豚を追いながら、パレスチナ〜東欧〜シベリアの地を覗く旅行記
2024/01/20 16:07
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投稿者:ブラウンの羊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
文句なしの良書でした。文章の軽やかさ、題材の面白さ、そして出会う人々の生き生きとした姿。一緒に旅しているような情景の浮かぶエッセイでした。また、パレスチナ・東欧・シベリアというなかなか現地の人の姿が想像できない地の、リアルな人の生活が覗ける本はなかなかないのでしょうか。
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これは必読。颯爽としたスピード感、知的欲求心のくすぐりかた、食べてみたいと思わせる食事の描き方。読書ってこれだからやめられないという幸福感に満ち溢れる。ものすごくおもしろい。著者のオフィシャルサイトに行ってみたら、本に掲載されていなかった写真や、本にもある写真がカラーでアップロードされていました。
イスラム教徒が豚を食べないのは知っていたが、なぜ、というところまで突っ込んで調べてみたことはなかった。友達にも、宗教上の理由、と言われそれ以上聞いてしまうのが憚られた。
しかしこの本を読むと、あ、普通に聞いてみてもよかったんだなとはっとさせられる。また私の、自国の文化や歴史についての知識の浅さが浮き彫りとなり、普段ダラダラ過ごしすぎだと背筋が伸びる思いだった。
とりあえず、サーロ食べてみたい。
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ブタ食にまつわる世界放浪記。
宗教・政策・土地柄・歴史の絡まりを感じます。
なんでも食べれる日本に感謝。
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豚をめぐる著者の旅のまとめ。
どんな旅かというと家畜としての豚について、イスラム圏から東欧やロシアを旅するお話。
イスラム教で豚が食べられないのは、不浄とされているという理由はあります。それは暑くてすぐ腐ってしまう豚肉のせいというのがなんとなくわかりました。
ブログはこちら。
http://blog.livedoor.jp/oda1979/archives/4848431.html
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世界のある地域では神聖視され、別の地域では忌避され、また別の地域では食料として重要な存在である豚さんの存在を追ってイスラム世界や旧ソ連を旅したルポルタージュ。万全の計画に基づくわけではなさそうな、わりと行き当たりばったりの旅の様子が描かれていて、それはそれで面白い。へんに分析的だったり、お膳立てや入念な下調べによらないぶん、疾走感があるとでもいうのだろうか。終わった旅をしたり顔で解説されるのでなく、いま旅をしながら一緒に困ったり迷ったりしているような感じがして、おもしろい読み味の本だと思った。
そんなわけで、結局は確たる結論もないままに終わるんだけど、少なくとも以下の2つのことは印象に残った。
1.豚は他の家畜に比べて、大きさもほどよく寒さに強くて、妊娠期間も短く、しかも多頭産であるなど、便利だということ。
2.イスラムでは他の戒律よりも守られているような感じの禁豚食が、ソ連の時代には、現在の○○スタンとかいったイスラム系の国でも増産しやすいことを理由に豚肉食という選択肢しかなくなり、そうなれば人々も豚肉を食べていた。くやしいけど、宗教的信条を政治は同断してしまう。
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結構難しい・・・。イスラム圏、ユダヤ教圏で、豚がなぜ嫌われるか、豚肉についての話だが、クロスカルチャーな感じで、これを面白がるには、かなり地理やあちらの文化に詳しくなければ。
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「豚」を追いかけて世界をめぐる。
ユダヤ教徒はなぜ豚を忌み嫌うのか、本当に豚肉を食べないのか?
豚を食べる人々の背後には、どんな生産のしくみがあるのか?
とにかく、「豚を食べる」にまつわることを、関心の赴くまま、縦横無尽に追いかけている。
ユダヤ教徒に豚の話を聞く、凍てつくロシアで豚の飼育現場を探すなど、その行動力はうらやましいほど。
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豚を訪ねて三千里。
世界の養豚と豚肉料理を追って世界を巡る旅。宗教によっては禁忌される豚。生産性という観点では効率よくしかも脂肪分が多いという。
なぜ豚が好まれ、また嫌われていったのか。筆者の探求は留まるところを知らない。
チュニジア、イスラエル、日本、リトアニア、バルト三国、ルーマニア、モルドバ、ウクライナ、シベリア。
筆者の豚にかけた情熱には驚くばかり。