紙の本
恐ろしく、そして悲しい。
2015/09/25 00:01
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投稿者:とろもん - この投稿者のレビュー一覧を見る
題が非常にセンセーショナルな感じですが、内容はそれほどでなく、眉をひそめるような部分も多々ありましたが、それが現実だと受け入れなければならない虚しさを感じました。読後感としてはそう悪くない。ただ、どうしたらそういった心の病気の人びと(精神病患者)に対峙するのがベストなのかはわからずじまいでした。著者に頼めばいいのでしょうか。しかし精神疾患を患っている人々が半端無く多いこの現状でこの著者のようにサポートしてくれる人物がそんなに多く存在するのでしょうか?自分達の血はここで絶ちたいという親たちの願望が切なすぎる。(でも絶って欲しいです。他人からすれば犯罪に巻き込まれる脅威にしかならないから。)
紙の本
厳しい現実
2022/12/14 15:07
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投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
親が子どもを殺さなくてはいけない状況とは、どのようなことか。
センセーショナルなタイトルとは裏腹に、ごく普通の親、ごく普通の家庭(何が普通か、は難しいが)であっても、直面してしまう可能性のある問題が描かれている。
肉体的な病気はイメージが湧きやすいが、心、精神の問題は、外からはもちろん自分自身も分からない。特異なケースと突き放すのではなく、社会で考えていくべき問題である。
紙の本
同じように育てても
2017/01/30 14:28
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投稿者:ひまわりまま - この投稿者のレビュー一覧を見る
家で暴れる子ども、それをコントロールできない親が口走る「子どもを殺してください」。何がきっかけで地獄のような光景が繰り広げられるのか、第三者の目を通して考察する1冊。暴れる子どもは「親のせいでこうなった」と呪い、疲れ切った親は「昔はこんな子じゃなかったのに」と繰り返すばかり。ただ、親の「小さいころはいい子だった」という証言に「親が思う『いい子』が子どもから自主性を奪い、自立を阻んだ結果ではないか」と思う。結局第三者に仲介を頼まなければ親も子も泥沼から抜け出せない。本当に自分の育て方で大丈夫なのか、いつも真摯な気持ちで子どもに向き合わなければならないことを痛感した。同じように育てても、目に見える問題を抱える子と抱えない子が確かにいる。それは、きっと親の知らないところで助けられる存在がいた幸運な子でしかないのだろうと思う。
紙の本
他人事ではない
2015/09/30 23:51
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投稿者:プラスイオン - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここには、他人事ではない事柄が綴られています。
順風満帆な生活がいつまでも続くものではない、自身でそう思っていても実はそれが悲しいほどに脆いものなのだと分かります。
思ったことと違う、そういった事態に傷つくあまり、周囲の人間も傷つける状況を生んでしまった人々がここにいます。
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番組で押川さんを知り、読んでみた本
いくつかのケースを読んで精神疾患患者との関わりの難しさが伝わってきました。
さらに法改正について、またスペシャリスト集団設立を通して今後の精神疾患患者の救済までの取組み
行政が行っているとばかり思っていたことは
ほとんど成されておらずグレーゾーンと呼ばれる
本当の意味での救済が必要な患者や家族たちの苦悩が
昨今よく報道されている事件に直結していると実感できる1冊でした。
押川さんの行動が行政を動かし
本当に救済が必要な人たちを救うことで
みんなが安心して暮らせる社会になることを願います
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世の中にはこんなにも不労所得で暮らす家があるのか。
エリート一家に生まれた、絶対働きたくない長男は面白かった。病気のほうが生きやすいこともあるのだ。箒木さんの閉鎖病棟という小説を思い出した。外で生きるのが善、という思想と全く相容れない者。
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事件を起こし続ける子どものケアに疲弊した親への取材ドキュメンタリかと思っていたのだけどちょっと違ってた。
精神障害者移送サービス、という会社と、本気塾という自立更生支援施設を立ち上げた著者による、ノンフィクション。
病識のない患者を説得して病院に連れて行き、その後のケアも行っているという。
追い詰められた親の必死のSOSを、今の日本の医療では救いきれない現実。
なにが、どこに、一番の問題があるのだろうか。
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タイトルも衝撃的だが、救われない内容で辛い。両親が子供への関心が薄いとか、注いでいる愛情が少ないとか、いずれにしても親に原因があるケースが大半のよう。パーフェクトな親にはなれないけど、矛盾とかないようにはしたい。
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精神を病んでいるのに自覚のない子供を抱えた親たち。
しかし、なぜそうなったのか。
そして、これからどうしたら良いのか。
現日本の抱える法整備や施設の受け入れ状態等々の問題点が書かれている。
知らないことも多々あった。
とても難しい問題。
2018.3.4
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ここまでの親子関係になってしまう前に、なんとかならなかったのか。幼児教育に関わる身として、乳幼児の親子関係の重要性を痛感する
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精神障害者移送サービスの会社を運営している著者のノンフィクション。
著者が作中「精神障害を抱える子供の親は、意外と高学歴、高所得者が多い」といった事を書いているが、このサービスを利用しようという人は高所得でないと利用できないからではないのか。(もちろんそれなりの費用がかかるのは百も承知だが)
こういう仕事があるよー、こんなひどい状況の人が世の中にはたくさんいますよー、と。それ以上でもそれ以下でもない。無駄に不安を煽るだけのような内容でした。まさに救いを求めている人が読むべきではない。高所得者は例外なのかな。……わからん。
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私は、著者がこんなにも「精神病院に入れなければ!」「もっと長く入れなければ!」となっているのは、精神病院を素朴に万能視しているからなのかと思ってた。
でも、精神病院でこういう人たちを治療することに限界があることや諸外国と比べても日本の精神病院に問題があることもちゃんと知っていて、それでも精神病院に望んでいるというのが意外だった。
著者は、家族側に立てば、この社会の中でこんな風になっている人たちを収容するのは精神病院でしょう(少なくとも現状では。)という結論なのかな。
あと、著者は、精神障害者についての偏見や差別の助長の問題についても少し書いてるけど、著者こそ、ツイッターでの精神障害者の事件のピックアップの仕方とか自身が関わっている漫画の内容とか、この問題のその部分をそういう風に見せるの世間に向けて良い効果になると思うんですか?とか思ったりもするけど。
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タイトルの通り。
ほぼ救いが無く、これでもか、と現在の制度と周りの目線を淡々と説明してくる。読んでいると若干気落ちしてくる位。
「救いは無いのかよ!」と言いたくなるが、救いが無いような状況だから「子供を殺してください」と親が言う訳で……。
自分が事実に直面した時に「もしかしたら明日はもっといい日かも」と解決を先延ばしにするより、直視したほうがいいと考えさせられる一冊。
心にゆとりがあるときにぜひ。
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タイトルを見ると、あれ?児童虐待の本かな?と思いますが、逆です。各種パーソナリティー障害や育つ環境によって、自己愛が肥大しすぎて、家族に暴力暴言を吐き、支配下に置いてしまうような「大人になった」幼児たちのドキュメンタリーとその解決策について言及しています。
自分の社会性のなさ、実力のなさ、人間関係での躓きを親のせいにして、親に金銭的な意味で際限なくたかり、殺すか・殺されるかという状態になっている家族があるそうです。そういった家族から、精神科への移送を請け負っているのが、この著者。当然ながら、毎回修羅場。詳細書きませんが、凄まじいです。精神科に入院させても、長くて3か月程度で退院してくるので、その間に人格がまともになり、経済的にも社会的にも自立が可能になる…わけもなく、再度家族には重い負担、というか命の危険が差し迫ります。
このような大人の家庭内暴力はいまだスポットライトが当たってない現実。児童虐待やDVは社会的認知も進んできており、シェルターなども出来ているようなので、今後はこのような家庭内暴力についても、医療・司法・そして社会的なセーフガードが必要になると思います。
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もともと警備会社を経営していたという著者。
従業員の精神疾患から、精神障害者を医療に繋げるという移送サービスを始めたのだそうだ。
前半が著者が実際に対応した実例が紹介され、後半を5章ほどに分けてケーススタディを交えながら、精神障害者とその家庭における実態、苦難、また社会が抱える問題点などを考察していく。
著者も言うように、ご家族がこの問題に真摯に向き合う覚悟ができていているならば、なんとか事態を前にすすめることはできる。ただ、本人の抱える問題を、家族の在り方がより悪いほうへと増幅させているケースも少なからずあるようで、このあたりが精神障害というものの置かれている状況の困難さであるとも言えるだろう。社会の制度しかり。世の中の意識しかり。
単なる無責任な一読者の立場から言わせてもらえば、著者がかかわったケースのその後がどのように変化したか、現在はどうしているのか、などが知りたかったとは思うが、大人の事情もあって難しいのでしょうね。