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紙の本
無頼派の凄絶な私小説
2016/04/21 19:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
同じ「無頼派」と呼ばれているのに、太宰治、坂口安吾、檀一雄にくらべると、田中英光はいささかカゲが薄いように感じられるのは、どうしてだろう。
代表作といわれる『オリンポスの果実』も収録されているが、あまりにナイーブな初恋小説で、わたしなどは、正直言って鼻白んでしまった。
むしろ、わたしが激しく心ゆさぶられたのは、『オリンポス』以外の5つの、赤裸々な私小説。
お世辞にもうまいとは言い難い文体をたどっているうちに、息苦しくなってくるほど。
それでも先を読み続けざるを得ない。
私小説のすごみに打ちのめされました。
紙の本
中期以降の作品は格段のレベルアップ
2016/02/25 23:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
初期の作品には、読点が非常に多い。そのため、文章は非常に平易なのだが、リズムが悪く読みづらい。
中期以降(無頼派のようになって以降)は大分ましになり、内容もレベルアップしているように思う。
「生命の果実」は、作者に非常に影響を与えていると感じる太宰治に関する小説である。
最期の「さようなら」は、自分の人生を概観したような内容であり、すでに自殺を決心していたのではないかと思われる。また、この作品には、兵士として中国に出征していた時の話も隠すところなく書かれており、資料的価値もあると思う。
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