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ある文明の幻影
陽気な人びと
簡素とゆたかさ
親和と礼節
雑多と充溢
労働と身体
自由と身分
裸体と性
女の位相
子どもの楽園
風景とコスモス
生類とコスモス
信仰と祭
心の垣根
第12回和辻哲郎文化賞
著者:渡辺京二(1930-、京都市伏見区、思想史)
解説:平川祐弘(1931-、北区、比較文学)
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幕末から明治維新の日本人の、風俗を外国人から見た内容。価値観が世代によって大きく変化している。また当時が、今までのイメージと違う視点が持てる。
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分厚すぎて、全部読めず…興味のある章だけ読んだ。
思ったのは、日本人ってほんとにそんなんだったの⁉ってこと。平気で裸になり、笑いが大好きで、外国人に興味津々でついて行く。今とは違いすぎて、ほんとかどうか疑ってしまう。
今までの概念を壊された。
じゃあ、いつから今みたいな日本人に変わっていったのだろう?その辺がとても気になる。
あと、宗教についてはもっと知りたい!
書き方が単調でつらいけど、内容はめちゃおもしろい!
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自分のことをもの凄く褒められているようで、何だかこそば痒い気がしてきました。自分もただ同じ日本人である、ということだけなのですが。昔の日本人のちょっと可愛いエピソードを見ると、ほっこりした気持ちになると共に、当時の人と同じように謙虚で慎み深く、朗らかである様に心がけようと思います。
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日本が西洋化し近代化する過程で失った明治末年以前の文明の姿が描かれています。
主に幕末から明治にかけて日本を訪れた外国人の記録からの引用をもとに書かれているのですが、その量と質に圧倒されました。
最近流行りの日本礼賛本のようなナルシシズムでもなく、
学校で習ったような自虐史観でもない、
当時の庶民の暮らしや風土が事細かに描写されていて、
目から鱗の連続でした。
確かに当時の日本人の心性というのは、今の我々にも受け継がれている気もするのですが、
読み進めるうちに、「やっぱりこれは滅びてるな」という諦念に行き着きます。
このように考えている自分の思考の枠組み自体が、西洋(キリスト教)文明の影響を大きく受けていることに気づくと同時に、
その影響下に世界中が置かれる現代において、心苦しい思いをしているであろうイスラム世界の人々に思いを馳せてしまうのでした。
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圧巻だった。在野の思想家が膨大な資料を用いて復元させた、外国人から観た江戸の庶民の生活の風景。それは清貧と勤勉さによる幸福があり、権力といえど簡単に侵害できない開放的な生活形態がもたらす共同体の相互扶助が機能していた。老若男女の暮らしは清濁併せ持ち、都市と田舎の境界が曖昧な風景はヒューマニズムとは真逆の、人間という存在を吹けば飛ぶようなものとする感覚によって逆説的に人間性への寛容さを生み出した。著者の言う通り本書は安易な日本論や日本人論ではない、過去と切り離された現代だからこそ異邦人の視点が必要なのだ。
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江戸幕末の開国後から明治初期にかけて日本を訪れた数々の外国人の来訪記をまとめたものです。
続きはこちら→
スミスの本棚特別編 コメンテーターが薦める「旅先で読みたい本」
http://www.tv-tokyo.co.jp/wbs/blog/smith/special.html#book09
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一種独特の日本文化論である。幕末から明治に日本に来た外国人の記録を中心に書いたものである。かわら版やメディアについてはほとんど書かれていないが読むのには面白い。ただ600ページを超える長編なので皆がこれを本当に読む時間があるのであろうか?
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今年一番の本に出会いました。
今年一番というだけでなく、今まで読んだ中でも、1、2を争う、インパクトのある本でした。いつものように、満員電車の中で読み進んだのですが、この本を読んだ後では、満員電車でギュウギュウに押し合いへし合いしている、われわれ日本人の顔が違って見える。ちょっと大げさですが、そんなインパクトがありました。
江戸から明治にいたる時期に、残念ながら消えてしまった「文明」のあり様を、実に、140冊あまりにのぼる、その時期に日本に来た、外国人たちの証言から、描き出そうという試み。
上機嫌で人好きないかにも幸せそうな人々。お堅いはずの封建社会の中で自由闊達に生きるユーモアあふれる人々。そして、自然と調和した美しい都市や田園。江戸が当時の世界最大の都市であったことは、よく知られていますが、その江戸が、緑あふれる田園都市であったこと。それを支える花卉園芸の水準が、当時の世界最先端だったことなども語られます。
海外と仕事をするとしたら、こんな「文明」を作り上げた日本人の心性、日本という社会が持っている特性を、ぜひぜひ知っておくべきだなぁと感じました。
ただ、ネットでみてみると、この本に関しては、賛否両論あることもわかります。単なる懐古趣味に過ぎないとか、無反省な日本礼賛につながる危険性いった批判もある。
単に、「やっぱり日本はいいよね」的な思いに浸っても意味がないのは、その通りです。ただ、自己反省だけが、思想だというのも、同じく意味がない。日本文化のユニークさを、机上の空論だけではなく、何らかの「証拠」とともに掴んでいることが大事だと思う(そういう意味で、山本七平の「日本的革命の哲学」、北条泰時論は面白い)。
まぁ、これらの批判を読んでも、渡辺京二氏の、この時代に対する、あるいは、日本社会・歴史の見方のユニークさを示しているように思う。
それにしても、こういう本を面白く思うということは、歳をとったということなのかもしれない。学生時代、江藤淳氏本人が「近代以前」を講義し、岩倉使節団の米欧訪問記を読んでも、全然ピンと来なかったのを思い出す(江藤淳の「近代以前」が、文春文庫で復刊していたのをみて思い出した)。
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さすが名著。面白かった。艶やかなエピソードと表現が満載で惹き込まれる。江戸後期〜明治初期にかけての日本の面影。失われてしまったその残り香を堪能しました。当時、物心ともに近代化された欧米人が、前近代ではあるが一つのシステムとして「完成された」文明を目の当たりにした際に覚えた「何が幸せなのか」という思いは、近代の限界の中に生きる現代の我々にとっても、本書を通して、鮮明に感じられるはず。日本人は、近代的制度の形だけ導入し活かせず、さらには旧来の良さをも失ってしまった。もはや戻れぬ逝きし世に、未来の豊かさを学びました。
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http://www.heibonsha.co.jp/catalogue/exec/browse.cgi?code=76_552
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【なんでも芋(古きよき日本)】
日本は、幕末、明治維新を経て新しく生まれ変わった。
たしかに、西欧は立派だったが、失ったものの大きさを教えてくれた1冊。
是非!
大分大学 ニックネーム:ことのは
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「逝きし世」とは今はなき江戸期の文明(生活のありよう)。本書は幕末維新期に来日した外国人の記録を通して,近代化・欧米化する以前の日本社会の実態を描いたもの。当時の日本の人びとの様子をいきいきと浮かび上がらせるとともに,その後何が失われ何が変化したのか,現代がいかなる社会であるのかを問いかける。
*推薦者 (教教)K.T.
*所蔵情報
http://opac.lib.utsunomiya-u.ac.jp/webopac/catdbl.do?pkey=BB00274399&initFlg=_RESULT_SET_NOTBIB
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徳川期の日本人のありやうについて、當時日本を訪れた外國人の目を通して描いた好著。私は、かういふ日本と日本人のありやうを、「懐かしい」と感じます。
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日本人って本当に素晴らしい。
親友のカイロプラクティックをやられている友人から紹介してもらって読み始めた本。
日本人はすごい民族だと思った。
僕は留学してから、自分が日本人であるという事に意識をするようになった。
帰国後は茶道も始めたし日本の文化を知りたいと思い、本を読んだり、四季の花を見たり、
短歌や俳句を自作してみたりした。
この本で僕は自分の祖先たちがすばらしい人間だったんだと感じた。
人に対して愛情あふれ、士農工商という身分制度もあったけど、幾分自由さがあったし、
陽気で酒を飲みだせばどんちゃん騒ぎもする本当に一生の一回の人生を楽しんでいたことが読み取れた。
比較をするわけでもなく、あの当時をうらやましく思う必要はないけど、
今の日本人は一瞬の生きる喜びを感じている人たちって少ないかも。僕もその一人だけど、
生きる喜びって大切だな。それは人と関わっていくことで得られることだし、
この本でも日本人は好奇心があって誰とでも仲良く暮らしていたような事が書かれていた。
貧乏な人たちが大勢いたようだが、彼らの心にはいつもゆとりがあって楽しんだ人生をやってたって。
生きる喜びってやっぱり人との関わりからだなって、そう感じさせられた本でした。