投稿元:
レビューを見る
2016年、25冊目はフェイバリット作家の1人、恒川光太郎の(今のところ)最新刊。
見知らぬ場所で目覚めた、孝平。白ずくめ長身の男の籤により異世界で10の願いを叶えるコトが出来るコトになった逸輝。二人の進む処はやがて……。
恒川光太郎ファンの間でも物議を醸した『スタープレイヤー』の続編。
恒川光太郎ファンは、和で、少し人間的にドロッとした要素のダーク・ファンタジーが好きな方が多いと思う。もちろん、自分もその一人。一方で、RPG的な世界観の『スタープレイヤー』。個人的には前作も嫌いじゃない。ただ、恒川作品としては異質感は感じてた。
ところが、その『スタープレイヤー』の続編の今作で、なぜか、自分は、第一期恒川光太郎の集大成を感じた。
《以下、ややネタバレ要素アリ》
『ヘブンメイカー』は、『雷の季節の終わりに』の構成をさらに昇華し、『金色機械』で(曲解的ではあるが)感じた『スターウォーズ』等のハリウッドSF感覚を、壮大な箱庭で描いたと言うと言い過ぎだろうか?作りも『スタープレイヤー』がエピソード4~6。『ヘブンメイカー』がその前日譚のエピソード1~3。となると、次は後日譚だよね……。
予想では、読後、こんな重たい気分になるとは思わなかった。こんなに色々考えさせられるとも思わなかった。そんな一冊。
次作も(ライフワーク的シリーズでもかまわい)ぜひ描いて欲しい。再読必至の一冊。
「恒川作品に駄作なし」記録更新中。
投稿元:
レビューを見る
またもや、いやな奴が主人公だと思いつつも、読むのはやめられずに寝不足。自分だったらと願い事を考えてみようとしたが、我ながら想像力がないことを思い知る。やはりあんなに沢山の願い事がかなったら、どこかできっと誰かのいやな奴になりそうだ。まだ続きます。
投稿元:
レビューを見る
ヘブンとサージイッキクロニクルの二部構成で物語が進行していく。何がなんだかという状態が徐々に統合されていくこの感覚、割と好きです。
最終的に佐伯君はどうなるんだろう?すごい哀しさが、寂寥感が残る。やはりこれは恒川さんの作品なんだなあと思わされた。ⅠよりⅡの方がはるかに良かった。もう続かないのかなあ…?
投稿元:
レビューを見る
スタープレイヤーの続編。第一作の登場人物が出てきたりして懐かしい。人間の様々な欲望と望みが織りなす物語に今回も引き付けられた。でも、人の心だけはどうにもならないんだなとやはり思う。そのことは慰めでもあり、絶望でもある。
投稿元:
レビューを見る
『スタープレイヤー』の続編は単なる続編ではなかった!
読み終わってみると、このタイトルの意味についてしみじみ思い巡らす。
今回運命の籤引きで1等を引き当てた「スタープレイヤー」は男子大学生の逸輝(いつき)。
逸輝の物語と並立して進む、不可思議な「ヘブン」の物語。
この二つの物語が徐々に重なる時、ある事実に驚かされた。
「幸せとは主観であり、本人がどう感じるかではないのか」
幸せとは結局のところ何なのだろう?
第2弾は第1弾を上回る面白さだった。
第1弾でモヤモヤしていたことも、実に爽やかに解決!
ラストの彼女の旅運を願いながら、第3弾にも期待したい!
投稿元:
レビューを見る
面白い!!
前作「スタープレイヤー」より、第二作のこちらのほうが断然面白いです!!
こんな分厚い本なのに、思わず3度も読み直しました。
滅多に自分が読む本は買いませんが、こちらは購入しようか検討中。
スタープレイヤーは読まなくてもいいので、こちらの「ヘブンメイカー」をおススメします。
恒川光太郎さんはホラーが好きで、ずっとホラーを描いて欲しい!と思っていましたが、
ヘブンメイカーを読んだら、こちらの続編も読みたくなりました(苦笑。
投稿元:
レビューを見る
スタープレイヤーの続編で第2作。
17歳のイツキの物語。
前作がスタープレイヤーのプラス面を描いていたのに対して、今作は一歩踏み込んだマイナス面やそれによる世界情勢にも触れた内容。
投稿元:
レビューを見る
8:前作「スタープレイヤー」が何となく消化不良な印象だったけど、今回は恒川さん!!という感じで、すごく面白かったです。
スターシステムをうまく使えば、ほとんど不可能などない。そんな世界であっても満足することはなく、後悔することばかりで……という虚無感と、亀人間とかに代表される「厭らしさ」、そしてヘブンの面々の慎重ながらもポジティブな姿勢。どれもが存在しているからこそなんだなあ……。
投稿元:
レビューを見る
前巻よりあっという間に引き込まれてそれが持続し厚さを感じさせない読み易さだった。十の願いを叶えられるスタープレイヤーや、召喚された犯罪被害者達の街に、亀人間にされた犯罪者達。それぞれの目線で多角的に語られる世界で皆が濁りを抱えて善人がいない風だけれど嫌悪感は薄く、人間が描かれているという感じがした。
投稿元:
レビューを見る
前回少しでてきたヘブンのお話。
ヘブンが出来る物語でした。
前のに比べると主人公があんまり好きになれなかった感じ。それに輪をかけてヒロイン?も好きにはなれなくて、最初の方が割と辛かったです。
レビさんはいい。好きです。
いろんな経験があって、その集大成がバベル&ヘブン
★の使い方が大胆で驚かされました。
人種差別とか本当不毛。
投稿元:
レビューを見る
スタープレイヤー2作目。前作で仕組みはわかっているものの、今度は町ごと持ってきちゃったり、死者をよみがえらせたりスケールが大きいです。あっという間にできるグループ、信頼関係、上下関係。呼び出した人の責任も考えたりして恐ろしく感じました。地球の人類もいろいろな出来事を経ながら今の状況になっているのは分かっているのですが私には全てがとても重くてなかなか純粋に楽しむところまで行きませんでした。これだけのことができるとわかっていても私はやはり消極的に100日を過ごして帰ることだけを考える気がします。
投稿元:
レビューを見る
2019.7 最初は漫画かよ、と思ったがファンタジーで哲学的な小説でした。なんか色々 考えさせられました。
投稿元:
レビューを見る
2020.11.3
読み始める前は厚さにウッとなったけど、いざ読み始めたら前作よりもっとこの世界に引き込まれた。
夕月とマキオのその後の新たな冒険の話かと思いきや、まったく違った。
蘇った死人達とスタープレイヤーとは。
イツキは夕月と違って思慮深いというかズル賢いというのか…スターの使い方が慎重!
10個も願いを叶えられるスタープレイヤー、でも失敗もあるし完璧な人生はないんだな。これが現実世界でも、何でも持ってる人に見えてもいろいろ苦悩も失敗も悩みもあるんだろうなと思った。
スタープレイヤーの世界に現地人がいるけど、きっとその現地人も遥か昔のスタープレイヤーが召喚した人たちの祖先なのかも。
この先も新たなスタープレイヤーがこの世界に現れ続けたらどうなるんだろう。でも1人10個の願いくらいでは人間の営みは大きくは変わらないのかもしれない。結局人間はどんな願い事を叶えられる力を持っていても差別や不毛な争いは起こってしまうのが悲しいね。
イツキがレゾナ島を出て、レビを買ったあたりから俄然面白くなって、約250ページを3時間ほどで読み終えてしまった。手塚治虫の『ブッダ』を読んでるみたいだった。レビ好きだからレビの見た風景の章もワクワクした。
だんだんイツキの章と孝平の章が近くなってきて、交わったとき、こういう風につながるのか、と。
ほんとにこんなファンタジーの大長編を面白く書ける人ってほんとにどんな頭してるんだろう。
華屋律子とバベルで再会した時、律子だけが「佐伯くん」と呼んでいて、ちょっとジーンときた。イツキが地球から呼んだのは律子だけなのに2人が幸せにならなかったのはきっとイツキがスタープレイヤーだから…切ない。
十二国記みたいに、第3弾、第4弾と大いに期待してます。
投稿元:
レビューを見る
主人公の佐伯が華屋を呼び出した初めの頃から、後半、創造主として人格が変化していくところがおもしろかった。現実に戻った主人公が幸せに生きていってほしいなと思った。
投稿元:
レビューを見る
『しがない大学生が作り出す壮大な世界の記録』
抽選でスタープレイヤーが当たった大学生の、別世界での活躍(暗躍?)を記録したクロニクルを軸に物語は進む。
前作をさらにスケールアップし、スターボードの使い方も高度(姑息?)になって、面白さ倍増!