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吹雪で道に迷った「私」達がたどり着いた洋館には一筋縄ではいかない住人達、そんな外部から遮断された状況で見立て殺人が起こり…という設定だけならもう清々しいくらいベッタベタな吹雪の山荘モノ。館に散見される関係者との符合が示すものは何か。上巻いいとこで終わるなー
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久しぶりの綾辻さん。館シリーズのような趣のミステリーですが、叙述系ではなく、若干ファンタジー要素を組み込んだ形です。
古い作品のリライト、ということですが、全体的につたなさというか、時代がかった感じがあり、それがいい方向に作用しているかというと、そうでもなかったり…。
ミステリーの謎解きもまた面白いといえば面白いのですが、やっぱりある程度はファンタジー要素に歩み寄っていかないと、上下巻引っ張ってのネタに肩透かしをくらわされることは避けられない、かと…。
大作ではありますが、綾辻さんの中で傑作か、というと、個人的にはやや疑問です。
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綾辻先生の初期の作品の改訂版らしいが、初期でももうこれだけの作品を作られていたのか・・・・と圧倒された。
まだ半分しか読んでいないが、引き込まれ方が半端ない。
本格的ミステリも凄いのだが、文章の上手さにも圧巻!
どんどん引き込まれていく。
下巻に期待大!!
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新潮文庫版で読んだのはもう15年近く前です。再読のきっかけがなかなかつかめずにいたのですが今回新装版の遠田さんの美しい装丁に惹かれて手に取りました。かなり好きな話だったはずなのですが読み始めてみるとほとんど覚えていなかったのに驚きました。いつ三階の見取り図が出てくるんだろう?なんて思いつつ読み進めていくうちに少しずつ思い出しました。クローズドサークルと見立て殺人。館シリーズとは違った美しい描写と幻想的な雰囲気。綺麗な文章で読者を世界に引き込むのはさすがだと思います。
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ちょっと文章がくどくて、もっとストーリーをテンポ良く進めてくれ!と思った。事件が起こってからは素晴らしい。
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クローズド・サークルもの、かつ名前にこだわる設定や雰囲気は“十角館”を彷彿とさせる。白秋の「雨」の見立てが昭和っぽい。
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久々の綾辻作品、しかもクローズドサークルで起こる連続殺人もの。
期待値高いけど大丈夫?って思いながら上巻を読み終えました。
霧越邸の設定自体はちょっと不自然な感がありますが、それは言わない事として、不自然な洋館だからこそ不思議な現象が起こる。
そう考えればやはり我孫子武丸の「殺戮にいたる病」がいかに優れた作品かがよくわかりますね。
(現時点では私が最も驚愕した一冊です)
少し脱線しそうなので、本作に戻り、霧越邸自体が今後起こる殺人を予言しているかの如く物語は進んでいきます。
残念ながら上巻のラスト近くで本作の探偵役となる槍中が示した「アリバイ・動機一覧表」から現時点では私には犯人を論理的に言い当てる事は出来ません。
さて、ここに何が隠されているのやら。
謎解きを楽しみにこのまま下巻を読み進めていきます。
説明
内容紹介
『Another』の綾辻行人、もうひとつの代表作。〈完全改訂版〉刊行!
信州の山中に建つ謎の洋館「霧越邸」。訪れた劇団「暗色天幕」の一行を迎える怪しい住人たち。邸内で発生する不可思議な現象の数々…。閉ざされた“吹雪の山荘”でやがて、美しき連続殺人劇の幕が上がる!
内容(「BOOK」データベースより)
1986年、晩秋。劇団「暗色天幕」の一行は、信州の山中に建つ謎の洋館「霧越邸」を訪れる。冷たい家人たちの対応。邸内で発生する不可思議な現象の数々。見え隠れする何者かの怪しい影。吹雪で孤立した壮麗なる“美の館”で舞台に今、恐ろしくも美しき連続殺人劇の幕が上がる!日本ミステリ史上に無類の光芒を放ちつづける記念碑的傑作、著者入魂の“完全改訂版”!!
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
綾辻/行人
1960年京都府生まれ。京都大学教育学部卒業、同大学院博士後期課程修了。87年に『十角館の殺人』で作家デビュー。92年には『時計館の殺人』で第45回日本推理作家協会賞を受賞。本格ミステリを書き続ける一方で、ホラー小説にも意欲的に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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3
怪奇幻想系本格ミステリー小説。著者の特別な一冊。主宰の槍中秋清率いる劇団暗色天幕一行が吹雪で迷った末にたどり着いた霧越邸。吹雪の山荘で起きる連続見立て殺人。北原白秋の「雨」に見立てた最初の殺人。屋敷に潜むもう一人の誰か。名前と建物内の相関、霧越邸は入ってきた者を映す鏡など幻想的な描写。所々に焼き物や古典、姓名判断などの雑学がある。
楽焼。轆轤ではなく、手ごねで作る。京都の楽家一族かその弟子の作品を指す。一井戸ニ楽三唐津というらしい。有田焼を別に伊万里焼という。伊万里には三様式あり、柿右衛門、古伊万里、鍋島。鍋島の色絵皿を色鍋島というらしい。
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“吹雪の山荘”“見立て殺人”この2つに加えて妖しい雰囲気満載の洋館と、そこに住む住民達…
上巻では劇団員の1人が殺されたが、この先もまだ見立て殺人は続くのか、館に隠された秘密とは何なのか?
小難しい知識や蘊蓄が出てくるので、少し戸惑う部分があるけど、館の魅力に嵌ってしまう中盤からは一気読みでした。
下巻も楽しみに読みます。
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島田荘司と綾辻行人の対談本『本格ミステリー館にて』巻頭にネタばらしのタブーに抵触する10作品が挙げられている。うち9作品は既読だったり、トリックを知っていたりするので、未読の本書を借りてきた。
吹雪の山荘に見立て殺人。館のあちこちに招かれざる9人の客の名を暗示するアイテムがある。8人の劇団員が自由に振る舞いすぎだと思うが、借りてきたネコ状態では館の様子が判らないので、これでよいのか。
綾辻作品では館シリーズ中たった1作と『殺人鬼』だけトリックを見破れた。『霧越邸〜』ではどうだろう。
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ノベルス版で持ってるけど、完全改訂ということでやはり買ってしまった。
何度読んでも白と赤が映える、美しい物語だなあと。
え、殺人事件なのに美しいって怖い? まあまあ、読んでみてくださいよ。きっと分かるから。
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出だし読み進まなかったけど、館のムードや古典の豊富な知識などがまたムードを引き立てる。豪邸、クローズド、謎の住人、探偵役、医師もいて、いかにもなミステリーで面白い。
綾辻行人の館シリーズ設定は無いので、含みなく読める。
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この時点で殺された人間は一人だけであるがまだ人が死にそう。面白く様々な知識を得ることができる。いわゆる見立て殺人になりそう。色々とモヤモヤする展開だがそれがまた面白い。下巻も続けて読む。
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こう言うのが読みたかったんだよ!
雰囲気がすごく良くて、上下巻あっという間に読み終わってしまった・・・
綾辻先生の作品は他に十角館の殺人しか読んだことないけど、こっちの作品の方が好みでした
もっとこういう作品が読みたい
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雪の中の山荘。ミステリーの王道。そこで行われた殺人。それは見立て殺人にも見える。こんなにもミステリファンをワクワクする要素が詰まっていて、下巻も早く読みたい限りである。