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投稿者:ごまた - この投稿者のレビュー一覧を見る
茂樹には異母兄弟だと聞かされている美花と言う妹がいる。
美花は幼いころに両親を亡くし、島根に祖母と暮らしていた。
茂樹の父は母には美花の存在を隠していた。が、母が亡くなった
後で遺品からおかしなノートを発見する。それは「許す」と
言う文字で埋め尽されていた。この意味とはなんだろうか。
また、美花の祖母が亡くなり、茶筒の中から大金の入った
預金通帳が出てくる。美花の父親は本当に茂樹の父親なんだろうか。
そんな疑問がわき、2人は美花の出生の謎を解こうとする。
謎が謎を呼び、複雑な、けれどもなぜか暖かい人間関係の
ストーリーにのめりこんで読んでしまいました。
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ある意味すごい小説。上下巻読み終わると、軽い眩暈とその後怒りが沸きあがる。壁にたたきつけたくなった本の一つ。なぜって?読んでみればわかる。この小説が一部で高く評価されていることは知っている。が、私と同じ感想を持つ人もかなり多いことも事実。
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あたしの好きな、「亡くなった人の残した謎を探し求める」お話。
『オレンジの壷』や『森のなかの海』のような感じね。
亡くなってしまった人の人生を穿り返す事って、本当は失礼なことなのかもしれない。
でも宮本輝さんの作品では、謎を追うことが主人公の生きる意味を見つけ出したり、何かの突破口を見つけ出したりするのよね。
追っているうちに主人公が徐々に成長していく様を見ているのも清々しい。
一見平凡に生きていたような人でも、宮本さんにその人生を書かせると、「人生波乱万丈」って思えてくる。
どんな人でもたくさんの人に影響を与え、いろんな物を残している。
この本は宮本輝さんらしくてすごく好き。
下巻がどんな展開になるのか楽しみ。
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2007/02/05 Mon
知人から貸された本w
宮本輝は初めての挑戦です。
茂樹と美花の異母兄弟?が、その真相を追い求めていく。
どうなの??どうなるの??と思いながら読んでたら、あっという間に上巻を読み終えてしまいました。
最初から「やばいなぁ」とは思っていたけど、やっぱりって感じ。
1つ気になった点。
渡辺淳一を読んだ後なので、こういう疑問が出ると思うのだけど、渡辺淳一の本では「射精そのものの快楽は相手によって違わない」とあったけど、この本では茂樹が「かつて味わったことのない、痺れつつのけぞるような快感」を感じている。
背徳がそう感じさせるのか、本当のところどっち??という感じだった。これは議論の余地アリ。
下巻でどうなるのか、早く読み終えたい!!!
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自分の生まれに疑問があると、非常な葛藤と不安を覚えるのだろうか?真実を求めて、異母兄妹が過去を調べて行く様子は推理小説のよう。
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異母兄妹の2人が、兄が見つけた母の謎のメモや、妹の家から異様な写真を発見したことをきっかけに浮かんだ疑問。
「二人は本当に兄妹なのか?」
続きが気になる・・・・。
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兄妹なのか、そうじゃないのか…深く読み込める人はその辺は分かるのだろうけれど、私はダメ! 上下2冊続けて読んだけれど、「宮本輝」好きの私が、ハッキリ言って途中で「どうでもいいや」と嫌になった。
それにしても宮本輝って、こんなにもセックス描写の多い作家さんだった?
この物語に、これほど多くのページを割く必要がある?
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宮本輝の作品のわりには・・・近親相姦がテーマって!しかも、同性愛まででてくるなんて!と、ちょっと驚きました。。。
でも、なんかそうなるんじゃないかなぁ・・・と途中から思っていたから、そうなったときにはちょっと嬉しかったけど。
後半も楽しみ!
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ちょっとエロかった。
女性の出生の謎を据えつつ、ラストの方では、宮本作品によく出てくる起業が描かれる。
異母兄妹なのか異父兄妹なのか・・
人を愛するってことをつきつめていくと、兄妹とか同性とか関係ないよっていうことか
「人間は魑魅魍魎」
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離れてそだった
兄と妹の恋愛ということで
敬遠してたけど
二人が爽やかで
文章も淡々としていて
ある意味勇気をもらった。
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茂樹は子供の頃、父に連れられて美花とその母、祖母が暮らす岬の家を度々訪れた。異母兄妹であると告げられていた美花だが、実は…。
異母兄妹なのかそうではないのか、はっきりしないままお互いを異性として受け入れてしまった二人には、真実への欲求との葛藤が待っていた。しかし、兄妹であるかもしれない相手と交わることの罪悪感は、その愉悦の火種となってさらに強く二人を結び付ける。
表紙からしてなにやら官能的なのだが、血がつながってるかもしれない男女の恋愛にしては美しく描かれている気がする。一方で、すべての謎の根源である岬の家や二人が興じる焚火などが、ちょっと怪しい恐怖を醸し出す。謎解きのようで謎解きではない、不思議な小説。
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名前から女性作家と思って、読んでると
「随分と男の願望がこもった、男性目線の本」だな、と。
上下読み終わっても、「だからなんだ」って
思ってしまう本でした。
渡辺淳一を少し思い出したのは、私だけかな…。
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宮本輝さんの美しい日本語。
焚き火の絵が頭から離れない。
異母兄妹の茂樹と美花。
しかし、最後の肉親が亡くなり、謎の写真と謎のノートがそれぞれに見つかり、妹の出生の秘密を探り始める。
二人の話す方言が、とても心地良い。特に、美花の京言葉が官能的で可愛らしい。
上巻の最後は、茂樹の会社の同僚達とのキャンプ。
同僚カップルは同性愛者だ。
そして、テントでこの世で一度だけの交接。
美しく衝撃的!
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宮本輝の物語なんだろうね。
美花 とても行動力がある女性で、雰囲気がいい。
問題は、出生の秘密をもっていて、父親が不明であった。
茂樹 トンネル堀の技術屋。
西口、岡崎と絡んでいく中で、ホモというものから、
違った方向へ行ってしまう。
川村が、きわめて重要なキーマンとなる。
最終的な目的が、郷里でひっそりとという感じとなる。
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火をモチーフにして、人生の秘密や暗い部分をとことん炙り出して掘り下げてくれる。タイトルが素晴らしいです