紙の本
作者の世界
2008/05/04 11:12
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:菊理媛 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーを書く人たちは、どのように己の中の異世界を見るのだろう。
話を紡ぎ出すというよりは、吟遊詩人が英雄伝を語るように、あたかもその世界を見てきたかのように語る。そして聞き手(読み手)は、それに引き込まれてゆく。
登場人物すべての心情が一人称のように伝わってくる。あたかも、各人に憑依し、その人物の目で物事を見て考え、体験するようなストーリー展開。主役であるチャグムはもちろん、シュガや訪問先の海の都の王族の目で。なんの違和感も無く島国の平民の目から、その島の領主の目に変、。ノマドのように海をさすらう民の少女の目から、王宮に暮らす王女の目に変る。
大どんでん返しの展開なのに、話の流れが自然でとてもスムーズに一気に読めてしまう。
あたかも現実にあった話を語るかのように語られる物語は、「守り人」シリーズを愛する読者にも配慮しつつ、新しい世界を見せてくれる。
紙の本
このシリーズを書き続けて下さった上橋先生に感謝します
2011/02/20 12:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なかはらとまと - この投稿者のレビュー一覧を見る
まず、このシリーズを書き続けて下さった上橋先生に感謝します。なんで、こんなにこの守り人シリーズが好きなんだろう。出てくる人物にいつも胸を熱くさせられる、今回もそうだった。主人公のチャグムの言葉に行動に感動させられる。
物語りと全く違う話をして申し訳ないのだけれど、ゆるやかに心に響く、満月の光を浴びている様なそんなエネルギーに満ちたシリーズだと思うのです。上橋さんはバルサの生き写しじゃないのかなと思うのです。
シリーズ中盤、今回はバルサの物語ではなかったのが、少し残念だったけれど「これが、こう来て、こうなるわけね!」と何度も唸らされる作品の構成に脱帽。次回の期待まで高まる「虚空の旅人」
「天と海のはざまに広がる虚空を飛ぶハヤブサのように、どちらともかかわりながら、どちらにもひきずられずに、ひたすら飛んでいきたいと思う」という、成長したチャグムの言葉が未だ頭から離れない。
紙の本
皇太子チャグムのものがたり
2017/01/25 10:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黄色い刀 - この投稿者のレビュー一覧を見る
シリーズ四作目はチャグムが主人公です。
バルサもタンダも登場しません。
皇太子という立場と、誰も見殺しにしたくないという思いの間で揺れながら、
シュガと共に奮闘するチャグムの姿が凛々しいです。
紙の本
好きなシリーズです。
2016/09/28 23:19
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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
改めて読み直しても楽しめました。この作品で、著者の描く世界がより広がり、立体的に感じられる気がします。
電子書籍
チャグムが主役
2016/04/30 01:36
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投稿者:westtribe - この投稿者のレビュー一覧を見る
記念すべき、初めてチャグムが単独主役を務める作品。
皇太子になっても、パパ皇帝からの扱いの悪さは相変わらずで。
しかし逆境に負けず、立派に成長したチャグムが頼もしい。
陰謀の犠牲になりそうな庶民の女の子と、王族の姉弟を助けつつ、外交もそつなく。
大器の片鱗を垣間見せてくれました。
きっとここでの外交成果が、のちのち生きてくるはず。
ここまで進んでくると、「あれ、過去作ではどうだったっけ」と思うことも増えてくる。
そんな時に、電子書籍版なら旧刊を探さなくてもすぐに確認できて便利。
紙の本
チャグムの成長
2016/04/30 01:33
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投稿者:westtribe - この投稿者のレビュー一覧を見る
記念すべき、初めてチャグムが単独主役を務める作品。
皇太子になっても、パパ皇帝からの扱いの悪さは相変わらずで。
しかし逆境に負けず、立派に成長したチャグムが頼もしい。
陰謀の犠牲になりそうな庶民の女の子と、王族の姉弟を助けつつ、外交もそつなく。
大器の片鱗を垣間見せてくれました。
きっとここでの外交成果が、のちのち生きてくるはず。
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怒濤の読書ラッシュも、ここで一度幕を引くのか!?あぁー、手元にある守り人シリーズが終わってしまう・・・。苦しい。。今回の話はチャグムが主人公で、なんでバルサじゃないんだよ!しかもバルサが出てくる気配無しだしーと思ってちょっと取っ付きにくかったんだけれど、読み始めるともう上橋ワールド!素晴らしすぎる。きっとどの文章が1行抜けてもどの展開が抜けても登場人物が一人減ってもこの話ときっと今後の話も繋がらなくなってしまうのではないかってぐらい完成されたないようでした・・・。あぁ、先が気になりまくるけれど、手元にない。。。苦しい・・・
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チャグムがメインの番外編。バルサは出てきません。
世界も新ヨゴ皇国、カンバルのほかに、今回海の国サンガルが登場。
チャグムも皇太子として成長した姿が描かれており、今後のストーリーが楽しみ。
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[守り人]シリーズ外伝[旅人]最後までバルサ達の手助け無く、チャグム側のみでやり遂げたのが良かった。これからの様々な難関にチャグムがどう壁を突き進んでいくのか楽しみ。
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守り人シリーズ外伝一作目。隣国サンガル王国に赴いたチャグムの物語。チャグムの成長と、真っ直ぐな未来への強い意志が眩しく清々しい。道は険しくとも、ずっとこの強さと優しさを持ち続けて欲しいです。
追記:H27.10 以前に「精霊の守り人」をあげて気に入ってくれた様子の、中2の甥へ誕生日プレゼント。見た瞬間、表情が嬉しそうに、一気にニコッとしてくれて、本当によかった!
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守人シリーズ第4弾!これはバルサは一切でず、チャグムのお話だった。ドゴルは魂のまま逃げたのでこの話の続きはまた必ずでてくると思う。それにしても上橋さんの話はとっても面白い!!カリーナの行動がよく読めなかった。仲間を国の民の多少の犠牲は仕方ないといっていたけれど、それは余りにも冷たい気がした。私も幼いということなのだろうか。
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守り人シリーズ4作目だが外伝的位置。
子どもにも読める文章ですが、リアルで立体的な構成で、大人の鑑賞に堪えるファンタジー。
新ヨゴ皇国の皇太子チャグムはサンガル王国の王位継承の祝典に招かれて星読博士のシュガと訪れる。
島の多い国サンガルは、王家の娘達が島守に嫁ぐことで結束を固めていた。
かっての小領主が今も島守りとして自分の領土を守っているのだ。
ところが大国の回し者が島守りを誘惑…
島守りの元で漁師と共に育てられたたくましい次男タルサン王子が跡継ぎの兄に向かって銛を投げるという暴挙。
宮廷は大混乱に…チャグムは陰謀の渦中へ飛び込んだ形となる。
ナユーグル・ライタの目という哀しい運命を背負った幼女。
皇族は神聖とされる国で育ったチャグムは深窓の大人しいお坊ちゃんに見えるが、そこはバルサと放浪の旅をした経験のある少年。いざというときに活躍するかっこよさ!
サルーナ王女や一途な「海をただよう民ラッシャロー」の少女スリナァも活躍。
この版は2007年9月発行。挿絵画家の解説も収録。
今から買うなら文庫でしょうか?
でもこの版がけっこう好き。
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守り人シリーズの外伝「旅人」シリーズですw
購入から随分と読了までに時間が掛かってしまいましたが、ようやく読み終わりました!!
今回はチャグムが主人公ということで、だいぶ活躍していました。
チャグムが王様になれば、新ヨゴはきっといい国になりそうだなぁ、と。ただ、王様としてはちょっと冒険心が強すぎる気もしますねw
シュガが早く老けてしまいそうです(汗
きっとこれから先も、ものすごーく苦労するんだろうなぁ(ほろ
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「旅人」ということで、守り人シリーズの外伝(シリーズ通しでは4冊目)。
チャグム、成長してますね~。
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やっぱりいいわ~、このシリーズ。 そして同時にやっぱり順番通り読みたかったよぉ~(涙) 確かにこの作品は外伝だし、基本的には上橋さんの作品はシリーズ作と言えども1話完結型なので、単独で読んでいて問題ないといえば問題ないんだけど、チャグムがタンダの力を借りてハゲタカに姿を変えてどうした、こうしたな~んていう記述を読むと、「う~ん、それは知らない・・・・ ^^;」となってしまい、改めて「闇の守り人」や「夢の守り人」を読まずにこちらに手を出しているという事実を再認識して、ちょっぴり気持ちがザワザワしてしまうのです。
でもそれはさておき、「守り人シリーズ」のバルサが回想以外ではほとんど出てこないのは KiKi にとっては Good! だったし、「守り人シリーズ全作」でシュガがどのくらい存在感を出しているのかは知らないけれど、「精霊の守り人」を読了した時点でとっても興味のあるキャラの1人がシュガだった KiKi としては、そのシュガが大活躍 あ~んど チャグムの頼もしい補佐役になっていることが嬉しくてたまらない1冊でした。
冒頭の舞台 & 主要キャラ説明にあたる序章は、言葉やら名前やらがこんがらがってしまって「ちょっと読みにくい感」があったのですが、そこから先はスンナリこの物語の世界に入り込むことができたし、読了する頃にはあんなにこんがらがっていた色々な言葉が自然と頭に残っていて何の問題もなかったところが嬉しくもアリ、驚きでもアリ(笑) 物語によっては終盤近くになっても、言葉が自分に馴染んでいないために手戻りしたり、レファレンスページを参照しないとわからなくなってしまうような作品もあるんですけど、この物語はなぜかふと気がつく頃には、まるで昔から知っていた言葉・人名かのように、自分の中で読みわけができていました。 まあ、それだけ KiKi がこの世界に入り込むことができていた・・・・ということでもあるんでしょうね。
(全文はブログにて)