投稿元:
レビューを見る
最後まで読んで、ギリギリの意味が分かりました!
男女の関係・親子の関係・会社の関係・コミュニティの関係、どれも難しく、どれもギリギリです・・・
投稿元:
レビューを見る
若くして夫を亡くした、まだギリギリ若い女である瞳。
瞳は同窓会で再会した脚本家の卵である健児と再婚する。
新しい夫は、仕事で疲れて帰宅した瞳をねぎらってくれ安らぎを与えてくれるが、元夫の愛人や元夫の母、元夫との生前の関係など、瞳の内心は実は安らいではいないのだった。
するすると楽しく読めた。
最後のお義母さまがかっこいい。
投稿元:
レビューを見る
夫が亡くなってすぐに再婚してもいいじゃない。
二人暮らしだったのが、一人になるって相当寂しいと思うよ。
ただ、一緒に暮らすならちゃんと話をしないとね〜。言わなくてもわかるなんてことはないと思うもの。話さないとだんだんすれ違っていく……。
お義母さんにも遠慮せず言いたいことが言えればもっと良い関係が築けそう。
投稿元:
レビューを見る
5つの連作短編集。歪なというか、独特な人間関係が渦巻く作品である。健児・瞳・静江。そして、瞳の元夫の愛人との関係性は奇妙さもあるがリアルさも感じる。読んでいて、モヤモヤする気持ちもある。特に瞳の元夫の愛人に対してだが…。いろいろ難しいなと思う。上手くいかないというか。それはさておき、最後まで読む事で意味がわかるあたり、上手い。
投稿元:
レビューを見る
妻の元夫のお母さん静江さんと親しく付き合っている健児。
妻の瞳は、それに対してよく思っていないようだけれども、健児は人として静江さんが好きで、なかなか関係を断ちがたく思っている。
登場人物はみんな普通の人。
いいところもあるし、嫌な面もある。
人の心の揺らぎがうまく書かれている作品だと思いました。
投稿元:
レビューを見る
義理義理。
血縁関係のない3人の交流。
一朗太が過労死をして、妻の瞳はすぐに同級生の健児と再婚した。
シナリオライターの卵の健児は、妻の死んだ夫の母の静江と、彼女のお手伝いも兼ねて会っている。
息子に先立たれた静江の喪失感と、息子への愛。
瞳は、一朗太が生前不倫関係だった冴子に、強い口調になれない弱さと、
健児の優しさに感謝しながらも、それに甘えている矛盾を抱え
シナリオライターの仕事が忙しくなる健児とすれ違う日々
日本語教室やカルチャーセンターを通して、自立していく静江の孤独と力強さ。
亡くなった人にたいして残された人がどうそれを受け止めていくか。
瞳と健児が結局離婚してしまうのがちょっと切ないけれど、現実的な感じだとそうかもね。
残念だなあ、という余韻)^o^(
投稿元:
レビューを見る
最後まで読んで、タイトルに込められた意味がよく伝わってくる。願わくば、2人が別れないで欲しかったけど…
投稿元:
レビューを見る
健児と妻である瞳、瞳の亡くなった前の夫の母親の静江、三人の少しギクシャクした妙な関係。連作短編で綴られていきますが、この妙な空気感がとっても好きでした。
特に健児と静江の関係が微笑ましく、関係ないけど関係あるし、親戚でもないけど全くの他人でもないし…、と微妙な距離感の付き合いがほっこりした気分にさせてくれました。
クスッと笑えてちょっぴり泣けて、最後は少し淋しい気分になったけど、それぞれが前を向いて進んでいけてたし、スッキリした読後感でした。
個人的にはこれ、続編を期待します。
投稿元:
レビューを見る
シナリオライターの健ちゃん、その妻瞳さん、瞳さんの亡き夫の母静江さん、3人の微妙な関係の物語。
今回もまた、なんだか微妙な間柄の方たちのお話でしたね。健ちゃんと静江さんの関係なんて、普通なら有り得ないはずなのに、全然ありなのが、著者の書くストーリーなのねと、違和感なく読み進めてしまいます。
頼りなかった静江さんが一人で立ち上がった姿を見た瞳さんが、自分の姿を見直し、今度は自分が一人で歩けるようになるためにした決断。瞳さんと健ちゃんの気持ちを思い、切なくなりました。
著者の作品、大好きです。
不思議な感性の女性達に、共感は持てませんが、好感を持ちました。
投稿元:
レビューを見る
夫と死別した女性と同窓会で再会した脚本家志望の主人公は、彼女のマンションに同居する形で結婚することに。彼女の元夫の姑とは、彼は意外とうまがあっていた。それを彼女は快くは思っていないようだったが。
…彼ら3人に加えて、元夫の不倫相手が主な登場人物となっての複雑な人間模様を連作短編の形であらわした物語です。ドロドロはそんなにしていなくてサバサバした展開なのでそれほど重さはありません。けれど、どこか危うい、「ギリギリ」なバランスで保っていた生活は、やはり安定性がないだけに、良くも悪くも変化を迎えていきます。
さらさらと砂がこぼれおちていくように、ささやかな変化だけれど止められない無力感、というのがよくわかるかたちで表現されていて、それは激しい怒りや悲しみでの対立よりも、どうしようもなさを感じるものだなあ、などと思ったのでした。
設定はちょっと突飛ですが、話はとても繊細に人の気持ちが描かれていて、読んでいてじわじわと染入ってくるものがありました。
投稿元:
レビューを見る
夫を亡くした中学高校時代の同級生の瞳と再婚した健児。
健児はシナリオライターの卵で瞳と夫の一郎太が買ったマンションに住んでいる。
瞳はキャリアウーマンで年上の男性部下の対応に苦慮したり義母との関係で少し悩んでいる。
一郎太の母である静江は、一度も外で働いたことがなく夫も息子も亡くして一人暮らし。つい瞳や瞳の新しい夫である健児に連絡し細々したことを頼んでしまう。
こんな少し変わった関係の三人の視点から描かれる連作短編。
亡くなった一朗太の存在が、よくも悪くも濃くて、瞳も健児も静江もどこかで囚われてる感じがあった。
死んでしまうと少し、美化してしまったりもあるけど、死後に愛人の存在を知った瞳は本当に辛かっただろうし、亡くなった夫の母との付き合いもなんだか億劫だろうなと思う。
静江は、息子を絶対的にいい子だって信じてたけど、ダメなところもあると認識し始める。
健児のシナリオの仕事が忙しくなったり
少しずつ状況やそれぞれの気持ちが変わっていき、三人はそれぞれの決断をする。
瞳の決断は潔かったけど、ちょっと切なかったな。
もちろん再婚が悪いわけではないけど、健児を選んだ理由は確かに、少し不純だったかもしれない。
でも二人が楽しく仲良くできたのは事実だから、それはそれでいい気もするのにな。
実際健児は、受け入れようとしてたわけだし…
結局、関係の一番薄かった健児と静江さんが友達みたいな関係になるなんて、なんか不思議。
人の出会いってなんだろう。
タイミングって確実にあるなーと感じた作品。
投稿元:
レビューを見る
このなかなか見ない設定が原田さんぽくて、わたしはけっこう好きなんだと思う。
他の作品も読んでみる。
投稿元:
レビューを見る
2016/2/17
夫•一朗太を突然死で亡くした瞳、一朗太の母•静江、新しい夫•健児。
三人の群像劇。
切ない。悲しみから救ってほしいと思う気持ちは責められるものなんだろうか。静江と健児の不思議だけど温かい付き合い方に羨ましくなった。
雰囲気もセリフも悲しみも温かさも辛さも、良い。
投稿元:
レビューを見る
タイトルの意味が読了後にズッシリとココロに響いてくる素晴らしい作品でした。決して底抜けに明るいお話ではありませんが、どこか全体を通して、なんとも言えない陰めいた作風が原田ひ香さんの醍醐味だと思うので、ある意味期待どおりの雰囲気です。再婚した管理職の「瞳」と相手の脚本家「健児」の微妙な間柄が見事な描写です。「瞳」の義母「静江」さんが何より魅力的なキャラで、終盤に悩める「瞳」を励ますある決めセリフがサイコーにかっこよく、感動すらします。誰もが見てみぬフリをして、やり過ごそうとするリアルな描写に感服しました。
投稿元:
レビューを見る
なんて人との縁は脆さの上に成り立っているんだろう。
最初のアナログで健児のやるせなさがどお〜んとのしかかってきて、スカイプのラストで静江の母の愛がたまらなくなって、だから瞳にも愛っていろんなかたちがあるからって言いたくなるけど…。
一郎太、あんたが1番ズルい。
みんな自由になっているようでとらわれている。
悲しい縁です。