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初めて朝井さんの作品を読ませてもらいましたが、言葉がきれいで何度もはっとさせられました。
短編連作集ということで、全てがどこかで繋がっていて、自分の学生時代にも誰かの想いの一部になれたかな、と思ってしまった作品でした。
学生時代の淡い気持ちに浸りたい、青春を感じたいという時におすすめです。
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面白かったです! 単に卒業というだけではなく、通っていた高校が廃校になるという一段メタな別れが(メタな、と言っていいのか分かりませんが)、人生において数限りなく経験する「別れ」との折り合いの付け方を示唆しているように思いました。
連作短編集で、最初のうちは誰それが好きだったとか、甘酸っぱい話なのだけれど、終わりへ向かうにつれ、次第に心にえぐり入ってきます。それがとても心地良く、この作品で本当に扱いたかった「別れ」は、卒業することでも、高校がなくなることでもなかったのだと思いました。
女子も男子も人間ぽい、というとうまく伝わらないかもしれませんが、よく見てる(観察してる)なあと感嘆。登場人物にリアリティを感じました。青春小説に分類しましたが、「生きていく」ことを書いた小説のように思います。
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「数え切れないほどに枝分かれしているいくつもの道にはじめの一歩を踏み出すため、私たちは制服を脱いで、靴を履き替えて、髪の毛を整えるのだ。」(p12) 7つの連作短編集。卒業式の翌日に取り壊される校舎で、それぞれの想いを抱えながら一つの終着点に着く。それもはじめの一歩を踏み出すために必要なことで、悲しい結末もあるけれど、まだまだ続く予感をさせている。少し読みにくさもあったけど、それを含めて、物語に加味されている気がした。
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閉鎖的で窮屈で重苦しくて、それなのに確実に光はあって日々はきらめいていたね。そんなことを思い出したような、過去をキレイに塗り替えられたようなそんなかんじ。振り返ればそれはいつも輝いていたのに、そんなかんじ。
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あぁ、読み終わってしまった。と思った小説は本当に久し振りな気がする。文章はとても読みやすくて、普通に読む分にはたぶん1日2日あれば読めちゃうんだけど、それでも10日もかけて読んでしまったのは、これがとても大切で綺麗な物語に思えたから。
卒業式という人生で一度の日に、少女たちは「さよなら」をいう、それだけの物語。話自体は普通なんだ。いや普通といったらあれだけど、だれもが胸に秘めててもおかしくないような、でもその人にとっては大切な、大切な、そんな種類の物語。
「あのあふれる直前の真水みたいな目」「ぴゅっと前に投げた声が一瞬であたしの顔に激突してぐしゃぐしゃになる」。こんな表現唸るしかないよ!短編集なんだけど、時系列は小綺麗に整ってるそつのなさとか、読み進めるにつれて交錯する登場人物とか深く彫られていくような学校という空間とか、そういうのも全部好きだ。
解説では「限りあること」とキーワードを示していて、なるほどなぁ。と。でもタイトルは「少女は卒業しない」。皮肉のような、最後の抵抗のような。切なさと決意が込められてるようなタイトルまで好きだ。
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2015.7.26
7つの少女の物語
特に深みがないのでつまらなかった
ただ、表現の仕方がわかりそうでわかりにくい感じで想像させるものがあった
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廃校が決まり、校舎の取り壊しの前日に執り行われた卒業式を舞台に、7つの女子高生の想いを取り繕った短編集。
舞台が同じなので、途上人物が微妙にリンクしている点が楽しい。
個人的には「桐嶋、部活やめるってよ」より好きです。
特に「在校生代表」は読んでいてすがすがしい気分になれました。
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廃校が決まった地方高校を舞台に、最後の卒業式の一日を7人の女子生徒視点で描いた連作短編集。この世代といえば恋愛ものが定番というわけで、本作も全ての作品で恋愛がテーマになっている。
一読した感想としては、1本目の「エンドロールが始まる」はそれなりに楽しめたけど、大人が登場しなくなる2本目以降は尻すぼみ感が…。30代半ばのおっさんの感覚で申し訳ないが、シチュエーションに無理があるというか、高校生がとる行動としては不自然な印象が強く、読んでいてリアルさを感じることができなかった。これって年を取って感性が鈍くなったせいなのかなあ。設定ど真ん中の世代の本作に対する感想がすごく気になる。
内容はともかく、表紙の写真を含めた装丁は完璧だと思う。
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「桐嶋部活やめるってよ」の映画以降、ずっと気になっていたものの読まずにいた
浅井リョウを初めて読む。
この人若いんだね。89年生まれって何歳?26?桐島書いたの20歳そこそこのときだったんじゃないの。
納得。
これから歳をとって、作風が変わって行くのか、変わらないのか、引出の多さを見ていきたい。
たぶんだけど、この人女だよねって思いながら読んでいたら、男らしい。
いや、別にいいんだけどね。
期待通り、青春群像劇が巧い。
読みやすい。
いろんなタイプの高校生を描いているから、好みは分かれそう。
私は、真面目で自分に自信のない女子高生と、カリスマ性抜群で芸能界に進む幼馴染の男の子のお話「屋上は青」が好き。
「在校生代表」は、一番インパクト強かったし、センスあるなあと思った。
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自分が高校生のころを振り返ってみると、こんな純粋な高校生活なんてねーよ、と冷めた目で見てしまうのですが、『桐島、部活をやめるってよ』と比べると、登場人物の関係性や話の流れが上手く流れていて、物語の世界にすっと入ることが出来ました。文庫本の表紙(写真)が、この短編集に合っていると思いました。
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読みやすかったけれど、印象に残らなかった
一つ目の物語は好きだったかな
きっと穏やかで温かい「先生」の声が頭の中で聴こえてきた。「私」との間の空気感が良かった。
最後は…ううん。
全体的に良くも悪くもなくたぶん読み返さないかなぁという感想
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文章がとにかく瑞々しくて染み渡ってくる 桐島もだけどじっくり大切に読みたいのに自然とあっという間に読み進めてしまう 登場人物はどの子も人も現実的ではないかもしれない、だけど卒業のカウントダウンと共に進んでいく7つの物語はどれも限られた時間の中でどうにか答えを見つけ出す様にどこかリアルさを感じられた。いつも思うけど朝井リョウの女子心ってどこでこんなに生み出されたんだろ。
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懐かしく、切なく、悲しく、面白くて、何だか胸がざわざわした。描写がとにかく細やかで、色んな眠っていた記憶がよみがえってきた。
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朝井リョウさんの小説、
読みやすくてやっぱり好き。
自分もタイムスリップさせたかの様な、
描写が好き。
青春の甘酸っぱさで胸を軽くつねった様な
短編が揃う本作。
お気に入りは「在校生代表」
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朝井リョウさんの作品を初めて読みました。心理描写がとても上手で男性ということを忘れて途中からは女性かと思いながら読んでいました。
お気に入りは『在校生代表』こんな送辞を聴きたい。