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以前神道を理解しようと思って神道解説を読んだが、神様の名前を覚えられず挫折。この本は身近な神社にスポットをあてていて、理解しやすかった。神様って全然体系だってないのね。北極星を祀ってる神社があるというのに驚いた。
偉いもの誰でもなんでも神様にしちゃうおめでたい日本人バンザイ。
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神様(と神社)の系譜を中心に。「知っておきたい」と冠するとおり、本当に入門書です。基礎知識のない自分のような者にはちょうどよかったのですが、学術的に興味のある方には少し物足りないのではなかろうかと。
教養書としては読みやすくおすすめです。お参りが楽しくなりそう。
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八百万の神がいると言われる日本。
名前も難しく、神社に行った時に御祭神を知るだけでは、なかなか覚えづらいものがあります。
仏教関連の本は、釈迦や菩薩にはじまり、様々な仏がイラストや写真入りでわかりやすく紹介されているものが多いですが、神道の方はあまりありません。
像がないため視覚的にとらえづらいのがその原因。
この本も、イラストは一切ありませんが、文庫本ながら理解しやすくまとめられています。
まずは、日本古来の神についての定義が語られます。
曖昧な、境界の見えない印象を持つのは、日本はあらゆるものが神になりえ、誰かに祀られたものはすべてが神になるからだとのこと。
文字にすると不思議ですが、我々は皮膚感覚として馴染んでいるところがあります。
ここが、説明しづらい点なのでしょう。
出雲大社の大国主命は、天照大神より古い由来の神と考えられているということは知りませんでした。
また、児童唱歌から「大国主命=大黒天」だと思っていましたが、それは単に「大黒」と「大国」の音の一致から、大黒信仰の布教者が宣伝したのだと知って、驚きました。
さらに、日本神話ではスサノオノミコトが大国主命の上位に置かれているとのこと。
とすると、神話上一番力があるのは、スサノオノミコトということになるのでしょうか。
出雲はもともと聖地で姿の見えない神を祀る形式だったのが、七世紀末に伊勢神宮が建設されたことに対応して、出雲大社(神殿)が作られたのだそうです。
初めは完全な自然信仰から始まって、どんどん形式的になっていったことがわかります。
諏訪神社は信濃、越後の二国に集中し、氷川神社は埼玉と東京に集中しているということにも、気がつきませんでした。
氷川神社は関東地方以外にはほとんどないのだそう。
七福神では、恵比寿、大黒天、弁財天の人気が高かったものの、七という縁起のいい数字を出すために、さほど有力でないほかの四神をあわせたという裏事情には脱力しましたが、個人的に一番驚いたのは、荒神様が女神だったということです。
たしかに台所の神ではあるものの、荒ぶる神という名前から、男神と信じて疑いませんでした。
神仏習合によりさまざまな神が仏と合体したことも細かく紹介されており、仏教との密なる関連性がわかりました。
偏りすぎずに、ニュートラルな見地から神について語られている、とっかかりとして最適の一冊です。
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「知っておきたい日本の神様」4
著者 武光誠
出版 角川文庫
p11より引用
“病気回復の神様に商売繁盛のお願いをしても、神様を困らせる
だけである。”
日本の各地でまつられている、神社と神様について記された一
冊。
身近な神社のルーツについてからお参りの旅についてまで、数
々の図表を交えて書かれています。
上記の引用は、はじめにの中の一文。
何かを相談する時は、相手の得意分野に合わせるのが大切なよう
です。神様であったとしても、苦手な分野があるというのは何だ
か人間臭い話です。
巻末に索引とともに、御利益別の神社一覧が掲載されているの
で、お参りするときの参考に便利なのではないでしょうか。
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そういえば、「八幡様」とか「金毘羅様」とか「稲荷様」とか「明神様」とか祭られている神さまが誰か分からずに神社でお参りをしておりましたなぁ(笑
神さまの系譜とかがどの神社に誰を祭っているとかが分かってよかったです。
八百万なんて言うように、日本では何でもかんでも神さまになってしまってまつられる。
ある種祭ったらそれで神さまみたいな側面はあるのかもしれない。
神社に参拝するということは「穢れを払いにいく」ということ。
そして、神に頼みごとをするのでなく、感謝して生きるということなのだそうである。
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馴染み深い稲荷神社ですら、なんていう名前の神様がいるのか知らなかったくらいだったのが、妙なきっかけで興味を持ったので、入門として手に取った1冊でした。
神様が個々の性格を身につけていった経緯を、地域や有力氏族の歴史と一緒に説明してくれてあるので、分かりやすかった。
日本の黎明期以降にできた、実在人物を祀った神社や七福神の話まで網羅していて、充実した内容。
七福神っていろんな国や宗教の神様が一緒になってるんですね。知らなかった。悪く言えば節操ない、よく言えばおおらかな日本のそういうところが好きです。
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タイトルの通り、日本の神様について、浅く広く書かれているので、神社についての入門書といえると思います。
稲荷、八幡、天神、諏訪、神明、熊野の広がりや、
地方の神々として、住吉や石上、
人間が神様になった例や、動物や外国からの神様、など
本当に内容は盛りだくさんです。
非常にシンプルに書かれています。
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Fri, 04 Dec 2009
最近の日本人は 旧約聖書の世界の始まりは知っていても,
ギリシャ神話はしっていても,
日本の神話を知らなかったりする.
西洋文明がリードしてきた近代化が環境・資源問題,国際安全保障問題等で壁にぶつかる中,自然共生型の思想が注目されているが.
青い鳥は すぐそばにいる.
というわけで日本の神道だ.
さてさて,みなさん,お忙しい中,
今更,日本の神道を勉強しようとおもってもそんな時間は無いかと.
とはいえ, 正月にはおみくじ引くし,受験と交通安全くらいはお守り買うでしょ.
日本人は宗教心がないとか 西洋来の人は言うが,
ぼくは まったくもってそんなことは無いと思う.
まさに,神道は 日本人のベースを形成している宗教なのではないか?
「え?そんなことないよ.おれ,神道なんてしらねーし.墓とか参るし,あれ仏教でしょ.クリスマスはプレゼント買うよ.第一,洗礼みたいなのもしてないし~.」
とはいえ,多くの日本の人は
# もちろん ハッキリ宗教観をお持ちの方は除く
「木々に包まれている場所に神聖さや安らぎを感じる」
「神様に願い事をしていたら,それだけで望みが叶うとか,そんなの嘘くさい」
「長く使ってるものとか,なんかそれ自体に なにかが宿る気がする」
「ホント尊敬すべき過去の偉人とか,すげーソフトウェアとかカミだよねー!」
「べつにいろんな神様がいて,いーんじゃねぇー.人生イロイロ,神様イロイロだよ」
と,いう風な ゆるさと現実主義,自然や物との共生観 を根っこに持っていたりするのではないだろうか?
これが,しばしば,現代都会人に田園・山村風景へのノスタルジーを生んだりする.
ちなみに,上記は,大体,僕が共感するものでもある.
とまあ, 上に書いたのが 僕が理解しているところの 神道の 宗教的ニュアンスなんですよね.
もちろん,時代や派によって,天皇中心支配の色を強めるための機構や,その他もろもろが入るので,全ての神道がそうだとは全く言わないが,
よく,「宗教的寛容」なんて事を言うが,神道は歴史的に 超寛容, てか無節操なところもある.
日本は「輸入文化だ」 なんて事もいうが, 最近それって違うな っておもう
日本の強みは輸入ではない 「消化」 だとおもう.
外から,引っ張ってきた全く関係ないものを 自らの思想体系,生活・文化の中で再解釈し,位置づけ,自らの物として消化してしまう.
音楽シーンでも,日本で定着したHip-Hopは最早ビルボードのそれではない(僕の感覚による).
# なぜ,Hip-Hop が「おかんありがとう!」みたいなメッセージソングになるんだ!!?
# めっちゃ柔らかくなってるし・・・.
で,本書なんですが,
日本の神道といろんな神様を,少ない頁数の中で
網羅的に概説しています.
次々に神様の名前や由来や,どういう風に信仰されていったかが,
書いてある.
神様の中には,各豪��の先祖的なものもあれば,海外からやってきたものもあるし,
富士山みたいに”山”が信仰されたものもあれば,明らかに仏様もいる.
それから,徳川家康や菅原道真みたいに,神様になっちゃった人もいるし
明治に入ってから,戦死者をまとめてまつった 靖国もある.
まぁ,ほんとイロイロ
海外から来たのなんて, オリジナルは悪い神様が なんか,こっちにきて,実はイイヤツ!みたいな 変化を遂げた物もあるし.
「うちの神様って,実はインドの○○○といっしょなんですよ!」
って事で融合を果たしたものもある.
ほんと,その柔軟さには笑うとともに,うなずいてしまう.
というわけで,ゆるい神道って,いいなと思うわけですよ.
灯台もとくらし.
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日本の神様について,おおまかに知りたいのであれば,簡単に読めるので,良いと思う。
あたりまえだけど,同じシリーズで出ている,「知っておきたい日本の神話」とかぶるため,物語も一緒に楽しみたいのであれば,「~神話」のほうがおすすめ
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歴史本を数多く書いている有名な先生で、わかりやすく書いてはいるんだろうが、説明が省略しすぎて結果間違った記述になっている箇所もある。歴史本は複数を読み比べないとダメだなと痛感した。神社の話が多く、思想的な話は少ない。
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歴史的な観点から神社や神を系統立てて説明しているので、わかりやすかった。
神道は縄文人の精霊崇拝から発達したもので、縄文的要素を多く残している。弥生時代になると、田畑を開拓した先祖を神としてまつるようになり、日本神話で人々に農業技術を教えた大国主命を生んだ。大和朝廷が起こると、大王の祖先神が精霊を指導する有力な神とされ、それをまつるために前方後円墳がつくられた。王家の祖神ははじめ大物主神とされていたが、6世紀に王家の勢力が拡大すると天照大神とされるようになった。平安時代半ばに武士が台頭すると、天皇は皇族を有力寺院に送りこみ、各地の神社を従わせる形がつくられた。
・出雲大社がまつる大国主命は、国づくりましし大神。
・大和朝廷の王家が三輪山で始めた祭りを受け継いだ桜井市の大神神社は大物主神をまつる。
・伊弉諾尊は淡路島の一部でまつられた神で、国生みの話が朝廷に取り入れられたために天照大神の父神とされた。
・出雲の地方神であった素戔嗚尊をまつる八坂神社は、仏教の聖地である祇園精舎の守り神である牛頭天皇に対するインドの祇園信仰と結びついて全国に広まった。
・稲荷神は五穀豊穣をもたらす神であったが、室町時代に商人の勢力が拡大すると商売の神としての性格を持つようになった。
・八幡神は平安時代後期に清和源氏が信仰し、鎌倉幕府をひらいたことをきっかけに全国の武士に広まった。
・北野天満宮は菅原道真の祟りを鎮めるために建てられ、江戸時代の朱子学者が天神信仰を持つようになり、学問の神と変わっていった。
・春日大社がまつる天児屋根命は、中臣氏と藤原氏の祖先神で、天照大神に仕えた祭官の神。
・漁業の神や航海安全の神とされた蛭児神は恵比寿神として西宮神社でまつられ、室町時代に大阪湾沿岸の都市が瀬戸内海の交易によって栄えると、商売繁盛や金運をもたらすとされるようになった。
・大黒天は、バラモン教の三大神のなかのシヴァの化身。最澄が延暦寺の守護としてまつった。
・弁財天はガンジス川の女神で、川から引いた水が農作物を育てることから農業の神、財産づくりの神とされた。北九州の宗像の航海民がまつった海神のうち、美貌の女神とされる市杵嶋姫命が弁財天と融合した。この信仰が瀬戸内海沿岸に広がり、市杵嶋姫命の神名をとった厳島神社を平氏が信仰して各地に広がった。
・祇園祭は、室町時代に生まれた町人の団結力を高めるために生み出された都市の祭り。
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日本の神社について、神様について、神道について、簡潔によくまとめられており、永久保存版的な著作。古事記、日本書紀をはじめ神話の時代から、東照大権現、明治神宮、東郷神社に至るまで、神様の体系やいわれがよく理解できた。また、お稲荷さんはなぜキツネなのか、春日大社はなぜシカなのか、動物と神社の関係についての記述も面白かった。ただし、文庫本のため、その分量から、それぞれの記載が短く、物足りなさを感じる箇所もあった。