投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
蔵六はふと、人間はこの世にうまれてきてやがてひとりで死ぬのだが、その間によき話し相手の何人かでも得ればそれほど幸福なことはない、ところが自分という風変わりな人間にとってよき話し相手というのは、(イネひとりかもしれない。イネひとりだけで自分は世を終わるのかもしれない)と、そのことを自分の内面で発見して、愕然とそう思った。しかしながら蔵六はすでにイネという話し相手を得ている。ひとりの良き話し相手ももたずに世を終える者がほとんどであるとすれば、自分は幸福な部類に入るのではあるまいか。(p.338)
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
尊王攘夷の大狂気に乱舞する長州藩士の「蛤御門の変」での惨敗、四カ国連合艦隊に降伏、幕府の追撃(長州征伐)が迫るなか、潰滅寸前の長州藩の雇われ学者・大村益次郎の生涯を中心に描かれた幕末歴史小説。桂小五郎の推挙により軍務大臣に抜擢された蔵六が、新式のライフル銃(ミニエ-銃)を装備した百姓兵を指揮し、圧倒的兵力を誇る幕軍と対峙する怒濤の起死回生篇。下関でのイネ(シーボルトの娘)との再会、亀山社中の坂本龍馬、井上聞多、伊藤俊輔らとの交流をとおしてみる、德川幕藩体制の崩壊目前の歴史ドラマに息をのむ!
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
明治維新の長州藩の雰囲気がつたわってくる。村田蔵六は中国春秋時代の孫武のような思考をするんだなぁ。それにしても司馬先生の知識量と詩情豊かな表現力にはいつも驚く。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
幕軍との「四境戦争」において、村田蔵六の指揮により、勝利する、長州軍。
関ケ原の戦い方と変わらない古色蒼然とした幕府軍の戦い方の表現が面白かった。
歴史の表舞台へと立った、蔵六。その勢いは下巻へと続く。
下巻も楽しみ。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
ついに始まった幕府との四境戦争!
桂小五郎に引き抜かれた蔵六が自ら指揮をとって、幕軍を追い込んでゆく。
旧式な装備で戦う幕軍と、最初は蔵六の戦い方に不信を抱く長州軍が徐々に「蔵六の指揮通りに動けば勝てる。そして無駄な死をせずにすむ」と勢いづいていくコントラストが面白かった。
その勢いのまま下巻に突入〜。
投稿元:![ブクログ](//image.honto.jp/library/img/pc/logo_booklog.png)
レビューを見る
薩摩藩の軍師とも言うべき伊地知正治も認めた大村益次郎。豆腐で晩酌するくらい豆腐が好きだったようだ。
幕軍が攻めてきた辺りまで。