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貴重な名著を読みやすい新訳でハードル低く
2017/08/24 17:27
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hontoカスタマー - この投稿者のレビュー一覧を見る
着目したいのはタイトルが、「ローマ帝国衰亡史」であること、興亡史ではなく滅亡の歴史なのだ。内容をみると、帝国があまりに巨大であるため一人の皇帝が統治しきれない。たとえ賢帝が現れ一時的に安定しても、死後権力闘争、反乱、奸臣による混乱、愚帝による悪政が、もとの木阿弥にしてしまうことが繰り返される。たとえ絶対的権力者の皇帝であっても、簡単に罪人として処刑されてしまうのは、現代人から見ると信じられない。
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何度も何度も読み返す
下巻もよい
これだけ永く続いた帝国の移ろいが
小説調でもなく
説明的でもなく
ただ淡々と、且つ情緒的に描かれている
気がする
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各章ごとに要の部分を抜き出して、章末に解説が入る編集になっています。
思っていたよりも読みやすかったので完訳版も読みたくなりました。
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日本人がいきなり読むには知識のベースが不足しているため「ローマ人の物語」の副読本として読むのが適当。
キリスト教をばっさりと斬る塩野氏と、自分では分析しているつもりなのだろうが実は前提、世界観に取り込まれてしまっているギボンの違いが面白い。
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ローマ帝国の皇帝の入れ替わりを中心に据えた歴史書であるが,本来は何冊にもわたる大作が2冊にまとめられているため,十分な説明も無いままかなり唐突に次々と時代が変わるため,読んでいてついていけなくなる。文章も原文がかなり高尚な英語で書かれているというが,それを意識しての事だろうか,日本語もかなり難解な熟語が多様されており読み難さを倍増させている。そもそも,新訳という位置づけで,入門版を志向しているのであろうから,そのあたりは割り切って解りやすさを徹底してほしいのが正直なところ。
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有名なギボンの著書が用賀で売ってたので読破。
塩野さんの文庫本で有る程度、読んでたので
特別な印象ないが、18-19世紀で冷静にローマ帝国や
キリスト教を考察しているところは当時を
溯るとすごいのかも。。
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教養としてヨーロッパ史を学び直さないといけないなーと思い、書店で衝動買いしてそのまま積んでました。 カタカナ名称の羅列がどうしても頭に入らなくて、世界史は専攻から外しちゃったんですよね。
[続き]
http://wildhawkfield.blogspot.com/2011/12/blog-post_26.html
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以前から興味があったギボンによるローマ帝国衰亡史。
上下巻で約700ページほど。アウグストゥスによる帝政ローマ開始から、東ローマ帝国の滅亡までを綴っている。よって、共和政時代の話は出てこない。
基本的に歴史書として、時代を追って各皇帝の事績や当時の帝国の情勢などが綴られているのだが、著者(ギボン)によるローマ帝国衰退の要因分析なども随所に見られる。読み物として面白く、すぐに読み終えた。
ローマ帝国は、広大な領土を有して400年以上もヨーロッパに君臨した。途中何度も内戦や周辺異民族の襲来に苦しめられながらも、英雄達の登場によって何とか体制を維持してきた。
本書を読めば分かるが、五賢帝など平穏時を除き、ローマ帝国皇帝の中に、平穏に寿命を全うできた者はほとんどいない。戦場で命を落とす、部下や仲間に裏切られて命を落とすなど、悲惨な最期を迎えた皇帝が多いのだ。
皇帝は権力の象徴だが、同時に間違いなく死に近い地位だったのではないだろうか。そんな激動の時代の中、無力な皇帝達の一方で、自らの命を賭して行動した勇敢な皇帝達がいたことには、敬服せざるを得ない。
また、歴代皇帝の事績を通して、有事の際にどのように行動するべきか、強大な敵とどう対決するか、異分子にはどのように対応するかなど、行動の指針を学べるのではないだろうか。
歴史本に抵抗感が無いなら、文句なしに推薦できる本。
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このディオクレティアヌス体制には、現代の我々も身につまされる、一つの大きな欠点が存在した。それは、体制の維持に多大の出費を要し、そのため必然、増税と圧政につながったということである。
塩野七生氏の本に頻出するギボンのローマ帝国衰退史。是非原本を読んでみたいと思って購入したのだが、ダイジェスト版だった。「原著には~についての議論がなされている」と書いてあった折には、そこが一番知りたかったのに!と悔しく思う始末。ただし、塩野氏の本と重複する部分もあり、わざわざ原本を読み直す必要はないと思った。塩野氏と異なる部分は、やはりギボンがキリスト教徒の視点から書いているということ。初期のキリスト教のどんな悪行も結局擁護したり。視点により歴史は書き換えられるのだということを興味深く感じた。