触媒を通じて起こる化学変化をミクロな視点から検証した一冊です!
2020/02/05 11:54
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、多分野の知識を分かり易く教示してくれることで好評の「ブルーバックス」シリーズの一冊で、同巻は触媒の働きを分子レベルで分析した画期的な科学書です。触媒というのは、化学反応を起こさせるために必要な物質ですが、触媒が触媒として作用するということはどういうことなのでしょうか。また、どのような化学変化が起こっているのでしょうか。同書では、こうした化学反応の元となっている触媒が起こす変化をミクロな視点から興味深く解説した一冊です。高校の化学の知識レベルで分かり易く解説されているので、とっても分かり易いです。
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これまでほとんど分からなかった「触媒の働き」。最新の表面科学によって解き明かされつつある触媒が働く仕組みを分かりやすく解説します。
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触媒の基本的な内容が網羅された良書.
フォノンへのエネルギー散逸やポンププローブの説明には少し苦労したのかな??という感じが見えた
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確かに学生の頃、「触媒」について学んだ記憶はあるのです。過酸化水素水に二酸化マンガンを加えると酸素が発生する実験で、反応の前後で変化しない二酸化マンガンのことを「触媒」という、と習ったのですが、結局、「二酸化マンガン」って何だったんだろうと、大人になってから思います。私の人生の中で、酸素を作る実験でしか登場しなかった「二酸化マンガン」は、一体どんな物質だったのだろう、と。
「触媒」という言葉は、時々目にします。ビジネス書や人生論の類の本において、人間関係の構築にさいしてもたらされる変化に対して、「触媒」という語を使って説明していたりしますよね。これは人間関係を化学反応に見立てた例えなのでしょう。でも、こうした例えを抜きにしても、私たちの身の回りには様々な触媒作用があるようです。その1つが、窒素と水素からアンモニアを合成する「ハーバー・ボッシュ法」です。
この反応はかつて、人類の食糧危機を救い、「空気からパンを作った」と言われるほど偉大な方法だそうです(化学を専門に学ばれている方にとっては自明のことだと思いますが・・・)。
本書では、こうした触媒に関する研究の歴史を紐解きながら、触媒の働きを理解することを目標としています。19世紀のベルセーリウスが「触媒作用の本質はいったい何か」と発したとされる問いに、本書を通じて答えられるようになりたいものです。
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https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057377