紙の本
スポーツマーケティングの基礎
2017/12/30 17:43
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投稿者:鯉狂い - この投稿者のレビュー一覧を見る
スポーツマーケティングを意識し始める一冊となった。2000年代初旬までのバルサは自身の価値を理解せず広告スペースやチケットを安売りを行っていたところから始まり、どのようにして価値を取り戻しさらに上げていったか?その過程を語るのが本書。
『放っておいても人が入るカードやどうやっても人が入らないカードに対し広告宣伝を行うのではなく、、、』など興味深い内容に溢れている。
ちなみに本書以降、選手のインタビュー時の背景のスポンサー広告は本書の語る正しい表示方法をどこのクラブも機関も批准しているのが個人的には非常に気になっている。
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スポーツマーケティングの本の中では、「エスキモーに氷を売る」と並び名著だと思う。「エスキモーに氷~を売る」は物語調で比較的平易に書いてあるのに比べ、こちらの本は最初のプロパティのブランド構築→メディア露出→商品をお金に換えるところまで体系的に書かれている。また全てにおいてFCバルセロナ始めヨーロッパサッカーの事例をベースに書かれているので、なるほどと納得できることが多い。
スポーツビジネスに関わる人には超オススメの本。
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FCバルセロナの近年の成功は記憶に新しい。
ロナウジーニョらが輝いたライカールト政権時代を支えたスポーツマーケッターが赤裸々にその戦略や実行施策について語る作品。
スポーツマーケッターを夢見る身としては読まない訳にはいかない。
概要抜粋
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マーケティングでスポーツクラブはどう変わる?
ビジネスの世界から欧州スポーツ界の巨大組織にマーケッターとして飛び込んだ筆者が体験し、得た教訓とは何だったか? 華やかなスポーツの舞台裏で、「マネー」の獲得というゴールに必要なのは、ビジネスに正面から向きあうことだった。
世界最強のサッカークラブと呼ばれるFCバルセロナを真に最強の組織に引き上げた、実際的マーケティング論を学ぶ最良の参考書。
2012年スペインで発売され、サッカーファン、サッカー関係者の間で話題となった本書を、スペイン在住経験を持つ気鋭のサッカージャーナリスト小澤一郎が翻訳。
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訳者あとがきでも記載があるのだが、最近Jリーグでも経営難に陥るクラブの話題が多い。サッカー批評などではおなじみだが、毎年の会計報告上、Jの中でも健全な経営を行えているクラブは少ない。
従来の企業スポーツから派生したことや、親会社人事などもあるためだとは思うが、こういったプロフェッショナル達がスタッフとして働いているケースが少ないのではないかと思った。
奇しくもJリーグも20年を過ぎ、今後の成長戦略を描いているとは思うが、クラブレベルでの自助努力が必要だろう。
Foot!などではクラブ担当のプロフェッショナルさを紹介するが、マーケターなどはあまり見た事がない。
こういった場で活躍したいものだ。星は満点で。
目次
PART 1 : 分析、戦略、ポジショニング
第1 章 スポーツとビジネス/第2 章 スポーツ・マーケティングとプロダクト/第3 章 戦略、ポジショニング、ブランド
PART 2 : メディア露出とクリティカル・マス
第4 章 メディア露出/第5 章 クリティカル・マスを求めて
PART 3 : マーケティングの実際
第6 章 ボンボネーラスタジアム/第7 章 「チケット完売」の貼り紙を出す/第8 章 スポンサーの権利あってこそのパラダイス/第9 章 スポンサーシップを売る/第10 章 肖像権、テレビ放映権、マーチャンダイジング
PART 4 : インプリメンテーション:契約とその実行
第11 章 弁護士としての一日/第12 章 誠実さとスポンサーシップ/第13 章 誇れるスポンサー/第14 章 スポーツ・マーケッターの“バロンドール"
あとがき/訳者あとがき