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投稿者:hayu - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生の変化の時、それは誰にでも訪れ、その時迷い、そして今までのやり方では通用しないので、混乱がつきものだ。
そして変化への、終わりとはじまりのあいだの、何もない時期をいかに過ごせばよいのか、前半は、具体的な事例、後半は、望ましい過ごし方が幾つか紹介されている。
今までのやり方では通用しないから混乱がつきもので、新しく変わるために過去を捨てるということがわかっただけでも、個人的には、収穫であった。
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古典的な本であるため、テーマとして特別に目新しいものではないかもしれないが、トランジションに絞って書かれている本もそんなにないだろうから、シンプルに読むにはよいと思う。
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人生の転機におけるプロセスについて解説している本。言っていることは単純で、転機は、①何かの終わり、②ニュートラルゾーン、③始まりの3つのプロセスを経るということ。こういう流れになっているということを知っていれば、転機を迎えても無用な不安感を抱く必要はないなと思った。
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今の自分の状況に非常にマッチしている作品。
トランシジションとは表面的な変化を表すのではなく内面的、人間的な成長を表す。
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何か変えなきゃ、そう思っている人は必読の一冊。
トランジション
・「変化」とは状況が変わることであり、「トランジション」とは心理的に変わることである
・(子供を生んだ母親)どうしてこのこと(これほどまでに子育てが大変なこと)を誰も話さないのかしら。みな、新生活おめでとうと言うけれど、私はかつての生活を失った悲しみを味わっているんです。
彼らは人生の中で何かが「終わり」になる時に起こる予期せぬ衝撃について、あるいは、新しい「始まり」に向かって進む際に立ちはだかる潜在的な「終わり」について、多くを語らない。
→すべてのトランジションは何かの「終わり」から始まる。
・私たちは、新しい家に住むとか、仕事に就くとか、ある外的要素が一段落してから、自分がまだ古い結びつきから離れていない、何かが「終わり」に向かっていることに気づく。
・自分の「終わり」体験を振り返る。自分がどう終わりに対処するかを知るには、過去を振り返ってみることだ。あるルーチン的スタイルがあるかもしれない。
家族やペットの死、小学生の終わり、部活の終わり、転職、修学旅行から帰り、友人との別れ、など。
併せて、結婚、突然の成功、夢のマイホームへの転居などに伴う終わりは見過ごされやすい。困難を想起させるワードではないからだ。
・終わりのパターン
①関係の喪失:誰かと関係が終わった、配偶者の死、友達の引っ越し、離婚、子どもの自立、ペットの死、好きなバンドの解散
②家庭生活の変化:結婚、出産、配偶者の退職、家族の病気、再び学校に行く、家の新築
③個人的な変化:自分の病気、成功や失敗、食生活、睡眠、性生活、入学や卒業
④仕事や経済上の変化:解雇、退職、転職、異動、職位のUP or down、収入のUP or down
⑤内的な変化:精神的な覚醒、社会・政治的自覚の深まり、価値観の変化、新しい夢の獲得・放棄
・それぞれの人の性格は、人生の特定の段階に最も適合しているように思える、だから人生のその段階で人は最も自分らしくなる。
最も自分らしい生き方のできる時期はいつか?問題は、自分のイメージが実際の年齢とずれるのはいつかということだ。
簡単なトランジションリストを作ってみよう。
12歳:成績優秀なまま、小学校を卒業。上下関係におびえる
14歳:もてき。でもバスケに夢中。勉強はそれほどしなくてもできたが、3年生の受験間際にあまりに勉強していなく慌てる
などなど。
・若い頃の成長は獲得のように見え、中年以降の老いは喪失の様に見える。しかしそれは、春が獲得で秋が喪失の季節と言うくらいもっともらしさしかもっていない。
完全なサイクル(一生)にはどちらも必要なのである。
・夫婦関係で別れを迫られる際、コミュニケーションは重要。本当に相手に言いたいことを見つけて話せるかどうかよりも、お互いに「言い方」に工夫を凝らすことの方が上手くいくだろう。
・あまりにも長い間、自分が本当に必要としているもの、興味あることについて考えてこなかったため、もはや自分が本当に必要としているものどころか、自分自身が何者であるかすらも��からなくなっていた。
「汽車はひたすら走り続け、ついに燃料が切れて止まってしまった。私はもうすべて順調だという「ふり」をすることができなくなったのです。」
・配偶者の変化がパニックをもたらすのは自然なこと。それは、ある俳優の言動に相手役の俳優が台本通りに登場したり演じたりしない時に感じる不安に似ている。最悪なのは、台本に書いていない反応が返ってきた時である。
(なんてことだ!ノーって言ったよこの人。イエスって言わなきゃいけない場面なのに。どうしよう。このドラマはどうなるんだ?)
・トランジションに突き付けられ、2人はより完全な人間に近づくチャンスを得る。その時、二人の関係はより拘束力のないベースで再構築されるだろう。
・人間関係の形成には季節や転換期がある、このことを知っていると、このプロセスはかなり促進されるこういう見方をすれば、「問題」は解決されるべき悪いことや、修正されるべき失敗ではなく、物語の一章が終わったということを示すサインなのだ。
パートナーがこれを認識せず、共にプロセスを歩もうとしないときには、あなた一人で始めなければならない。こういうときには、パートナーの考えを変えたいという気持ちが強くなるだろう。
大抵明らかになるのは、終わりを迎えるのは何か外的状況でなく、双方が抱いている態度や思い込み、セルフイメージである。相手の援助が必要だと思っているあなたにこそ、実は援助を必要としているものだ。
・どちらかがある日、「あなた一人で夫婦のことを決めないで」という。解決策の1つは、最初はどちらのやり方で始めたか、次にそのやり方がうまくいかなくなったとき、どちらかのやり方dでやったかを見ていくしかない。
・第一に、もちろん、2人がそれぞれどんな経験をしているかをはっきりさせる。次に、トランジションという枠組みを使い整理し、古い取り決めを取り払いニュートラルゾーンに放り出されるのは常に混乱と困難を伴うことを理解する。
あなたが感じている苦しみは、相手が不当であるということを示しているのではなく、ましてや落ち度があることを示しているのではない。それは2人が大きな人生のトランジションの真っただ中にいるということであり、今はその通行料を取られているだけなのだ。
・関係がトランジションをむかえている人のチェックリスト
当面の措置をとる:より恒久的な役割分担が決まるまで当面の分担を相談する
些細なことでも自分のやり方を大切にする:細かい変化が心を乱すことがある
変化の良い面悪い面に配慮する
話し相手を見つける:カウンセラーでも親友でも話相手が必要。自分のジレンマや感情を言葉にすること
・ゲーテが指摘するように、人生の自然な発達パターンは、同一の夢を持ち続けるのではなく、過去の夢を手放し、生涯を通じて新たな夢を生み出すこと。
・社会的な成功が強調されるあまり、彼らが本当にやりたいことが楽しめることをするのを拒む
・多くの人は、人生の自然なトランジションの時期にキャリアについての支援を求める。ある時期がくると(35~55歳の間)、能力は動機づけの原動力として働かなくなる
・人生の状態を見極めるようなリトマス試験紙はない。特��な変化が何を意味してくれるかを教えてくれる「変化の種類や意味を記した一覧表」はないが、その意味を見つける可能性を最大にし、
それを人間関係や仕事の世界に応用する方法はある。
①人生で今まさに手放すべきものは何か?
②人生の部隊の袖で出番を待っているものは何か?
・90歳のあなたは混乱しているその時期の自分に同情するか?それとも、当時の自分の愚かさにいらだつか?その後の展開に嬉しく思うか?
それとも「人生の分かれ道での選択を誤った」と思うか?
自分が老人になったときから考えてみる。
・人は生きていく過程でいろんな「終わり」を体験しなければならないが、考えてみると、終わりをうまく処理できないことがずいぶん多いものだ。
・彼は今回の結婚について話したガリ、前の結婚に関する質問にはいらだった。彼は終わりを考えず、始まりが上手くいくことだけを望んでいた。
新しいことにとりかかるときには、「終わり」を処理する必要がある。新しく育つものは、古いものに覆われた場所には根付かない。
・われわれが過去に引き止めるのは内的な事柄である。外的な事柄だけに向き合う人たちも、人間関係を終わらせたり、離職したりするが、かつての自分から意味のある卒業をするわけではない。
(変えられるのは自分。外に変化を求めるのはできない)
・大切なのはトランジションのさなかにいる人に「終わり」を体験させること。もがき続けている人がいたら、そのプロセスにおいて、軟化を手放せないものがあるというしかない。
・ニュートラルゾーンのとき。裏道を歩いたり、講演で腰かけたり、映画を見たり、雑踏を眺めたり。一種の後悔した気持ちが芽生えるかもしれないが、ニュートラルゾーンの際には、
明らかに非生産的なこの空白のときはなければならない。日常に晒し続けると、従来のやり方以外では反応しにくい一連の刺激をあなたに提示して、あなたを「あなた」にし続けている。
だから、一人になって、無目的な行動をすることによってのみ、あなたを「自己変容(新しいあなた)」という重要な内的活動に従事することができる。
・ある人は、毎朝ほかの家族よりも45分早く起き、一杯のコーヒーをもって理分に静かに座ることで孤独な時間をつくった。ある日は仕事終わりの30分のジョギングで。
食べ物は質素に、少なく。読む価値のあるすばらしい小説などは家に置いて、娯楽によって気がまぎれないようにすることで、日常生活の影響から自由な場所が良い。
・一生に一度くらい、何か成果を出したり、何かを成し遂げたりしなくてもいいときがあっていいのだ。
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「働くひとのためのキャリア・デザイン」(金井壽宏・著)を読んで、
その中で紹介されていたので読みました。
――「終わり」と「始まり」の間には、空虚と発芽がある。
人生もキャリアも、
未来までしっかり続いた1本の完璧な道のりがあるのではなく、
節目で節目で、何かこれまでのことを終わらせつつ、
別のことを何となく着手し、振り返れば
「そういえばあの時に次のことが始まっていたんだ」と
気付くようなもの、なのだそうです。(井上)
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相当の集中力を維持しながら読まないと、すぐに話の流れが分からなくなってしまう。
文学的でもあるな、と思いながら読んでいたら、作者はもともと文学者であるとのこと、なるほど。
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SCGレコメン
トランジション―人生の転機を活かすために
スローキャリア(上昇志向が強くない人のための生き方論)
ウィリアム・ブリッジズ 著 倉光修 小林哲郎 訳 / パンローリング 1,404円
推薦理由
就職、昇格、昇進、結婚、出産、異動、退職など、私たちにはいろいろな変化が起こりますが、これら状況の変化ではなく、心理的な変化を如何にうまく乗り越えるかが大事です。転機のプロセスや乗り越え方が詳述されている本書は、人生の節目にどのように向き合うかに関心のある方におすすめの本です。
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読了した本がたまっています・・・
付箋部分を抜粋します
・「変化」とは状況が変わることであり、一方、「トランジション」とは心理的に変わることである。トランジションとは
そうした外的な出来事ではなく、人生のそうした変化に対処するために必要な、内面の再方向づけや自分自身の
再定義をすることである(p5)
・私たちは新しいものを手に入れる前に、古いものから離れなければならない。それは外的にも内的にも言えることである(p25)
・変わりたくないのも真実だし、変わりたいというのも本当なのである。トランジション状況は、このパラドックスを
表面化させる。すなわち、人生のあらゆる状況が、肯定的な側面と否定的な側面の両方を持っていることを
われわれに見せつけるのである(p28)
・「終わり」のあとに「始まり」がある(p34)
・われわれのほとんどは、アイデンティティの課題を青年期に完全にやり遂げることはない。したがって、われわれが
新しいトランジションに入るたびに、古いアイデンティティの問題のいくつかが再浮上してくるのである(p57)
・新しい何かにあるためには、現在の自分であることをやめなければならない。物事を新しいやり方で始めるためには
現在のやり方を終わらせなければならない。そして、態度やものの考え方を新しくするためには、今の古い形を
手放さなければならない。後退するように聞こえるかもしれないが「終わり」は常に最初にやってくる。
はじめになすべきことは「手放す」ことなのである(p120)
・大きなトランジションに共通しているのは、その時期の成功は、かつて自分がいた世界を捨てることから
始まるということだ(p134)
・「終わり」「ニュートラルゾーン」「新たな始まり」という個人が発達していく上で通過する三つのプロセスを
より詳細に検討すれば、それぞれのトランジション経験がなぜそのような形をとるのか、どうすればもっと
建設的に対処できるかがわかるだろう(p155)
・何であれ、新しいことにとりかかる時には「終わり」を処理する必要がある。新しく育つものは、古いものでおおわれた
場所には根づかない。「終わり」は過去の習慣、生き方、物の考え方を取り除くプロセスである(p159)
・「昔からの自分であり続けよ」「変わるな」「以前と同じようにもう一度やるのだ」という声は、家庭からも、職場からも
自分自身の内部からも聞こえてくる。新たな「始まり」に引かれていくその時に、人は内的にも外的にも行く手を
強引に阻まれるのである(p183)
・変化とトランジションの最も重要な違いの一つは、変化はゴールに到達するために引き起こされるもので、トランジションは
現在の人生のステージにもはや当てはまらなくなったもの、あるいはそれとぴったりであるものを手放すことから
始まるものであるということだ(p187)
・トランジションそのもは、これまで信じてきたものや思い込んできたもの、これまでの自分のあり方や自己イメージ
世界観、他者との接し方を手放すことから始まるのである(p188)
・もし今死んだら、心残りは何かを考える(p216)
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久々に何度か読まないとと思った本.良い意味でも悪い意味でも.訳のせいなのか,もとの文章や構成がそうなのかはわからないけれど,ちょっと読むのに苦労する.何回か読めばはっきりしてくる.結構言っていることはシンプルだが,答えは自分で出す必要がある.
自分はまだモラトリアムのまっただ中にいるのかもしれないという感があり,多分のトランジションの過程にはたどり着いていないだろう.だけど,いつかその時が来たらそういう過程を踏むのかということを知れたのは良かった.まぁ,またその中にいるときに改めて読みたい.
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本書では「トランジション」とは、「変化」ではなく文字通りに「転機」でもなく、内面的な「過渡期」として捉えている。
また環境における変化をきっかけとして起きるトランジションだけではなく、内面の変容をきっかけとしてトランジションという状態にあり、環境に変化を求める、といった相互作用があるとしている。
「終わり」とは何が終わることか、「始まり」とは何か、終わりと始まりのあいだに何があるのか、といったトランジションに注目した本書だが、本当の本書の良さは、古典文学を例にして語るその語り口にもある。
『OKコンピュータ』と『KID A』の3年間、というのが一番わかりやすそう。
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今まさに、終わりを体験して、ニュートラルゾーンにいると感じている。
以前の自分は死を迎えた。
今の自分は混沌の中にあり、新しく形作られるのを待っている。
どんな形で再生を迎えるか分からないが、いずれ再生へと至る事は確信している。
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若くない人は、何か新しいことを始めるのであれば、何かを終わらせる必要がある。。。まさにそのとおりだと実感する。何か新しい事を始めることより、何かを終わらせることに価値を見出す必要を感じる。
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人生の転機、トランジションに関する本。
節目をくぐるということは以前の自分が終わり、新しい自分が始まる前の宙ぶらりんな時(ニュートラルゾーン)にしばし遭遇するということ。そこを超えると新境地に達する。とのこと。
メモ
・変化とは状況が変わること。トランジションは心理的に変わること。内面の再方向づけや自分自身の再定義をすること。
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文章が独特なので合う合わないがあると思いますが、人が生きていく中で必ず遭遇する「変化」にどのように接するかのヒントが詰まっています。
今まさに変化の途中にある人も、変化の途中で化石化を起こして身動きが取れなくなってしまっている人にもおすすめの一冊です。