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表紙買い。でも大当たり。山崎ナオコーラさんの作品はこれが初めて。
どこかゆるく繋がっている短編集。特に表題作とその続きの「アパートにさわれない」が好き。ピタッとはまっていたはずのものが微妙にずれていく様子がほんとうに悲くて。
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「もしもし下北沢」で描かれるレ・リヤンのシェフがやっているというお店で読了。
女性が書く小説って自分の感受性が乏しいらしくどーも苦手で、前掲の書籍の感想でもそんなことを書いたのだけど。なんかおいしい料理を食べてから幸せな気分で読み終わるとなんか面白くなりますね。美味しいなぁという感覚を得ることで感性が研ぎ澄まされるといいますか。
なんて結局くどくど理由付けして論理ばったことしちゃう僕ですが、この本はそういう論理だって感性で受け止めちゃうぜ!って本で、そういう見方ってあんま今までになくて感心。独り相撲をとると言うのはなかなか新鮮。
解説には「良いふざけ」とかあって、あぁなるほどなぁと思ったので、三ツ葉のイワモトについて真剣に論理で考えてやろうかと思いました。
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あるある。
わたしはとても感性寄りな人間なので、こうゆうシチュエーションあるある。
論理的思考と、感性的思考の違いからくるコミュニケーションの齟齬を、ほっこりユーモラスに描くナオコーラさん、さすが。
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悪いくせで、つまらなそうだなと思ったので買ってしまった。
案の定、文学としてはどうかと思う。文学のことなんてよくわからないけどそれでも。
でも買った最大の理由として、書きたいものを試してみよう、といった試験性?があるんだけどまさにそのままな短編集だった。
表現もバカみたいだし、小説というよりはブログみたいだけど、
今の小説はこんな感じでいいんじゃないか、と思った。
ごく個人的な理由で書かれた、そういう意味ではごく私小説的な短編集。
全編通して若いし恥ずかしい。
でも本来いくつになってもこんなものだと思う。
だからとても気分にあった一冊でした。
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出来事の羅列みたいな乾いた感じがいい。
伊勢物語の独自の現代訳「芥川」とか、「架空のバンドバイオグラフィー」とか、小説家・矢野マユミズの身の回りの話、(上司の前で、自分で言いにくいことを小説家に言わせようとする弱腰の男の編集者の話とか、親密になりたいと思ったのに相手の男があくまで自分を有名人としか見てくれない話とか、)面白かったです。
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松本の理屈っぽさが超いやー。本編よりあとがきが面白かった!作家が気分や屋で社会性がないのはしゃーないんだろな。
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短篇集。表題作は身につまされるようなセリフ満載で、誰かにお前のことだぞって言われてるような、そんな気分で、でもそれが楽しくて一気に読んでしまいました。
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図書館で借りて。短編集。まあまあかな。
表題作の、ふたりでご飯食べながら相手といると云々って言い合うところが私の好きなナオコーラでした。
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この作家さんの本はこれで二冊目やけど、不思議な文章を書く作家さん。
つかみどころがない感じ。
いくつか連なる短編集で、『プライベートをなくせ』が妙に生々しい20台後半の働く女性を描いていてよかった。
特にこの部分。
矢野はもう二十八歳で、どんなときでも、やるべきことはやった方が楽になるし、仕事相手と会ったらにっこり笑う方が過ごし易い。
それは少し寂しいことではあった。矢野は大人になってしまっていて、失恋したら学校を休みたくなるような頃には、二度と戻れないのだった。
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ナオコーラでなく、マユミズという小説家の周囲で起こる物語。 自伝的ではないと言うが… 本人曰く、二十代最後の可愛らしいという短編集。 この文庫版は、あとがきに何回出て来るねん! と言うくらい本人の「あとがき」が続くのだが、それだけ思い入れも強いのかしら。 ちょうど、直前に読んだ「悪人正機」が作中に出て来て、私的に縁も感じつつ。
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【オナコーラじゃないよ、ナオコーラだよ】
ただの嫉妬からの嫌悪だけど、人のセックスをなんちゃらで売れた方の本。僕は底意地が悪いので嫌いな人の本は積極的に読むタイプ。他には嶽本野ばらとか藤沢周とかね。苦手な奴の作品ほど読み込む癖がある。
言い訳や、都合のいい弁解を覗き込む様でもあり、何かキラキラしたものを浜辺で拾った気にもなり、ああ、ああという喜怒哀楽の全てで読めるような作品だった。
作品に罪はない。むしろ作者にも罪はない。僕の心が狭すぎるだけなのだ。わかると頷けば違うといわれ、わからないといえば、少しは知る努力をしてくれといわれそうなそんな作品。
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個人的に芥川の段の話が好きなので、ナオコーラさん版の芥川が読めて面白かった。
この人のセンス大好きだ。
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この小説に登場する「矢野」のペンネーム「矢野マユミズ」の由来は「水が好きだから」というものだった。
はっ、とする。
じゃあ「山崎ナオコーラ」という風変わりなペンネームの由来は「コーラが好きだから」なのだろうか。
翻って。
「矢野」のように「山崎」も生きてたのだろうか。
登場人物と著者を同一視する読み方は野暮だと思いながら、ぬるい想像にふけるのでした。
そう、ぬるい。
大学を卒業してからの残りの20代は、なんだかぬるくて、身に覚えがあって(今まさに)、くすぐったい。
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山崎ナオコーラの掌編集。
著者の小説観を文章化したものというか、
いやそんなに分かりやすいものじゃないか。
掌編集というのはこういう雰囲気のものが多いんですかね。
今まで読んだいくつかからはだいたい同じ雰囲気を感じた。
いや、雰囲気自体はそれぞれ全然別なんですけども。
なんというか、話の筋自体がどうこういうわけではなくて、
全体を通してか、もしくは一文一文を通して何かを伝えようとする感じ。
それでいて、いやそうだからこそなのか、表現は実験的。
この作品の場合は、著者の小説観だったり、小説家である自分であったり、それに対する周りとのあれこれであったり、そういうものを表現したものなのかな、とか思ってみます。
通して読んでみると、確かにこれを普通のインタビューとかで語られるよりはなんだかずっと伝わってきたような気がする。まぁあくまで気がする、ですけど。
そういう勘ぐりを著者が求めているのかどうかはよく分かりません。
あとがきで本人が称する通りであれば、あくまでこの小説は「フィクション」であり、「気兼ねなく、自由に、遊び心満載に、ふざけにふざけ」た産物です。
ふざけにふざけた感じはもう大成功でしょう。が、これ、ファン以外が読むのはなかなか大変だろう。
特に、1話目の表題作「論理と感性は相反しない」はファンからしても若干違和感のある文章だった。
なんというか、三人称視点がぎこちない感じ。その後は慣れた感じの一人称に戻るので、違和感はすぐなくなりますが。わざとなんですかね。文章的なぎこちなさ、というか軽さというか。
著者の小説に興味があるなら、「人のセックスを笑うな」か「カツラ美容室別室」あたりから入るのをオススメします。
著者の感性に興味があるなら「指先からソーダ」をオススメします。
この本はそこら辺読んでから、もうちょっといってみようかなと思えた人が手にとったらいいと思う。
著者のことがいろいろわかった気になれるような慣れないような、本編(他の小説)を楽しむだけなら読まなくても良いようないろいろが書かれているという意味では、わりと中級以上の人向けの攻略本という感じ。
それにしてもこういう掌編集を読むと本当に作家という職業で生きる人が羨ましく感じる。
文章でこんな風に遊べるというのはなんて素敵なことなんだろう。
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さくさく読める短編集
恐怖の脅迫状 なんか甘酸っぱかったなー
架空のバンドバンドバイオグラフィーw