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雅溢れる異世界の宮廷で起こる権力争いを描いた作品かと思って手に取ってみれば、ページを進めるごとにいい意味でも悪い意味でも裏切られた作品でした。
松本清張賞を受賞した作品としては異質ではないでしょうか。若さと瑞々しさが文章の中に躍動して、あっというまに作者の世界に入りこんでしまいました。
伏線やミスリード、四人の后候補それぞれに焦点があたったときの彼女たちの華やかさ、強かさ、美しさの有り余る描写。新しい和製ファンタジーを読みたいという人は一読の価値ありだと思います。
最後のどんでん返しに息を呑みました。
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人間の代わりに八咫烏が支配する世界で若宮の后選びが始まる。そこでは四人の后候補がおり、それぞれに思惑を持っていた。
最初はファンタジーだと思っていたが、オチは立派な心理ミステリになり得る。最終章でイメージが変わりすぎる気はするが意外性もあり面白く読めた。
続編もあるらしいので楽しみにする。
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あっという間に世界観に引き込まれた。
ファンタジーを読むときの心地よい引き込まれ方
無理なくあくまで自然に。
一気に読めた。一気に読まないと気が済まなかった。
姫たちのキャラクター設定がしっかりしつつも
物語展開にしたがい、その設定内で変化する姫たちが特に魅力的でした。
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【史上最年少松本清張賞受賞作】八咫烏の一族が支配する世界「山内」の世継ぎの后選びを巡る有力貴族の姫君たちの壮絶バトル。壮大な和製ファンタジーの幕が開ける!
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★★★★☆
絢爛豪華なSF歴史絵巻
【内容】
八咫烏が支配する世界で始まった、世継ぎの若宮の后選び。宮廷に集められた四人の姫それぞれの陰謀や恋心が火花を散らす。
【感想】
SF時代劇で若宮の妻を目指す4人の姫の物語。絢爛豪華な歴史絵巻で進んでいきます。
このまま宮廷絵巻でもおもしろのですが、一気に転調します。最後は怒涛の攻撃を読者は受けるでしょう。
そして、予想を覆す結末も圧巻です。
映画化したら面白いと思う。キャストはこんなかんじでしょうか。
あせび :新垣結衣
浜木綿 :安藤サクラ
真赭の薄:北川景子
白珠 :二階堂ふみ
若宮 :関ジャニ錦戸くん
史上最年少での松本清張賞受賞作。
同じ時間軸で、若宮側を描いた「烏は主を選ばない」もあるそうです。読まなきゃ!
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題名にひかれて購入した作品。
めちゃくちゃ面白いわけではないが、飽きずに読めた作品。得るところを特に見つけられなかった。。私の力量不足。
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よくある和風ファンタジーかと思い、軽い気持ちで読み始めたら、思いもよらぬ方向に話が進み、まさかの結末。解説読んで作者が当時二十歳の女子大生と知り、更に驚愕。この世界の設定からして、驚きの連続なので、意図してやってるのだとしたら、末恐ろしい作家さんです。同シリーズ出てるみたいなので、文庫化を待ちます。
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若宮の奥さん選び、ドロドロ昼ドラ→女の友情→運命の再会恋愛ものか、よくあるよね、と思っていたら、まぁ有る意味その通りではあったんだけど、思っていたのと全く違った。思った以上にドロドロで友情で恋愛ものだった。
おおおお!って感じ。そもそも他の姫の方が魅力的だと思ってたので、スッキリした。
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松本清張賞を受賞した和風ファンタジー作品ということで気になって。
若宮の后を決めるため集まった四人の高貴な娘たち、彼女らを監督する現在の后や王家の者たち、それぞれ思惑を抱きながらも関係を気づいていく中、不穏な事件が立て続けに起こり、物語は一気にミステリーの色を濃くします。
春夏秋冬をそれぞれ体現したような四人の姫の書き方がとても好きです。表では着飾って美しく気丈に振る舞っていても、少女らしい弱さ、后にならなければという重圧によって暴かれる本性。そういう強弱の二面性の見せ方が素敵でした。
物語も、真相と思われたものが二転三転して、誰もがどこかで嘘をついていて、どうなるんだろう、と思いながらわくわくしつつ一気に読みました。
しかし、それだけに最後は少し物足りなかったというか……前半と後半で違うテイストになってしまって、面白いと思う以前に戸惑ってしまいました。
最後はミステリーに落ち着けたかったからこういう構成になったのでしょうが、わたしは前半の過程部分のほうが面白かったです。
筆力という点で言うなら、ミステリー部分よりも、読みやすく世界に入り込みやすい異世界ファンタジーを構築したほうを評価したいのは、わたしがファンタジー脳だからですね、きっと。
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松本清張賞と宣伝につられた。中身はやはりライトノベル。文書も評価がわかれるところ。ひたすらきれいな和風文で飾り立てた感じがしてしまう。好きな人は好きかもしれません。私にはキラキラネームならぬ、キラキラ文書にしかみえなくなってしまった。
物語の終わりかたはなかなか面白かった。
まだお若い方のようなので、今後の成長に期待したいです。
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タイトルに惹かれて購入。普通の歴史小説かと思いきや、人が烏に変身したりするファンタジーでした。若い女性が書いたものということで、読みやすい文体でするする読めました。世界観にも入りやすいです。ただ、最後が…!あくまでわたし的にはですが、あのまま急展開を迎えずそのまま素直に終わっていれば星5つでした。正にどんでん返しです。
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八咫烏の世界の後宮推理小説。
八咫烏の世界について、あまりにも説明されていなかった気がするのだけど。
金烏代(今上陛下)の若宮の嫁候補に、宗家を支える4つの貴族の家から4人の姫が集まる。桜花宮の、春夏秋冬の殿を与えられ、若宮に選ばれるのを待つのだが、家の思惑などもからみ、女の闘いが幕をあける。
東家のあせびは、姉の代打で急遽、妃候補となり春殿に入った。家の勢力争いや、後宮でのしきたりなども何も知らず、けれど、幼い日に偶然出会った若宮との思い出を胸に、妃に選ばれる事を純粋に望む。
物語中盤から、ミステリーの要素が強くなる。ウブな少女の恋愛ものと見せかけて、ひっくりかえすかんじ。
『後宮物語』みたいなので八咫烏世界版か、と思わせて
『天山の巫女ソニン』的だとも見せて、どんでん返し的展開にする。いや、ソニンにも、あせびみたいなキャラクター、いたよね。
ソニンはソニンが主人公で、あせびを持って来ないから児童文学なんだろうな。
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人の代わりに「八咫烏」が治める「山内」を舞台に、若宮の后選びのため東西南北の四家から登殿してきた姫君たちが、若宮の寵を競い合ったり、家の思惑に振り回されたりするファンタジーです。(前半)
私がこの本を気になってほしいものリストに放り込んだ時はもっと評価も高かったし、「どんでん返し!」「まさかの結末!」みたいな文字が躍っていたのでとても楽しみに読み始めたのですが、読み終えてみると期待していたほどのどんでん返しはなく……。
何がひっくり返ったのだろうと他の方の評価見に行ってみたら、☆の数がえっらい下がっていた。
うん、まあ、期待値ちょっと上げすぎたかもね……。
どんでん返しなくて肩透かし食らったけど、他は結構好きです。このお話。
春夏秋冬を冠した宮の情景描写や、姫たちの姿、着物なんかの描写はどれもとても素晴らしく美しく、若宮に選ばれるというまたとない幸福に心躍らせる姫君たちの恋を盛り上げるのにふさわしい演出になっていたのではないかと。
姫君たちもみんな個性豊かで好ましいです。
主人公一人をのぞいて。
途中までは「雲のように風のように」みたーい!とか思って読んでたんだけど、ただ主人公に好感を持てないという点だけは違っていた。
夏・秋・冬の姫君たちは身を削ってる印象なのに、春の姫君だけは無邪気で呑気で、政もこの世界のことも無知で何も知らない。とにかく女の世界のドロドロとは無縁のキレイな場所にいるのですよ、この子は。自分など選ばれるはずがないと口では言っていながら、必ず自分が選ばれるという自信をビシバシ感じてとても嫌。
でも世の男が選ぶのはきっとこういう女なのだ。
この子が主人公のようで実は主人公じゃなかった、というのがどんでん返しと言われる所以なのかなあ。
けど、可愛くて無邪気で一見無害な女が一番怖いと思っている私には、あの結末を見ても大した意外性はなかったのであった。あー、やっぱこいつマジで怖い女だった、と思ったくらいで。
若宮が彼女を選ばなかったので、それはとても良かったのではないかと。ええ。
でも若宮も好きになれなかったなあ。
貴方様に選ばれる前に、そもそも私がお前なんか選ばねえしwwwと思いました。
白珠も真赭の薄も若宮なんかにdisられる意味わかんねーくらい良い女だし。あいつにはもったいねーわ。
レビュー読んでると、結構こまっかいことつつかれて評価下げられてるけど、姫たちの言葉遣いがどうのとか、侍女との距離感がどうのとか、そういうのは全く評価を下げる要素ではないと思いました。
松本清張賞出身とか、そういうの関係なく読んだら良いのにね。
白珠メインのお話はとても良かったので(実は生きてました―なアレは除くが)、ああいう部分伸ばしていってほしいなあ、もっと読みたいなあ、と思いました。
面白かったですよ。
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ファンタジーなんだけど、
ファンタジーっぽくなくて面白かったです。
最後‥‥そうくるかぁ‥‥って感じでした。
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後宮を舞台にしたありがちな和風ファンタジー、でもその空気感が好きで手に取った本作。
すごくいい意味で裏切られた。キャラも設定もたっていて、展開もテンポもよくてぐいぐい読めてしまう。そして最後のなんとも言えない読了感。
若宮のキャラはあまり好きではなかったけれど、色々な思惑が表面に浮かんできたり、裏に沈んだりと最初の印象とはがらりと変わる作品。