き進んでいるときは、どの人間の姿も美しい。
集団としての目標をうしなっていまえば、そのエネルギーは仲間同士の葛藤にむけられるという意味。
会社組織とかにも当てはまると思います。
2008/06/23
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「おもしろき こともなき世を おもしろく」・・・高杉晋作のような人物を英雄と呼ぶのでしょうね。短い人生だからこそ、その輝きも増します。伊藤博文とは違い明治という時代に生きなかったからこそ、彼は英雄になりえたのだと思います。
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あー面白かった。
思想を極めに極め、それを行動に移すために、
あえて自ら「狂」となった人。
吉田松陰、もっと学者然とした人だと思ってた。
この本に描かれてる松蔭は純粋で不器用でなんか可愛い青年(*゜ー゜)v
何より驚きなのは、彼自身が弟子たちに教授していたのが、わずか2年ほどであったこと!
そんな短い間に、幕末長州を、日本を動かすほどの影響を与えたなんてねー。
どんな人やったんやろ。会ってみたいなぁー。
後半は松蔭の弟子、高杉晋作のお話。
彼が面白いのは稀代の革命児でありながら
藩主とパパママには妙に忠誠心の大きいおぼっちゃまやったこと★
忠孝と革命の板ばさみでながいこと彼は悩みます。
“動けば雷電の如く 発すれば風雨の如し”
とかなーかっこよすぎ((+_+))
影響受けて萩まで旅するくらい面白かった本。
おすすめーっヾ(o・∀・o)ノ”
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二度挫折、三度目にようやく読破しました。
主人公は二人、前半は吉田松陰、後半が高杉晋作です。
松蔭は歴史の偉人となっているので老成した人物の感があったのですがこの小説の中では若々しい松蔭の姿が見られました。
高杉晋作は有名な幕末維新の人物なのにいま一つ何をした人かよくわからなかったのですが、これでようやく輪郭がつかめました。
長年の宿題を終えた気分です(笑)
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もう長州大御所小説ですよね。
松陰の遺志を受け継ぎつつも自分らしさを忘れない高杉が素敵です。
描写がいちいちかっこいいさすが司馬先生。
高杉の登場する小説はかなりあるので、それぞれの人がお気に入りの高杉像を持っていると思うのですが、私は原点はやはりこの高杉ですね〜。
ラストのあの、あああーその文で終わりなのかよーという感じが逆に好きでした。
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正直、面白い!!
最初の松陰先生が主人公の話は、ある意味、喜劇でしたよ。
なんなんですか!?あの、アイドルっぷりはッ!!!
長州の重臣どもは皆、寅ちゃんにメロメロでどんな悪いことをしても許しちゃってます。それで、いいんですか???と、ツッコミを入れたくなる。
主人公が代替わりして、晋作が登場。
自分の中にあったイメージより晋作がまともでした。ちょっと驚き。
もっと突飛でとんでもない考えのひとなのかと思っていたのですが、意外に普通の考えを持ってる優しいひとでしたね。
司馬さんの書かれる晋作だからかな?
朝起きて、「藩が潰れる」と不意に思いが込み上げて涙をこぼすシーンがすごく印象にあります。藩を、家族を、一番愛している晋作だから回天にかける想いの強さに説得力がありました。
聞多の癇癪が可愛いかったですね。
あと、三巻後半に出てきたガタの四巻での活躍にも注目です。P94、P95はガタ好きの私には珠玉のページでございます。
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ちょこちょこと読んでいたら全部読むのに三週間もかかってしまいました。
吉田松陰と高杉晋作。
幕末の激動の時代の中を、まさに時代の激動の流れを自ら作り出すようにして生きた二人は29歳と28歳と、ともに若くしてその人生を終えた。
小説的な言い方をするなら、彼らは幕末という革命の劇の中で自らに与えられた役割を苛烈に演じきり、その役目を終えると早々に舞台を降り、彼らの人生の幕を下ろした。
短くても濃い人生だなぁ、なんてことは彼らの人生をストーリー、一つのお話として楽しめる自分たちには当然のように言える感想だけれども、そんな安い言葉じゃ語れないよな。
松陰は人の生には春夏秋冬があり、それは人生の長短とは関係がない、という考えを持っていたけれども、それは晩年、獄中で自分の人生の短さを悟ったときに生み出した人生観であって、彼らが日々を生きながら自分の短命を知っていたわけではないんだから。
高杉晋作はその人生の後半において「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し」という活躍をしたけど、それは彼が何よりも行動することを欲したからだ。行動を欲するがために行動するのであって、行動の結果得られる成果や利得にはほとんど関心がない。
そんな彼だから、行動の目的や何をすべきか、といったことが自分自身分かるまでの期間は「自分は何者であろう」「自分は何ができるか」「自分は何をなすべきか」と迷いに迷っていた。
こういうところは、今まさに人生の節目、岐路になるべき時期にいる自分にはすごい共感できるし、何より自分は晋作のような行動家でありたい。
「おもしろきこともなき世をおもしろく」
と辞世の句を読んだ晋作の意図は、司馬遼太郎によれば、本来おもしろからぬ世の中をずいぶん面白くすごしてきた、もはやなんの悔いもない、というような意味だろうとのこと。確かに、辞世の句なんだからそういうことかもしれない。
でも、自分には「面白いこともないような世の中だけどそんな世の中を面白く生きてやろう、面白くしてやろう」というメッセージにも聞こえてしまいます。
それはやっぱり、自分がこれから社会に出て「何かできるだろうか」「どう生きてやろうか」なんて青臭いことを考えてる一「書生」だからでしょうかね。
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動けば雷電の如く発すれば風雨の如し
高杉晋作が生きたように、短くとも太く生きたい。
人生、長くとも短くとも同じように春夏秋冬があるということも心に残りました。
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だいぶ昔に購入したまま読んでいなかったのをやっと読んだ。なんでもっと早く読んでおかなかったんだろうと後悔。司馬遼太郎の作品に描かれるキャラクターはみな男前だよね。本作もまた同様に男前たちが大活躍でした。
お話は前半戦と後半戦。前半は幕末の初期。浦賀の真ん中で「開国!」と叫ぶペリー的な時代に、長州藩の兵学者である吉田松陰が色々やらかしながらもその志が引き継がれていくってお話。後半はその意志を引き継いた連中が幕末の中で大暴れするお話。後半の主役はご存知高杉晋作。
吉田松陰はまぁミスターストイック。そして逆境に対する耐性の高さが異常。もう羨ましいというか見習いたい。だって黒船に乗せてもらって密航大作戦も黒船を目の前にして失敗失敗失敗の繰り返し。ようやく黒船の近くに漕ぎ着いたらお腰の大小を乗り付けた小舟においたまま流される始末。挙句の果てには密航NG。そんな中飛び出す言葉が「謀いよいよ違って 志いよいよ堅し」ってどんだけ前向きなんだよ!というかドM過ぎだあんたら!!もうこの辺のズッコケっぷりは読んでいて笑ってしまう。
しかし彼の「志」に対する直向きさと、それに向けた覚悟は見ていて怖くなるくらい。そんな志を持っているからこそ狂気じみた一連の行動が出来たのだろう。まぁ本人が狂って言葉が大好きってくらいだからなぁ。まぁ若干中二病っぽいところあるよね。
で、結局処刑された。安政の大獄で。で、そんな松陰の作った学校「松下村塾」で学んだ幾人かの人間は、幕末の風雲の中で大暴れし、多くの者は命を落とすが、倒幕を実現し、新しい時代を切り開くに至って訳です。そんな塾生の一人高杉晋作が後半の主役。
子供の頃から自分を曲げずに大人に土下座させたりとやりたい放題。女が大好きで宴会が大好き。ロックな奴です。で、海外に密航して上海とか見て、あ、こりゃ攘夷とか言ってる場合じゃないっすわと即効理解。やっぱり今も昔も頭の切り替えの早いやつって頭のいいやつなんだなぁ。
作中では奇兵隊お初代総督の座を惜しげも無く放り出して、ってあるけど、実際は処罰されて責任取って辞任らしいし、まぁその辺は小説って事で。海戦もあんなに上手くはいかなかったんじゃないのかなぁ。
やっぱり志って大切だよなぁ。目的意識。それがどんなものであれ、志のない人間はただただ日常をボケーっと生きて死んでいくんだなぁと。男子たるもの、志を、夢を持たんといかんと、いい歳したおっさんは思った訳です。