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情緒が成熟してくれば、他人をあるがままにしておけるようになる。他人の生き方は他人の生き方であり、自分の生き方よりくだらないわけでもなければ、立派なわけでもないと認めて、他人の生き方を放っておける。そして他人が自分の生き方を価値あると認めてくれるように求めることも
とにかく他人を意識する。基本に他人との対抗意識があり、それが劣等感となっている。自尊の感情が低く、虚栄心ばかり強く、しかも自我が傷ついている人にとって、自分が他人より楽しいか、楽しくないかが問題になる。自尊の感情の高い人は、自分が楽しいか楽しくないかが問題で、他人より楽しいか楽しくないか、など問題では
依存心が強いということは、その人のなかには何もない、ということである。なかがからっぽ──それが依存心の強い人間で
自分の本当の感じ方を述べる──つまり、面白くない時には、面白くないと言い、楽しい時には楽しいと言い、おいしい時にはおいしいと言い、まずい時にはまずいと言い、行きたくない時には行きたくないと言い、立派な人だと感じた時には立派な人だと言い、嫌いなことは嫌いだと言い、それでもお互いの関係がこわれない、それが自律性をそなえた人間の関係で
人間は対象なしには無である。自分自身を目的にすることは、無を目的にすることである。対象を大切にすることを通して人間は自分を大切にする。人間は対象を愛することを通して、自分を愛するので
人間は自分を大切にする程度にしか他人を大切にできない、というのは、そういうことで