紙の本
ピップ・オークションの秘密
2010/02/08 00:06
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:シャリア - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハリー・ベインズ。この物語の主人公の名前を忘れることができない。
なぜなら、素人個人投資家なら誰もが通るであろう道を彼は初心者丸出し、まさにカモネギ状態で通っているからだ。その姿は自分そのものだ。
初めてトレードする動機、少しの利益から、損失、何より損失を取り戻そうとするがゆえのさらなる損失。加えて、彼を取り巻く心理的環境は欲と恐怖と疑心暗鬼とヤケッパチ、などなど普通の人そのものだ。
普通の人がマーケットにお金を取り上げられ退場していく日常。そこから抜け出せるのは、ほんのわずか。その秘密は師との出会い。今風にいうとコーチングを受けながらトレーダーへと成長していく姿は美しいがゆえに近づきがたい。彼にはコーチがいる、ところが普通の人にはそんな出会いは、まず無い。あるのは怪しげなボッタクリ顧問だけだ。
一つだけ。そうだ、本書があるではないか。
彼は自分自身であると同時に、自分のコーチであることもできる。
物語中にでてくるピップオークションゲームがそれだ。
詳細は本書に譲るとして、トレーダーが最初は儲けようとしてゲームに参加するが、夢中になっているうちに、いつしか損をしたくない一心になってく様子。そしてそれを客観的に観察できるゲームだ。
やがてたどり着く結論は。
FXをかじりだすと、非農業部門雇用者数、消費者物価指数、貿易収支、FOMC政策金利と議事録の発表によって大きく値が動くことに心がとらわれる。ところが大切なのは発表ではなく自身の管理だ。資金管理、検証管理、トレードについての説明管理。
本書では「この事実に不思議な力が秘められている」としている。
どんな手法、戦略よりもまず自分。そこにコンセプトがあれば、状況が変化しても対応できるというわけだ。
「(教えることはできるが自制心を君に)無理やり持たせることは私にはできない」という言葉が心に響く。
それは、そうするか、しないかの差である。
「(FX口座を開くということは)単にピップスに入札する機会を得たということにすぎない」のに、お金ばかりに目を奪われるとそのことに気づかない。「漠然とした利益を勝ち取るために、莫大なリスクを背負う」ことの愚。
そこに「秘密なんてない」
そうだろ?ハリー。
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[ 内容 ]
FXで夢がかえる。
新米トレーダーの成功物語。
[ 目次 ]
びっくりするような大きな利益を求めて
明るい未来
31階への旅
明るい2つの会話
教訓を学ぶ
悪い展開
悪夢から目覚める努力
チャーリー・フランク、USナショナルバンクへ行く
新しい人生設計
チャーリー・フランク、師匠に出会う〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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これを読んだからすぐにお金が儲けられるって事じゃない
って事が書かれている本。
だけど、一番グッとくる。
それはたぶん解説書じゃなくて小説になってるからだと思う。
小説としたらどうかという部分もあるけど・・・
要点としては、技術とかじゃなくて精神から鍛えろって事なんだと思う。
・口座の25%以上を失うべからず
・トレードをする前に検証すべし
・自分のトレードについて説明責任を負うべし
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「私はこの方法で○○万円儲けました」系の数十倍の効果のある良本
【内容】
トレードの知識もセンスもない普通の初心者トレーダーが様々な人との出会いを経て成長していく姿を描いた物語です。
【感想】
投資手法が書かれていない珍しい投資の本です。
読むにしたがって主人公が自分のように感じます。身に覚えのある失敗がちらほら。。。
「無知のまま相場に入ると必ずこうなるよ!」というのがわかるので、
ぜひトレード初心者や含み損で動けない人には一読を薦める。
結局、投資は人がやるのだということが良くわかる。
【引用】
絶好のトレードにおいて最大限の利益を取ることは欲張りとは言わない。そういうのを賢いって言うんだ。最悪のトレードでは損失を出すだろ。だから絶好のトレードではものすごい利益を上げたっていいと思わないか?
トレーダが起しちゃいけない過ち
1.自分のナンセンスを信じること。トレードのやり方を知ってるって思い込むこと。⇒うぬぼれるな
2.取り損なうことを恐れるということ。
口座を25%減らしてしまうと、口座の残りを全て失う確立は75%以上になる。
切りの良い数字は強い壁になることがある。
抵抗線がひとたびブレイクされると、それが今度は支持線や強い底になるけいこうがある。
注文価格・損切り・利益目標・最大ドローダウン・pipsでの結果を表計算で持つ
口座の25%以上を失うべからず
トレードする前に検証すべし
自分のトレードについて説明責任を負うべし
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物語形式の本だけど、だいたい流れは良かった。身につまされる部分もあって、読むのがつらくなる部分も。テクニカルの本のような文章が苦手な人は、この本が良いかも。
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おすすめ度:90点
前途多難の人生に直面した主人公がトレードで夢をかなえる物語。新人トレーダーである彼に強い共感をもってとても面白く読み進めることができた。
教訓は次の3点に集約される。
・目標の25%以上を失うべからず。
・トレードをする前に検証すべし。
・自分のトレードについて説明責任を負うべし。
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法律事務所で書類整理をしていた人間がFXに出会い成長していくストーリー。FXトレーダーが必ず陥るミスを小説仕立てで書いている。
最後は投資会社の一員となり、金利差を利用したキャリートレードで富を築く。金利を得られる証券会社と無金利の証券会社を利用。
サポート、レジスタンスとストキャスを利用した手法をおまけで載せてる。
【本の中の格言】
・口座の25%以上を失うべからず
・トレードをする前に検証すべし
・自分のトレードについて説明責任を負うべし
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なかなか面白かった。もう少し悲惨なことになるかと思ってたけど、全財産飛ばすことなく急成長し始めた。やはりこの本からもトレードで重要なのは手法ではなく資金管理と検証であるということがわかった。
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3.4
言い回し(翻訳だけど)がいかにもアメリカン。
FX系の読み物一冊目としてはちょうどいい。
やるつもりは今のところ無いけど。