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10件
オリンピックの身代金
著者 奥田英朗
小生、東京オリンピックのカイサイをボウガイします――兄の死を契機に、社会の底辺というべき過酷な労働現場を知った東大生・島崎国男。彼にとって、五輪開催に沸く東京は、富と繁栄を独占する諸悪の根源でしかなかった。爆破テロをほのめかし、国家に挑んだ青年の行き着く先は? 吉川英治文学賞受賞作
オリンピックの身代金(下)
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2024/12/10 13:42
華やかな舞台とその影
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投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
上巻でだいぶ警察に迫られてきていたので、残り半分も逃走劇は続けられるのかと思っていたけれど、壮大な大捕物と相成りました。
オリンピックができるのは先進国だから。外国に恥ずかしくないように振る舞わないと。当時の世論はこんな感じだったのかなぁ。
立場や見方によって、捉え方は大きく変わる。五輪や万博はその典型だなと思う。
2024/12/06 18:58
リアルな東京五輪前夜
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投稿者:はぐらうり - この投稿者のレビュー一覧を見る
2度目の東京五輪の頃に買って、ようやく読めた。
長く読まれているだけあって、さすがに面白い。
東京五輪前夜の昭和な物語だけれど、3丁目の夕日のようなノスタルジックさはなく、現実的な描写。
後半の国男が列車を見送るシーンの感情は自分にもわかる気がする。どちらかというと革命側なのかも。
オリンピックの身代金 上
2019/12/08 03:18
切ない
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投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京オリンピックの頃(というか正確に昭和39年)の東京が詳しく描写されている。「そうそう」と楽しく読んでいたが,下層の人々の暮らしに胸を打たれた。そんなに悲惨だったのか…と。子どもの頃工事現場が好きでよく見物に行っていた。土方のおじさんたちは,陽気でやさしかった。それでもこんな境遇だったのか。たぶん著者は反政府主義者だから(サウスバウンドは楽しかった),多少の誇張はあるかもしれないが,こんなものだったのだろう。次の展開が待ちきれなくて,いい歳して徹夜してしまいました。