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過去の読書会のうちで、評判の良かった課題本なので図書館で借りた。読む前は、ミニマリストについて語っている本かな?と思ったが、ミニマリストについての話というより、そのようなあり方が一種の流行となっている現代において、どういう広告・商品を提供するのがいいのか?これからの日本経済はどういう方向へ向かうか?について論じている本。著者が雑誌の編集長だからなのか、新聞記事みたいな文章で読みづらかったし、主張内容に目新しさは全くなかった。
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「ライフスタイルと欲求の変化」から始まり、「オープン化」「シェアリング・エコノミー」「格差」といったトピックは様々。
「○○離れ」は悪いことでもなんでもなく、次なる社会や体制に脱皮するためのサインではないかという、なかなか興味深い一冊でした。
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色んな人の言葉の引用や、様々な国の状況が細切れに登場して具体例はてんこ盛りだが、筆者が語る言葉が少ないように見えた。そもそもこういったトピックは語り尽くされていて、特に真新しさは感じなかった。雑誌のようにビジュアルとセットならば、響いたのかも。
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健康的、幸福、心地よい
コモディティ化の反動で、個人的に好きなもの、心動かされるものを選ぶ
何かを買う行為は、その団体や会社を支援すると表明する行為
成長の限界(資本主義の限界)に突き当たり適応する事に関して先進国でもあると捉える?
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大量生産・大量消費の経済が崩壊つつある現代の世の中をどう生き抜くか。
DIY・シェア・リサイクルなど、ムダな消費を控え今あるものを有効に活用することがそのヒントになる。
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自分の価値を高める。ライフスタイル。だんだん興味がなくなりつつある。所有欲は減りつつ…あっ積読笑
中国。シェア。3Dプリンタ。
いつだって中途半端な世界。ピケティよ。日本はやはり成長しないのか…
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いかに世界から、特に若者から物欲がなくなっているか極めて冷静に教えてくれる本。
資本主義の終焉も示唆されている。今、読んでおくべき本。
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『「くらし」の時代』で何度か引用されていたので借りて読んでみた.
モノを買ってもなんだかワクワクしなくなってきた?というあたらしい自分を発見しつつある,40代に乗っかったばかりの自分.
お金を使ってモノを手に入れるのではなく,どれだけ豊かに感じられる時間を過ごせるか.自分の興味がどんどんそちらに向かっている中,じつはその傾向は自分が年をとったからだけではなく,社会としてもそちらに向かっているという,自分の物欲停滞感と「物欲なき世界」がじつはシンクロしていたという発見がありました.
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技術革新により、労働がなくなっていく世界、「楽園」はつまり、少数の仕事を奪い合う世界でもある。それは慢性的で宿命的な不景気とほぼ同じことである。
「物欲なき世界」とは、資本主義末期に宿命的に進行する不景気から逃れるための処世術なのか。あるいは単に我々が「消費疲れ」を起こしているのか。
ただひとつ言えるのは…モノを消費することが幸福の象徴である、とされた時代は遠退きつつある、ということだ。
個人的にはかなり関心のツボにハマって面白かった。
P23
<ファッション誌はもはや一般紙ではない>
今までは間違いなく、ファッション誌が一般紙として雑誌文化の中心にありました。(略)誤解を恐れずに言うならば、一般紙だったファッション誌がオーディオや兵器などの趣味雑誌と同等のものになりつつあります。要するに万人にとってジェネラルなものではないということ。(略)どれだけ素晴らしい内容のファッション特集を作っても、ある一握りの人たちのためのものになってしまい、結果としてセールスを作れない。だから一般紙として生き抜くために、もっとライフスタイルの方を取り上げることが大事かもしれないと考えたんです。
(大手有名雑誌が軒並み、ファッションだけでなく、ライフスタイル特に食の特集に力をいれいてる)
P33
これからの消費行動がコミュニティ・ビジネス化していくことを示している。
P34
消費は投票である(消費とは単にものを買うだけではなく、その理念や行動に賛同した上での行動である、ということ)
(アメリカではロハスなあり方が一般化している。中国ではまだまだ少数派で、一般大衆はラグジュアリーな消費を目指すが、一部ではそのようなあり方を疑問視する消費者もいる。中国国内では少数派だが、13億もいるので1%でもかなりの市場規模となる)
3Dプリンターという”ミシン”
・3Dプリンターはかつてのミシンのように、ネットと繋がることで、生産の手段も民主化した。アメリカでは「カスタマイゼーション」というのが大きな流れとなっている。
・プロダクトデザイナー、深澤氏いわく、世の中は「かたまり」のようなものと「くうきのようなもの」のあいだ
・『SFを実現するー3Dプリンタの想像力』
・『脱物質か社会』(ウェイトレス化)
コラボ消費
1プロダクトサービスシステム:所有せずに使った分だけお金を払う:カーシェアリング
2再分配市場:中古品の売買
3コラボ的ライフスタイル:時間や空間、スキルの共有 自宅の空きスペースを宿として貸し出す。
P131
子育てシェアのひつじ不動産、代表甲田氏
「小さい子と向き合っていればストレスが溜まるのは当たり前ですよ。それをママが一人で抱え込む。両立できなくて仕事をやめると、世帯収入が減ってよけい贅沢できなくなって引きこもる。親が引きこもると子供は色々な価値観や社会性を学ぶ機会が減る。人に頼るのはよくないことなんだと子供は潜在意識に刷
り込まれてしまう。そして思春期以降に孤独感を強くいだいたり、自分を価値のない人間と思ってしまった��する。すべての根元は引きこもり子育てなんですよね。だから子育ては頼った方がいいんです。オンラインでの繋がりとオフラインの地域交流の場作り、この二本立てで様々な課題を解決できるよう、どんどん広めていきたいと思っています。」
P135
シェアリングとは必然的に他者とのコミュニケーションを産み出す。それが広がれば、コミュニティが形成される(はず)。そのときに重要視されるのが、お互いの信頼度だ。(略)「(略)オンラインでの取引は(略)テクノロジーが古いかたちの信頼を新しい形に変えているのだ」
P169
人々の食に対する関心はますます高くなっているが、反対に先進国の人々のラグジュアリー製品に対する消費が落ちているという調査結果がある。
(このしょうでは、スタンフォード卒の女性農家をとりあげ、アメリカではオーガニックな食品にたいする需要と関心が高まっていることを述べている)
資本主義の「両の車輪」
「最大多数の最大幸福」と「少数による利益の独占」
(現在の資本主義は人工的には少数の大口株主(資本家)が株式市場を動かし、収益の最大かを目指している。つまり彼らの最大の利益効率を求めるシステムとなっており、民主主義からはほど遠い)
P218
いままでは、市場事態が拡大することでこのふたつが奇跡的に両立していたがそれが崩れつつある。
そのひとつの兆候は若年層の失業率の高さ(世代間の格差)。
もうひとつは先進国は全体としての経済背長がないため、国内において富めるものと富めないものの格差を拡大させることで、資本家が利益をだそうとしている。(略)このような失業の増加と格差の拡大によって、民主主義を支える中心的母体である中産階級が急速に痩せ細っている。
(略)健全な民主主義社会を維持するには、中産階級が大きな比重を占め、富裕層と貧困層に二極化しない社会であることが重要とよく語られるが、(いまの日本では)急速に中産階級の層が減り、二極化が進んでいることが浮き彫りになっている。
<中間層が没落すると消費ブームが戻らない>
P221この(経済の)グローバリゼーションの影響をもっともうけているのが、先進国の中間層だ(人件費の安い国へ仕事がアウトソーシングされることにより仕事、賃金が減る)。(略)世界的な物欲レスの進行は、中間層の没落と密接な関係があるのだ。
P222
<「楽園」とは?>
技術革新により
「働かずともすべてが手に入る楽園」にちかずづくと、
少数の労働で多くの生産があげられるようになるということは、その少数に富が集中するということである。先進国の富の集中を裏付ける。
これを極限にまで推し進めると、「すべてのものを働かずに手に入れられる”楽園”」では、成果のための給与が誰にも支払われないということになり、結果として全員が現金主丹生ゼロの、慢性的失業率100%という状態に陥ることになる、という。
経済成長が極端に進んだ「楽園」的な国には、少数の者だけが働き、多くが失業する釈迦になる。まさにヨーロッパで、そしていまの日本で起きていることもこれに近い。
P228
これからくるであろう三度目の定常期(量的には成長しないが質的な豊かさを求める社会の時期)は、経済の量的成長はほとんどないが、より少ない資源でより質の高いモノやサービスを産み出すための技術革新が求められ、技術やサービスの向上を巡る競争は高まると広井氏は予想する。
P234
経済が豊かな成熟を迎えるために、私たちは何をやればいいのか。
井手氏は「互酬と再分配のための新しい同盟関係を構築するか、市場経済に屈服するか。私達が立たされているのは歴史の岐路」という二つの可能性を示した。
市場経済に屈服しないためには、偏りのない搾取と再分配が要求されるが、そのいちばんの壁は大企業による税金逃れである。
それには、巨大企業に対抗する世界国家の構想が必要である。
P241<モノが幸福のシンボルではなくなる時代へ>
ここで「消費が意味を持たなくなる」であろう、来るべき「物欲なき世界」のがいようをまとめてみよう。まず私たちの日常を取り巻く日用品/コモディティは、グローバリゼーションの中でますます低価格化するだろう。一方で高級ブランドは意図的にさらに高級化し、一部の富裕層をのぞいて人々はそれに対する憧れや渇望を失い、または時代遅れと見なすようになる。またオーダーメイドやハンドメイドはより普及するだろうが、それらは属人性が強すぎるが故にその人のブランディングにはあまりならない。そうなると、自分が買うモノがその人を雄弁に語ることが少なくなる。日用品以外の、あこがれのある、夢のある消費というものが急激に減る時代で、人々は自分の欲望の再確認を迫られるだろう。
一方で「私(たち)が欲しいものは、私(たち)が作る」という考えは、名カームー部面との恩恵もあり、ますます定着するだろう。欲しいものは、自ら関わる、作る、交換する。受動的消費から、主体的かつ参加的消費/生産が奨励されるだろう。
市場で求められていくものの価値基準も変わるだろう。新しい、見た目がいい、機能が多い、高級といった価値よりも、関わっている人の顔が見える、信用/信頼ができる、長く使える、公益的といった価値に重きを置かれるようになる。でも、よくよく考えれば、後者の方がきわめて本質的な消費だということがわかるはず。私たちは、自ら欲するモノを買っていたのではなく、本来は欲しないモノを半ば恣意的に買わされてきたことにようやく気づいてきたのだ。
20世紀後半の高度成長、大量消費・大量生産の時代は、幸福は買い物リストを埋めていくことだった。ラグジュアリーな服、高級車、大型家電、マンションまたは家、さらには別荘と、それらを購入し、買い物リストを埋めていくことが幸福の証とされていた。『セックス・アンド・ザ・シティ』はまさに買い物リストを埋めていくことがドラマだったといえる。社会学者のジグムント・バウマンは『幸福論ーいきづらい時代の社会学』野中で見事に指摘する。
「モノやサービスを購入することが幸福につながると考えて没入することは、常にお店で消費することをしいられる。このマーケティング至上主義の成功は、逆に悲惨な反動を生み出す。幸福の自己追求は、常に消費し続けることが当たり前かのような最悪の結果を伴うのだ(筆者訳)」。
しかし低成長下、さらには定常化社会に向かう中で、シェアやレンタルが当たり前の「物欲なき世界」に突入し、買い物リストを埋めることに積極的な意味を持たなくなると、幸福のあり方が変わらざるを得ない。つまり個人の思想・信条が強く含まれているが、他社とも価値観を共有できる「いい物語を持った人生」が最大の幸福になるだろう。
参考文献
経済の時代の終焉
井手英策
ラトゥーシュ
脱成長は世界を変えられるか
広井良典
定常型社会 新しい豊かさの構想
ジャックアタリ
21世紀の歴史
365日のシンプルライフ
ピケティ 21世紀の資本
水野和夫 資本主義の終焉と歴史の危機
ピケティの提案する解決方法
世界的な累進課税
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・ファッションからライフスタイル消費への移行。
・情報が圧倒的に増えたため、関係性の中でしかモノの価値を認識できなくなった。自分がエンゲージ(関与)したものしか欲しくないとか。心を満たすかどうかがより重要に。
・市場で求められるものの価値基準の変化。
新しい、見た目がいい、機能が多い、高級という価値より、関わる人の顔が見える、信用信頼できる、長く使える、公益的といった価値に重きが置かれるように。
・物欲が減ると、人々はサービスやアクションを欲するように。
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最近なんとなく感じている、消費する事への虚しさみたいな事。
反面で若者に物欲が無くなっている、という経済の落ち込みに対する不安もある。
今はモノではなくコトを売る時代だし、色々なものをシェアリングする、その流れも必然だとも思う。
ただ、なかなか物欲は無くならない。ネットで欲しいものを検索している自分がいる。
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個人差もあるだろうが、私自身、最近物欲がなくて、周りもそういう傾向があるような気がして、では、何故物欲がなくなってきたのかと。一つには、物欲はあるのだが、年収が上がらず税金や通信費の負担が増えた事から、単純にお金を使えなくなったという事。SNSの普及が、物理的に近くの友人関係における価値基準に囚われる事から解放し、価値観の多様性を後押ししている事。これにより、アレを身につけている事がステイタス、といった意識が変わってきているのではないだろうか。残念ながら、本著によるこうした考察は浅く、やや物足りない。面白かったのは、最終章における資本主義の先にある幸福の話。年収に上限を設けるような、共産主義との折衷策はありだな。ただ、地球規模での税制と、富の再分配が前提となる。資本主義を進化させるには、地球規模での法令が必要。難しい議題。
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モノの溢れる世界でファッションは衰退。次の時代の売り物は「ライフスタイル」。ラグジャリーよりオーガニック。電子マネー以降の決済システムから貨幣論へ、自己実現から幸福論へと話は広がる。最終的にはミニマリストかっていうと、そうでもない。つくづく人間って面倒臭いよなあ(笑)
あ、ガルブレイスのベストセラーは「ゆたかな世界」じゃなくて「ゆたかな社会」ですな、細かい事ですが。
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面白かった。
モノをできるだけ買い集めることがいずれ懐かしいノスタルジーになる。世界中で計測されたのは、これからの地殻変動。この本はその胎動を、僕たちにいち早く教えてくれる。
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ライフスタイル
ファッションからライフスタイル自体がファッション化している
ライフスタイルは切り売りではなく、時間をかけて自分たちのものにしていく。
ノームコア
カスタマイズにより、ゴミは無くなる
需要から供給へつなげる
お金の支払いにありがとうを載せる
SNSにより、自慢がしにくくなった。周りが見えすぎるせいで。
→だからモノの方がどんどん下がっていった。