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投稿者:ごまた - この投稿者のレビュー一覧を見る
異母兄弟かもしれない美花と茂樹だが、心のどこかで違うと感じて
いた。それは2人の願いかもしれなかった。身内も次々と亡くなり
いつのまにかお互いはもうかけがえのない、深い存在になっていた。
茂樹と美花は、美花の出生の謎を追いつつ2人で生きていこうと
思い出の地島根に旅館を始めようとする。準備を進めながら出生の
謎にも近づこうとするのだが、噂に惑い、当時を知る人たちも
だんだんいなくなってゆく。2人の行く先はどうなるのだろうか。
ハラハラしつつ読み進めてしまう。小説の中に出てくる何気ない
日常の描写や、食べ物の話、また京都の話などもとても興味深く
おもしろく読めた。
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「謎」が解明されなくて、何だか物足りない。
全てを知ってしまうことが正しいとは思えないけどさ〜
相変わらず宮本さんの書く食べ物は美味しそう。
タンシチューも1本1万2千円の鯖寿司も、食べてみたーい!
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2007/02/06 Tue
早く最後が読みたくて、あっという間に読み終えたのはいいけれど、
何?この不完全燃焼は…!?
結局、謎は解明されないまま。
それぞれ推理しろってことかしら…。
面白いのに凄く残念です。
2人はますます深い快楽に身を落とすわけだけど、
やっぱり背徳とか、異常?な世界に身を置けば置くほど、
痺れるような快楽を得るのかな。
ある意味、ポン中のようなものかも知れない。
この本を読んで気付いたのは、
人間という動物だけが、背徳によって性的快楽が増すということ。
これは、精神(気持ち)を持っている人間だからこそ成せる業?なのかも知れない。
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フリマで買った。
げっ、なんじゃこりゃぁ〜な作品。
作者、間違ってないよな?って表紙を見返した。
「花の降る午後」であぁやっぱ宮本輝いいなぁ、って思って手に取った。でもこれと「花の降る午後」では約10年の差があったんだ〜。
サラリーマンが読むようなエロ小説に出てきそう。そんな描写は必要なのかい?とちょっとあきれた。
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11.13.08読了。最初から最後まで謎だった・・・・真実は何?何?何?って全然謎が解かれずじまい。美花と茂樹は異母兄妹として育てらるが、真実はどうもそうではない、もしかしたら異父兄妹?またしては、兄妹ではないかも??近親相姦や同姓愛について、どんどん出てくる。あれっここで終わりみたいな、不完全燃焼だったような・・・
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完っ全に謎のまま終わっちゃうのね。もうちょっとちゃんと教えて欲しかったです…orz
後ねー、名前が多すぎて全然わかんなかったww
「共同体」の5人って…アレ?誰だっけっていうwww
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p106 『心が好きだと答えるのは、どこかに欺瞞があるし、体が好きだと答えたら、自分たちの関係は体だけなのかと傷つけるような気がした。しかも、きみは、心と体のどっちもが好きだという答えを求めてはいなかったから』
p128
p132 潔さがあるかぎり、世間の規範から外れた秘密の悦楽を薪にして、思いもよらなかった聖なる火を創造できる……。(中略)他人のためになり、他人を歓ばせ、他人の幸福に寄与できるもの……
20100212
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出生の秘密を探るうちに、二人は愛しあうようになる。「近親相姦」この罪悪感がますます二人を燃え上がらせる。
やがて2人は両親たちの謎の残る岬の家の近くに茅葺き農家を移築して改築し、旅館業を営むことを決める。そしてラストで謎が・・・・。
のはずなんだが・・・結局完全に謎は解けないまま終わってしまいます。おいおい。
なんとなーく「こういうことかな?」と予想はできるのだけれど。当事者たちが納得しているのなら、ま、いいか、で納得せざるを得ない終わり方。白黒はっきりしたい人にとっては、ちょっと消化不良ぎみのラストかも。
とはいえ、いろんな意味で、愛情を感じるラストだったようには思います。近親相姦の話は、私自身兄弟がいないので、人ごととして読める上、妖しい香りがするのでゾクゾクしますね。
って何考えてんだ私。
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物語の根幹である設定自体には全く共感ができなかったけれど、そこはやっぱり宮本輝さんの書く小説だけあって、すっと身体に入ってくるように読めるから不思議。
そして、宮本輝さんの描く女性って皆気持ち良い素敵女性。
それもまたすっと読み進めていくことができる一つの要因なのかも。
でも間違っても伏線の回収を事細かに読み追うようなミステリーファンにはお勧め出来ない。ミステリーとして読んでしまうと不完全燃焼で終わることは間違いなし。
気持ち悪い読後感を好む人にならお勧め。
なので私はこの不完全燃焼感を楽しんでいます。
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血のつながりのない兄と妹が、それぞれの親たちの残した謎に向き合ううちに、本当の兄妹という疑惑に揺れ動きながら愛し合うようになる…。
久々の再読で、禁断の愛と狂おしい官能に酔ってしまうのかと思いきや、人間の感情の不思議さや、主人公たちが新たな希望に向かう姿もしっかり描かれていて、美味しそうな料理の描写とともしっかり味わった。少し引っかかる部分があるのは、書かれた時から15年近く経ってしまったからか?
映画で観てみたい気がする。廣木監督あたりでやってもらえないか?(こらこら)
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単行本で出た当初、「禁断の恋」とうたってたPOPをみて、
なんとなく敬遠していた作品。
…で結局ふたりの関係って何???
という謎を残したままの結末。
人生がすべてクリアになるはずはないんだけど、
小説の中ではちょっとはっきりさせてほしかったような…。
宮本輝の中に出てくる人物、特に女性はそんじゃそこらにはいなそうな、「高嶺の花」みたいな存在が多い。
それがすごくいい!と思えるときと、
そんなのありえないし…と冷めちゃうときと...。
今回はちょっと冷め気味。
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美花は本当の妹なのか。
鍵を握る最後の一人の死。
そして、届いた茶封筒。
しかし、謎は解けないまま。
最終的な二人の決断には、謎解きはもう必要ない。
茂樹は会社を辞め、美花と二人で旅館業を営み生きていく。
揺るぎない二人の強い心がハッピーエンドなんだと思わせる。
本当に綺麗な愛の物語♪
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エロいと聞いていたので、フランス書院的なのを想像していたが、
全くそんなことがなくて(当たり前か)高尚な文学作品でございました。
出生の謎を解くという前半の意気込みがグデグデになり
なんだかよくわからないままに話は収束していって
個人的には消化不良。
読みやすいので、一気読みできるのがイチオシな点かな。
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何年振り、いや何十年ぶりかも。
それぐらい久しぶりに2大関西弁作家の宮本作品(もう一人は当然、田辺 聖子さん)
人間の業とか性(サガ)を軸にした、いい作品は沢山あるけど、やっぱり関西弁で書かれてると説得力あるし感情移入しやすいから読んでない時も何となく切ない気持ちで過ごしてました。
美味しそうな料理とお酒が色んな場面で登場して、それもまた関西の食べ物やったりするから情景が浮かぶし今回は読みながら、よぉ呑みました。
結末は…まぁいいんやけど、それにしても男の人って嫁も子供も(孫も)いて女に疲れたから男に走る…って人、そんなに居てるもんなんかなー。
まぁ作品の中では元々そっちの素質があるかどうかの問題やと書いてましたが。
今度 私の周りにもいるか、こっそりリサーチしてみようかなぁ〜。
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謎が謎のまま終わるのは余韻を残す意味でもアリだと思うのですが、宮本輝さんの作品にしては入り込めなかったなあ。
作者さんの言いたいことや、書きたいテーマは何となく判るのですが、先がどうなるのかというドキドキ感がなく、あまり山も谷もなくあっさりと終わった感じ。
二人の恋愛に障害がないからなのかな?
兄妹かもしれないという点が最大の障害といえばそれまでですが……。
周囲がみんな茂樹と美花に理解があり過ぎのように感じた。
少年の頃から美花に恋していたとか、茂樹さんの亡くなった奥様が気の毒。
この作品が書かれた頃、まだDNA検査は一般的な時代ではなかったのかな?
DNAを調べれば兄妹かどうかなんて一発で判るのにと、情緒のないことを考えてしまいました。