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「懐古趣味」は満足できるようなできないような。ある意味、大衆の興味関心が薄い新書1冊でも共有できないという事が明確化した時代でもあるのかな。1985年から「分衆」が騒がれ始めたが、バブル崩壊によって一億総中流社会が崩壊した結果とも言えるし。
オウムと阪神大震災という2つの大きな出来事があったから1995年という題名にはなっているが、出来事というのは連続性があるので、その前後数年にも触れざるを得ず、結局は冷戦終結(1989)やバブル崩壊(1991)の影響なのでは?と読者に思わせる内容になってしまっている。ならもうちょっと本気で95年に起きた出来事の因果関係を深堀して詳細に追いかけた方がよかったのでは?
阪神と東日本を結びつける印象も強いので311が無ければ出なかった本とも思える。基本的には個別具体的な固有名詞を出して95年の年表羅列しているだけで内容は薄い。速水健朗は過去検証するよりも「ケータイ小説」のような同時代を論じる方が向いてる。過去検証は学者にやらせればよい。
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1995年は世の中が切り替わるキッカケになっているよねっていう本。
20年前を懐かしく思うと同時にこの先の未来を考えちゃいます。
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「阪神大震災」や「地下鉄サリン事件」に代表される、1995年の様々な事件や文化現象等について概説する。池袋リブロでの津田大介氏との刊行イヴェントでは、津田さんが「(総花的な)テレビのコメンテーターにでもなりたいのかなと思った」とやんわりdisってたw(速水さん曰く「専門分野を作らないようにしている」らしい)けれど、確かにもう少し速水さんならではの(郊外文化論的な)解説が欲しかったところではある。
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あの「ラーメンと愛国」の著者の本。
ちくま新書、そして1995年、この現代史の転機を解く!という
力強い帯に期待するも・・・。
あったなぁ、そうだったなぁ、の部分は確かに多い。ざっとあげると、
中選挙区制の廃止。
当時の中国との貿易はわずか7%。これが6年後にはアメリカを
抜いて一気に20%までアップ。
イチローオリックスの優勝。
新日vsUWFの東京ドーム、6万7000人の格闘技最高記録。
うーん、しかし、ただそれだけの内容だったかな。
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僕は筆者より少し年上だけど、まあ同世代といっていいだろう。1995年という年が様々な転機であった、ということを、ジャンルを分けて描いている。冒頭に「最低限、懐古趣味を満足させる」という姿勢が表されている。一読すると、1995年前後にあったことが羅列されていて、まさに懐古趣味の満足だなあ、と、それはそれでよいのだけれど、もう一度目次を眺めてみる(僕は普段目次をあまり見ない)。政治、経済、国際情勢、テクノロジー、消費・文化、事件・メディア、というカテゴリー。当時の自分はどのカテゴリーに関心を示していて、今とはどう違うのか。
本書への期待を、考察ではなく自分の変化を追う、ということに移してみると、なんとも楽しい本なのでありました。
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「1985年」を購入した勢いで購入した「1995年」
その後なにかと現代日本史のポイントとして引き合いに出される年である。
こちらも「1985年」と同様に政治・経済・国際情勢・テクノロジー・消費文化・事件のカテゴリー毎にこの年のトピックを中心にこの年なにが起きたのか?だけにとどまらず、これまでとこれからにどう影響しているのかまでを考察している本書。
この2冊を通して読むとこの十年の違いがまざまざと伝わってくる。同時代を10代後半から20代前半と多感な時代にに生きていたから余計かもしれないが、85年に感じるまだまだ伸び代あるよね?未来は明るいよね??感が10年間で全く失われていく。明るい未来はより現実的に、窮屈な中での身の割り振り方をどこに落ち着けるべきかというような議論になっていく時代。
そんな1995年のボクはどうだったかというと、当時の彼女との未来を思い描きながらも未病な距離感を感じ続け、よく1996年には人生最大の失恋を経験する。
まさに、お子ちゃまからヲトナの階段を上がりつつある年だったのでありました。
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95年といえば私はまだ6歳だったから、この頃の日本がどんな空気に包まれていたのかはわからないけれど、この本を読んでいる時はなぜか妙な気分になった。当時、子供ながらに私も何か異様なものを感じていたのだろうか。
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1995年は現代史において、象徴的な年である。戦後50年という節目であるとともに、この年に起こったことを列挙するとその前後の時代の分岐点となっている。
・阪神・淡路大震災
・地下鉄サリン事件
・オウム真理教への一斉捜査
・東京と大阪ではタレント知事が誕生
・村山政権、新進党の躍進、社会党分裂
・デジカメ、PHS、Windows95、プレステ発売
・WTO発足
・イスラエル・ラビン首相暗殺
・ロッキード事件結審・アメリカ-ベトナム国交正常化
・イチローの活躍と野茂の渡米
・若貴兄弟による千秋楽優勝決定戦
・小室系サウンド・Mr.Childrenの大流行
この年に大震災とオウム事件という、世の中を揺るがす大災害と集団犯罪が起こったことで、20世紀末という終末的な感覚も相まって大きな不安感に覆われたように思う。そして災害・安全保障対策やNPOの活用といった政策的転換も図られた。
また、政治的には中選挙区制から小選挙区制へと選挙制度改革が行なわれ、これ以降は派閥や金権政治が鳴りを潜めて二大政党制や知名度の高いタレント候補といった政治家が増えていく。永遠の野党・社会党の解党が進み、自社さ連立によって祀り上げられた村山首相のキャラクターに注目が集まった。
2000年代に急速に拡がっていくインターネットについても、この年にたくさんの萌芽がみられる。象徴的なのは、ソニーが絶好調であり、アップルがどん底にあったことで、ソニーによるアップル買収の話すらあったのだ。
インターネットの勃興とともにグローバル化の不可逆的な流れが本格化したのもこの年である。湾岸戦争以降の大規模な戦争は鳴りを潜め、人類の共通敵としてテロリズムが明確に定義される。東西冷戦の構造にも終止符が打たれた。
この時代において、野球や大相撲、あるいは音楽といった大衆娯楽についても変化が見られるようになる。実力のあるアスリートは海外に飛び出すようになり、また熱狂的にアイドル化する傾向も起こるようになる。それとともに芸能的なアイドルは不遇の時代を迎える一方で、小室哲哉やMr.Childrenのようなカラオケでも歌えるメガヒットメーカーが次々と現れた時代でもあった。
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1995年は自分にとって重要な年。いろいろなことの転換点だった年。
2浪の末なんとか大学に入れた年。
阪神大震災、地下鉄サリン事件は、その後の911、311と並んで自分の人生での最も衝撃的な事件。
当時バブルのことを全く意識せず、それが弾けたことも実感できなかった。
1995年を通して様々なことを振り返り、思い出させてくれる1冊。
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阪神大震災とオウム事件のインパクトがありすぎる1995年だが、バブルがはじけ始めた年でもあった。これまでの上へ上へと目指す世の中を脱し、シンプルな生活の良さを見つめ直された。その流れは現代にもつながっている。だから、1995年は数年前のバブル期よりも、その20年後の「今」に近い時代であった。
特に象徴的なのが、ウインドウズ95の発売。インターネットというものが身近になり、その可能性が認識されたという点では、なるほど現在とのつながりは深い。インターネットは情報や娯楽を目の前のパソコンだけで完結させてしまう。新聞も雑誌も店舗も電話も手紙も不要にしてしまう。そして、お金がかからなくなる。それが脱バブルのきっかけとなったような気がする。
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1995年ってたしかに面白い年だ
村山政権、インターネット、オウム事件、神戸大震災、本当にいろんなことがあった。小沢健二の曲が流行ったのも、この年。
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地下鉄サリン事件、阪神淡路大震災が起きた、戦後史の転機といわれる1995年はどんな年だったのか。歴史を縦ではなく横に読み解く試み。こうして政治経済、文化やテクノロジーを見ていくと、自民党体制の崩壊もインターネットの始まりも、グローバル化も、この時代が基盤になっていたのかと思う。自分はまだ山梨に住んでいた子供だったので、その大きな変化には気づいていなかった。
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サクッと読めて、あの1995年という年を知れる。オウムと震災ではない、あるいはエヴァではない、1995年。1995年といえば小学1年生で阪神間に住んでいたので、ほとんど記憶はないのだけれども、なんとなくエモい気持ちになりました。バブルは弾けてしまったけど、まだ絶望感は少なくてただただ漠然とした不安がある時代。その雰囲気がなんとなく伝わってきた。
ここに書かれてる様々なトピックをさらに深く掘ってみるとか(個人的に小林よしのりの『ゴー宣』が気になった‼︎)あるいは自分の好きな年を同じように観察してみるとか。読んだ後こそ楽しめる本だなあと思ったり。
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2014.06.16 速水氏の本は、読みやすく文章のテンポがとても良いのですぐに読了できる。1995年は、僕の記憶に中にもしっかり刻まれているが、くっきりと思い出すことができた。現在は、1995年の延長線上にあるという指摘はとてもアグリーだ。あれからもう約20年か・・・早い早い。
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★確かにそんな時代だった、けど★著者と同年代として、広く浅く懐かしくは読めた。ユーミンとドリカムの自動車を巡る歌詞の比較で、固有名詞にこだわるキラキラした存在から日用品に変わったとの指摘は興味深い。1995年当時、東京ではデートでそこまで車にこだわらなかったと思うし、むしろ欠かせなかったのは地方だったろう。