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上下巻とも先が気になりすらすら読めるかとおもいきや、最後の方が少し滞ってしまった...。島崎はもっと自分の力を活かせる方法があったはず。ヒロポンにも手を出して、どんどん向かう方向がおかしくなってしまった。結局のところ何も変えられてないのでは。
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島崎と警察の対決が始まった。警察はいつもあと一歩のところで島崎を取り逃がしてしまう。遂にオリンピック開会の日。この晴れ舞台の成功のために警察はなんとしても島崎を逮捕し、開会式をつつがなく終わらせようと心に誓う。 上巻は島崎をこのような犯行に駆り立てた動機や心情などが書かれていたが下巻はとにかく行動を起こし、逃げるというそれに終始していた。村田という相棒を手に入れたことが、彼にとって強くもなり弱くもなった。それがなんだか胸に応えた。
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今年のような猛暑の中で読むと、オリンピック前の異常な熱狂と肉体労働の苦痛がひしひしと感じられた。
親や祖父母の世代の思い出話の中に迷い込んだような臨場感があった。
三丁目的なノスタルジーではなく、戦争映画的な過酷な現実とオリンピックへの無抵抗な期待が混然となっている、猥雑な雰囲気の東京を追体験できた。
何となく遠い話で実感がなかったが、戦後日本にとって東京オリンピックは一つの時代の潮目であったと改めて感じた。
最後はあまりにあっけなかったが、それこそまさに東北をなかったかのように扱う、戦後の東京が進んだ道を暗示しているように思った。
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2018.10.11
主人公とおじさんの擬似親子感が匂いすぎないでよかった。すごく緻密でスケールも大きい。
あの時代のオリンピックに対する国民の思いも新鮮で面白かった。
けど、なーんか物足りない。ハラハラドキドキ感、裏切り感がない。
本物の爆弾犯が出て来て三つ巴のわちゃわちゃ感があっても面白かったんじゃないかなぁ…
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オリンピック開催往時の世相が非常によく書かれており、情景が目に浮かぶようだった。私が育ったのはそれからすでに20年程度経ったころだったが、当時の雰囲気を残しているところもあり、懐かしい気分に浸りながら読書を進めた。
ミステリーではあるが単なる謎解きではなく、当時の社会が(そして、現在の社会も)抱えている社会的問題を事件に照らして浮かび上がらせ、社会に対して課題を問う意味でも良著だと思える。
併せて、全編を読むと登場人物に無駄がなく、非常によく練られた構成だった。
とても面白く読むことができた。
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大作でした。下巻はほぼ主人公ターンと警察ターンとなっているので、読みやすい。最後までハラハラしましたが、どうにも終わりがよろしくない。もっと期待してしまった。とはいえ大作でしたし、読んで損はない作品です。その後の彼らがどうしても気になってしまう。
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展開が早く、どんどんスピードを上げていく感じでした。
結局島崎はどうなったのか?
真っ直ぐで純粋な青年であった島崎は何かに、憑かれたように前進していった。
切ない気持ちが残りました。
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物語の後編。それぞれの思いが、それぞれの終わりを迎えます。最後は、展開が早く、今までの事柄がつながっていく感じが読んでいて面白かったです。
オリンピックの時の時代の雰囲気を味わえる作品です。
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作者の綿密な調査により、当時の東京オリンピックを迎える東京の雰囲気が臨場感を持って伝わって来ることで、作品のリアリティが増している。前編は犯人目線だったが、後編は思わず警察に肩入れしたくなった。
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国男くんのように「地方はまだ貧困にあえいでるのに、何がオリンピックだ」という気持ちもわかるし、戦争で壊滅的な被害を受けた東京が、こんなに立派になったんだと世界に誇りたいと思う昌夫や忠や良子の気持ちもわかる。
村田が「今は高く積み上げるときで、横に伸びるのはその後」と言った気持ちも。
この時のオリンピックは開くべき理由があったような気もするけど、今回のはどうなのかしらねえ……と、スポーツに興味のない私は思うのでした。
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面白かった。
なんとなく国男の味方というか
何とかして欲しい、捕まらずに逃げ切って欲しいという思いで読んでいた。
今はあの時代と比べて格差はどうなったのか。
見えづらいだけで大きいのか…。
2011/11/8
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最初は、タイトルにイマイチ食いつかなかったし
そんな古い話かーと思って、進まなかった。
でも、日付でどんどん話が繋がって行ったら
止まらなくなった。
最後は完全に島崎目線で読んでた。
だから、捕まって欲しくなかった。
あれだけ、逃げられてたんだから。
えー!捕まったんかーい!って。
北朝鮮にでも、逃げ切って人知れず生きてて欲しかった…村田さんにも…
その結末にがっくりしてしまって、ぶっちゃけエピローグなんて頭に入ってこなかった…
死んじゃったの?それもわからないし。
あの当日だけ、島崎目線の話がなかったし。
彼の語り部分も欲しかったなぁ。
警察組織とかお国重視とか、
実は今でもありそうな話。
奇しくも東京オリンピックは重なるし
国はこんな事態でも、絶対やりたそうだし。
一般市民の意向なんて伝わらないで、
いらんマスク配られたりしちゃうし。
一時期、秋田に住んでたこともあり
秋田弁が妙に懐かしかった。
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本当に面白かった。
島崎はもちろん忠も良子も昌夫の視点も全て見事で無駄がなく面白かった。
村田と島崎の作戦の失敗の仕方も絶妙なバランスで素晴らしかった。
参考資料の多さからしてすごい
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真面目な東大生が罪を犯すまでの心情変化が良く絵ががれており、読み応えがあった。奥田英朗のサスペンスはいつも終わり方が物足りないが、人間の心理描写を描くのはとても上手い。ただ毎度ながらオチが弱い。
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要求金額は8千万円。人質は東京オリンピックだ―五輪開催を妨害すると宣言していた連続爆破事件の犯人、東大生・島崎国男が動き出した。国家の名誉と警察の威信をかけ、島崎逮捕に死力を尽くす捜査陣。息詰まる攻防の末、開会式当日の国立競技場を舞台に、最後の闘いが始まった!吉川英治文学賞受賞作。