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帯の文句「今度の花房観音はこわい!」に異議を唱えたいです。「は」じゃなくて「も」では?(笑)
というわけで。「神さま、お願い」に引き続き今度も怖かった。格別恐ろしいものが登場するわけでもないのだけれど。じめじめじっとりとした恐怖感がどこまでも深く絡みついてる印象です。男性が読めばなおさら怖いのかなあ。
主人公に同情はできないけれど、哀れではありますね。魔性のものに見込まれてしまった感があるので。それにしても、どの女性もそれぞれに違った怖さがあるなあ……。
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『この坂で転ぶと、三年以内に死にます』というあらすじを読んだだけで、背筋が凍るような怖さ。数年ぶりに読む、苦手な花房観音。しかし、スラスラと読めたので読了。女の執念や執着、官能。いろんな感情が混ざり合い、恐ろしい作品になっている。エロさと怖さを兼ね備えたそんな作品である。男と女が絡むと本当に面倒くさい事になるのだなと思った。
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この人は上手いなと改めて思う。
官能モノは読書としては(笑)好みでないから 「寂下の雫」から読んでなかったのだがデビュー前のブログでの作品は歴史あり紀行ありで特に京都を題材としたものは現役バスガイドの本領発揮で実に趣深く楽しめたものだ。
で本作、女を描くことを売りにしているのだからそこが秀逸なのは言うまでもないがそれ以上に鳥辺野、三年坂、幽霊飴など洛東のガイドマップとしても使えるほど京都ネタ満載、ゾッとさせるストーリーと合わせて読みがいのある造り込みには感心した。
せんせぇ…はホテルローヤルを彷彿とさせるのだがたぶん花房さんを読む人は桜木さんも好むはず、怖い女を描くおばさん方であるm(_ _)m
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2016年、31冊目は、花房観音女史。
私立女子中学校の新任教師、樋口。彼が副担任を受け持つクラスの生徒の母親が自殺してしまう。夏休みで、正担任は旅行中。彼がその対応をすることとなる。それをきっかけに彼の人生は……。
複数女性の視点から、連作短編的に綴られる作品が多い印象の花房観音女史。一方、今回は(終章を除き)樋口という、プチ・モラトリアム的ダメ男の主人公目線で書かれている。しかし、そこに違和感はほとんどありません。
そして、今作も、京都を舞台に、「女」の「業」や「情」をココでは、「母性」を軸に描いている。それも、かなりの高粘度、高湿度で……。
官能場面もあるにはありますが、分量、描写ともにネットリ感は軽め。
序章のラストは、最後まで読みきった後、もぅ一度読んでみてください。きっと、印象が変わりますから。自分は「 樋口の…… 」(←ネタバレ的になるので伏せておきます)ととらえてます。
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教師×生徒もの好きとしてはたまらんです。
それ関係なく良かったです。
二人は倫理的によろしくない関係だったので、良い形で結ばれはしなかったものの、こうしてお互いを求め想いのめり込んでしまう感じ、羨ましいです。
私も愛する人と後先気にせず一緒に坂を転がり落ちたひ・・・・・・。
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一度読んだかもしれないと思いつつ、あっという間に引き込まれ読み終わる。
どろりとしてて、怖い。
京都という設定だからこその、雰囲気。
読み終わったあと、ハツラツとならないことだけは、確か。