紙の本
冒険者たちのその後
2002/02/28 19:11
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投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
音信不通のシジンの恋人ナギサさんの消息を追って、四の島に渡ったガンバ達は、そこで絶滅したとされるカワウソ達に出会う。野犬や人間の手によって滅びようとしている彼らを、まだ生き残りの仲間たちが生息しているかもしれない伝説の川「豊かな流れ」に導こうと決意するが、それは長く厳しい旅のはじまりだった。
冒険者たちの続編。知恵と勇気を駆使してイタチ達と戦った前作と比べると、今回は冒険モノとしての面白さは半減しているように感じられた。中盤から終盤にかけてカワウソを伴っての逃避行の繰り返し。それがやや単調で重苦しい部分があった。前作はいきいきと活躍していたネズミ達も今回は黒子に徹しているようでさほど目立たない。力作だとは思うが、個人的にはガンバ達の奮闘記、といった前作の方がより楽しめた。薮内正幸氏の手による挿し絵は素晴らしいの一言。物語自体とは関係ないが作者の「あとがき」にもドラマあり。
紙の本
三部作の完結篇、でも本当に考えるのは読み終わってからです。
2005/07/05 17:48
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kokusuda - この投稿者のレビュー一覧を見る
アニメにもなったドブネズミのガンバと仲間たち。
時系列的には、白イタチのノロイとの戦い(冒険者たち)、
クマネズミとドブネズミとの戦争、シマリスのグリックとの
出会い(グリックの冒険)を経て物語が始まります。
グリックの冬眠を見届けてガンバが住処の台所の床下に戻ってきました。
時は早春。
海外で春を楽しむ予定でしたが出航まで少し間があります。
住処でゆっくり休もうと思っていたガンバですが、仲間たちが訪れました。
仲間であるシジンの恋人ナギサが「四の島」で行方不明になっているというのです。
長旅の腕慣らしを兼ねて気楽に協力することにしたガンバだったのですが、、、。
実はナギサは「四の島」で何かに出会い帰れなくなっていたのでした。
彼女は何に出会ったのでしょう?
なぜ帰って来れないのでしょう?
現在はどこにいるのでしょう?
気軽に始めた人探しですが具体的な手がかりも無く、途方にくれてしまうガンバたち、、、。
ヒントは「なんじドウドウ鳥を見しや?」「川のほとり、静かな場所」という言葉だけ。
藁をも掴む気持ちで大きな川をさかのぼるガンバたち。
そして彼らも何かに出会い旅の目的は大きく変わっていく。
伝説の川「豊かな流れ」を目指して、、、。
要は絶滅しかけているカワウソをガンバたちが助けようとする話ですが、
種として滅びかけている一族をどう救おうというのでしょう?
見た目は地味な展開です。
イタチやクマネズミと違い圧倒的に力の差のある敵。
野犬、人間、環境などなど、、、。
微力な小動物たちは逃げることしかできません。
対策も方法も見付からず、希望も無く追い詰められていくカワウソとガンバたち、、、。
児童向けではありながら大人にこそ読んで欲しい作品です。
所詮は他人のカワウソの事ですからガンバたちでは解決のできない問題です。
こんな時にどう立ち向かうのか?
見捨てて逃げ出した所で誰も責められません。
利害関係も何も無い赤の他人事なのですから、、、。
心が折れそうになりながらはげまし合い支え合って旅を続けるカワウソとネズミたち。
そこに人間性を見る思いがします。
あくまでドブネズミたちの物語ですが、、、(笑
世間には「大人になりなさいよ」という人がいます。
しかし、自分だけを大事に考えて他人を見捨てることが本当の大人の態度なのでしょうか?
少なくとも私はそんな大人になりたくありません。
本作を含む三部作を読んだ子供たちが、
「本当の大人って何だろう?」と考えてくれますように、、、。
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「冒険者たち」読了のすぐ後にこれを読んだ。止まらなかった。一気に読んで、図書室に返却するのがもったいなく感じて、親に頼んで買ってもらった。当時はハードカバーだった。宝物だった。独り暮らしをはじめて、自分で文庫を買った。本当に大好きな本。
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しおじが死んでしまうシーンに、何度小さい胸を痛めたことか…。
一生懸命生きる・信じられる仲間達と戦うガンバは、私のヒーローだったYO!!
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ガンバと名前がついているけど、本当は「シジン」とカワウソの物語。
四万十を舞台に繰り広げられる、「愛」の物語。
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『冒険者たち』の続編にあたるこの作品。ガンバと15匹の仲間が行方不明のガクシャの恋人ネズミを探しに冒険の旅へ。自然破壊をテーマにした物語ですが、重くないです。最後にはもちろん感動が待ってます!
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ガンバと15ひきの仲間は,ゆくえ不明のネズミをたずねて,四の島に渡ります.探しあてたネズミのそばにいたのは,死に絶えたはずの2ひきのカワウソでした.凶暴な野犬と戦いながら,カワウソの仲間が生き残っているかもしれない伝説の河「豊かな流れ」をめざして冒険がはじまります.そこには,想像をこえる体験が….
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ガンバ3部作の最終巻。
面白かったです!(^o^)
前半はイカサマがかっこ良く、
後半はキマグレがいい奴過ぎて素敵でした。
前半かっこ良かったイカサマは
後半完全にデレていました。
3部作それぞれに面白かったけど、
これが一番好きかもー
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『冒険者たち』
『グリックの冒険』
から続くガンバと仲間達のシリーズ第3弾。
表題通り、
ガンバ達と2匹の日本カワウソ達の大冒険記です。
この本を小学生時代に読んだ後
カワウソに関して
色々調べて
自然の大切さや
人間の愚かさを
小さいながらにも
深く感じる事ができた
素晴らしい名作です。
もちろん
他のシリーズも
面白く、感動的ではあるのですが
僕にとって
思い出すだけで目頭が熱くなる場面がありまして、
詳細は読んでいただければと思うのですが、
あの崖のシーンは、
本当に
今でも
鮮明に思い出すことが出来る
なんともいえない場面です。
そして出来るならば
文庫版ではなく
分厚い方を選んでいただいて
読んでいただければと思います。
なぜならば
表紙をめくった後に
書いてある地図。
この地図が
読んでいる読書の想像力を
更に膨らまさせてくれるのです。
少年少女にとっても
大人にとっても
読み終わった後に
大事なものを
気づかせてくれる
素晴らしい名著、お勧めです。
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小学生の時に友達に誕生日プレゼントとしてもらった。
面白かったなあ〜
今読んでも面白いと思えるんかなあ。
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ガンバシリーズの最終作品。
当時絶滅危惧種のニホンカワウソを題材としたもので、
カワウソの優雅な泳ぎなどがとても上手に表現されています。
『冒険者たち』からの続編ということもあり、
内輪ネタ的なにやりとするシーンも多数あります。
『グリックの冒険』の後の話だと思われます。
3作の中で一番の厚さで読み応えはあるのかな。
私は少々大変でした。(笑)
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ガンバシリーズ3作目にして最終話。
全作通じて『仲間』『死』『戦い』がテーマになっているけど、さらに今回は『自然』に対しても考えさせられる話。
ガンバシリーズは単に『児童書』とは言えない深いテーマをもっているので、幾つになっても胸を揺さぶられる作品たち。
何度でもガンバ達と冒険をして、大切な想いを噛み締めたい。
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ガンバのシリーズをこの間購入しました。
全巻必ず読んだ事があるはずなのですが昨日ふと読み出したら止められなくなりました。やはり面白い!
日本カワウソはまだ絶滅したと断定されてはいないようですが、限りなく絶滅状態に近い状況と知り、この本が書かれた時よりさらにカワウソを発見する事が幻と同義語となってしまったなと寂しく思いました。
動物が住めない川や自然の中でどうして人間の子供も健康に育つ事が出来るでしょう?
今、川を健全な状況に戻す為、努力している活動がある事を素晴しい事と思います。いつかカワウソが普通に見られる日本になると良いなあ。
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ゆくえ不明のネズミをたずねて四の島の渡ったガンバと仲間たちは、絶滅したはずの二匹のカワウソを見つけます。野犬と戦いながら、カワウソの仲間が生き残っているかもしれない伝説の川「豊かな流れ」をめざす冒険がはじまりました。小学4・5年以上。
***
「冒険者たち―ガンバと15ひきの仲間」の続編。
時系列的には間に「グリックの冒険」が入ります。
これも「冒険者たち」同様、小学生の頃大好きな本でした。
当時何度も繰り返し読んでいた本で、間違いなく私の読書の原点にある一冊です。
子供の頃は純粋に冒険小説として読んでいたけど、改めて読んでみると、環境破壊や絶滅危惧種(ニホンカワウソ)などの問題提起を含んだお話でした。
大人が読むとワクワク感よりも痛みや切なさが先に来るお話かもなぁと思いました。
今回は前作ほどガンバの仲間たちが活躍しないのがちょっと寂しいかな。
ガンバとイカサマとシジンが目立っている感じがしました。(イカサマ好きなんで嬉しいですけど。)
ラストは感動の一言。
ウルッと来ちゃいます。
最後に。
前作でも思ったんですが、なぜ魚や酒瓶、リンゴなどがネズミよりも小さいんでしょうか。。。
いや、可愛いので良いんですけどね。
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考えさせられることは多い。
ただ、子供向けにしては残酷に命が奪われすぎる。
そこは真実を描くけれど
悪役は犬だけで、犬はどの犬も馬鹿で最低という
単純に善悪をわけた書き方がどうも引っかかる。
バランスが悪いというか、偏っている気がした。
イラストは綺麗だし、胸が熱くなるシーンもあるのだが
自分の中ではいまひとつ。