紙の本
タイトルと、表紙で、ぐいぐい惹かれたエッセイ!
2016/12/11 10:58
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
「図書館で暮らしたい」
タイトルでまず惹かれて、
表紙を見て、おおお~って思う。
これ、まさに私の夢の世界ではありませんか!
本棚の本の並びもレインボーだし、
ふかふか感いっぱいだし、
足元にはハリネズミまでいる!
うっ、棚にかわいらしいかえるまで!
辻村深月さんの本は読んだことがありませんが、
図書館の棚で、彼女のこのエッセイは、ぐいぐい私を呼びました。
ぐいぐい惹かれました。
何気ない日々に気付くこと、
優しい気持ち、
読んでいてくすっと笑ったり、わぁ~この世界面白そうと思ったり、
彼女の文章をすいすい読みながら、すっかりファンに…。
印象に残ったのは「言葉の力」。
初めて新聞連載エッセイをしたときのエピソードです。
小説の取材で訪れた町でたまたま入った図書館の様子にいたく感銘をうけた彼女は
そのことをエッセイに書いたところ、
その図書館で働く職員の方から丁寧なお礼の手紙が届いたそうです。
「私たちは図書館員ですから、本の力、書いたものの威力についてはよく知っているつもりでしたが、
今回のことで『ペンの力』についてあらためて実感しました」
自分の筆から紡ぐ「言葉の力」の持つ責任を忘れてはならないと切実に感じた辻村さん。
本の力、
ペンの力、
言葉の力、
心を動かす三つの力のすごさに、改めて感じ入りました。
そうそう、このエッセイの中で出合ってうれしかったのが特別収録の短編小説。
「おじいちゃんと、おひさまのかおり」
2014年の「瀬戸内しまのわ」という観光振興イベントで作られた冊子に寄稿されたもの。
私、これは読んだことがありました。思わぬ再会に、とてもうれしくなったのでした。
紙の本
本へのラブレター
2015/12/18 07:36
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルを見て、いっぺんに読みたいと思ってしまった一冊です。
本好きなら誰でも一度はこう思うのではないでしょうか、「図書室(館)で暮らしたい」と。
働き始めて埼玉に越してきて最初に住んだのが図書館のそばということもあって、引っ越しの都度、図書館はどこにあるのかが場所の決め手のようになりました。
できれば、隣が図書館が一番ベストなのですが、なかなかそこまでは難しく、今は歩いて15分前後に図書館が3つあります。それでもやや遠い気分ですが。
書斎を持つのは男の夢みたいな時期もありましたが、とてもそんな住環境ではありませんので、できるだけ図書館のそばで暮らしたい。
それでも図書館の隣だったらどんなにうれしいことかと、今でも思わないでもありません。
この本は『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞を受賞した辻村深月さんのエッセイ集です。
この人のエッセイを読むと、いかに本が好きかということがムンムン匂ってきます。
そんな本についてのエッセイもたくさんありますが、2013年に日本経済新聞に連載されていたエッセイをまとめた「週刊エッセイ」は、育児を抱えながら奮戦する著者の姿がほほえましく、なるほどこういう文章が読み手の気分まで温かくしてくれるのだと思いました。
それは題材の切り口がいいということもあるでしょうが、辻村さんの文章が温かいせいでしょう。
辻村さんのファンなら、今頃何を言っているのだとお叱りを受けそうですが、このエッセイ集を読んで辻村さんにドボンとはまった感じです。
本への愛については、「好きなものあっちこっち」という章の個別の本の感想を読めば、どれだけ深いかわかります。
難しい本などひとつもありません。
子どもの頃に読んだコナン・ドイルの『バスカヴィル家の犬』であったり、絵本の名作『ウォーリーをさがせ!』であったり、あるいはTVドラマの「相棒」の感想であったり、読者と同じ視線の辻村さんがいます。
感想と書きましたが、これはラブレターに近いんじゃないか。
辻村さんはきっとラブレターの名手なんだと思います。
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辻村さんはエッセイでも涙腺を刺激してくるのかチクショウ…!
『輪るピングドラム』観なきゃ。
「十七歳のサイン会」は何かで読んだが、何度読んでもいいなあ。
装丁かわいいよう。図書館か本屋さんで住み込みで働きたいなあ。つ、つくればいいのか。
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1度目にしたことのあるエッセイもあったりして久しぶりーって懐かしい気持ちになりました。日常の断片を切り取ってそこかしこに転がってる見逃しがちな宝物を1こ1こ丁寧に並べていった先に辻村さんの作品があるのだなと。改めて好きだなと思わされました。
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エッセイ。短編小説。自作解説。2011年~のエッセイをまとめたもの。『女子と文庫』は読んだ覚えがあった。他の方のエッセイを読んでも思うけど、みなさん周りの方に恵まれているんだなぁ。文章の感じなんだが外れてる。
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「好きなさん作家は?」と聞かれると、必ず答える作家さんのひとりである辻村深月さん。誠に勝手ながら、辻村深月さんの作品はデビュー作から「ゼロハチゼロナナ」くらいまでの作品が好きで、最近の作品はしっくりこないなあと思っていたところ、「朝が来る」でガツンとやられ、ふたたび辻村作品の虜となりました。
以前書かれたエッセイ「ネオカル日和」もとても面白かったので今回も楽しみにしていたところ、やはり予想に違わずこちらも面白い!
つい、うんうんわかるわー!とか、そうなんだー!とか、ひとつひとつツッコミを入れながら読んでしまいました。
作者のこれまでの読書体験や、子どもとの暮らし、過去作品の振り返りや直木賞受賞についてなど、内容はもりだくさん。とくに好きなものについてと過去作品の振り返りは、ファンとしては新しい発見や嬉しいコメントばかりで、何度もうなづきながら読んでしまいました。
辻村さんの描く作品は、わたしにとってかけがえのない存在で、一生追いかけ続けたい作家さんです。そんな辻村深月さんの目を通した世界を少しだけ覗くことができ、ファンとしてはとてもしあわせな時間でした!トイレに置いて、定期的に読み返したいと思います。ああ、新しい作品が楽しみ!!!
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「図書館で暮らしたい」
好きなものはたくさん。
ミステリー作家辻村深月のエッセイ集。作家になる前から、作家になってから、夢中で追いかけてきた小説、漫画、アニメ、音楽、映画、美味しいものなどなど、感じるままに書き綴っているエッセイで、彼女の人間性が垣間見える作品です。
色んな話題に触れているけれども、題名にある通り一番思い入れがあるのは、本であり図書館なんだと思います。一つ一つのエッセイも短くなく長くなく丁度いい。エッセイとしても作家としての面、主婦の面、女性の面など、描く側面がたくさんあり、様々なテーマを扱っている。読んでいても心地良い。個人的には、伊坂幸太郎のエッセイに並んで好きなタイプですね。
以下、ちょっと印象的なエッセイを紹介します。
☆ドッペルゲンガーの本棚
グアムのホテルでの体験。読みたいと思っていた本を持参し忘れていた悲劇に打ちひしがれていた彼女に起きた奇跡。まるで自分の本棚のようなそれが、まさかグアムにあるなんて。
☆図書館肝試し
自分になじみのないよその町の図書館に行くのが、妙に好きだという彼女。その気持ち、分かります。肝試しとは、中身を隠した本を一冊選んで貰って貸すということ。おしゃれな包み紙でプレゼントの様に貸し出される本。こんなイベントがある図書館に行きたい。
☆悩ましいレストラン
仕事場近くのレストランでの話。ある日訪れた時、客が私1人だけ。だからか、厨房ではおしゃべりが止まらない。心臓が痛い話題なのだ。料理は美味しいだけに通い続けるか悩んでしまう。このレストランの人が読んだらヒヤヒヤもんだろう。
☆インタビューの心情
知り合いのライターが取材を途中で打ち切られた。悪いインタビューとは何か?という深いエピソード。
☆なりたい大人
こんな大人って本当にいるの??と思わせる。いやー、こんな大人になりたいですね。
ちなみに、この本が面白い理由は、エッセイ以外にもあります。実は、第1部はエッセイで構成されているのですが、第2部は好きなものについて、第3部は育児生活、第4部は特別収録されたおじいちゃんとおひさまのかおり。第5部、6部は、自作解説と直木賞後の話が収められているんです。
ここまで種類が富んでいるものも珍しいですよね。
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辻村さんって「相棒」ファンでしたか。収穫はそれだけかな。
標題とジャケ絵に反して、図書館に泊ったり暮らしたりする話はほとんど出てこないエッセイ集でした。
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どの話も面白い。読書や本のエピソードがとても良かった。なぜか自分の記憶で直木賞受賞時のエピソードが悪くい方向に捏造されていて、この人性格良くないなあ思い込んでたけど、そんなことは全くなかった。今年のベストエッセイ集です。
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辻村深月のエッセイ集。
日経夕刊に掲載していたものや、学生時代から作家になるまで、そして出産、子育てまでのことだったり、自分の作品に対するものまで、盛りだくさんで楽しい。
この人の文章は捏ねくり回したりしないので、まっすぐに入ってくる。
『島はぼくらと』の爽やかさもその辺からくるものなのかな?
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エッセイが、blogを読んでいるようにスルスルと入り込んできて、みるみるうちに読みきってしまった。
自著のレビューが書かれているのも、面白い。素敵な作家に出会えたなぁと改めて思う。
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エッセイは苦手だったけど、サクサク楽しく読めた。日常のちょっとしたことでも、自分の中できちんと消化されて文章にできる、作家さんってすごいなぁと思う一冊だった。
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(2015/12/22読了)
辻村さんは、私より娘に近い年代。題材が自分の年代とは違いすぎて、読んでいない本もたくさんあります。
どんなエッセイなのか。。。年代が違っていても、小さい頃から大人に至るまで本が好き、妄想好き(三浦しをんさんとは違う妄想)、そして働く母として、共感できることも多くありました。
本を入れたがために、お気に入りのバッグを壊したクダリには、私の他にもいたんだ!と思わず笑ってしまいました。
本の紹介には、元気になれるエッセイとありますが、優しい気持ちになれるエッセイでした。
私も図書館で暮らしたい!
(内容)
作家になる前から、作家になってから、夢中で追いかけてきた小説、漫画、アニメ、音楽、映画、美味しいもの…etc.すべてが詰まった、読むと元気になれるエッセイ集!
(目次)
Ⅰ.週刊エッセイ
Ⅱ.好きなもの あっちこっちめぐり ー 本と映画、漫画やアニメ、音楽も。
Ⅲ.女子と育児と、もろもろの日々
Ⅳ.特別収録 おじいちゃんと、おひさまのかおり
Ⅴ.自作解説 (というほどではないけれど、思うことあれこれ)
Ⅵ.直木賞に決まって
あとがき
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エッセイとは知らずに
「辻村さんの新刊だ!」と思って読み始めた。
「発売を楽しみにされる作家」に
辻村さんはなれたんだなぁと感慨深い。勝手に。
同年代同性作家!頑張って欲しいな。
新刊楽しみだな。東京會舘の話らしいしね。
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全て見開き2ページほどで終わるショートストーリーのエッセイ集。
内容も著者の性格が出ているのか、ちょっとした何気ないことに幸せや温かみを感じる素敵な文章です。
興味深いのは、直木賞受賞したときの話。