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こんなにもひどい人間なのに、どうしてこんなにも魅力的に見えてしまうんだろう。
いや、魅力的というのとはちょっと違うかもしれない。影からこっそり観察したくなる…やっぱりそんな感じ。
澄伽には「痛々しい」そんな言葉がぴったりと当てはまる。でも心惹かれてしまうんだなぁ…。
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面白かった。夢にすがりついた個人が、現実を突きつけられた時の「絶望」を、都会と田舎で対比し、上手く描いていた。
同時に個性的なキャラクターも物語を一層厚く、面白くしていた。
この小説を読み終えてすぐに「絶望」を感じた人はその後、どう現実と向かい合っていくのだろうか?って考えてしまった。
星は3.5。
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■あらすじ■「あたしは絶対人とは違う。特別な人間なのだ」 女優になるために上京していた澄伽が両親の訃報をうけて故郷に戻ってきた。
その日から澄伽による妹・清深への復讐が始まった。
☆★ずっと読みたかった一冊。 面白かった★☆
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自分が世界の中心であると疑わない女と振り回される周囲の人間。傍若無人な振る舞いに、ラスト、容赦なく下される鉄槌。それによって破壊されたのは自己か、それとも世界か・・・。はじまりから最後の瞬間まで、すべてを壊されても尚、必死で這い回る様子は激しく、躍動的で、迫力があった。
風景も心理描写も、細部まで書き込まれていて、情景が目の前に鮮やかに浮かんできた。地獄のような拷問描写も、しつこいくらいに細かく、鼻息が荒くなった。文章に勢いがあるので、一気に読みすすめたい。
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映画を見て面白かったので読んで見た一冊。
なかなか独特な文体で面白かったです。
原作も映画も裏切らない作品でした。
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なんて題名だ…。本屋で題名が気に入って手に取った。
読み終えて、この題名以外考えられないと思った。
作者は劇作家らしい。
個性的なキャラが繰り広げる人間模様に見入った。流れるような地の文が良い。
描かれた「絶望」は、胸に余韻を残して、すがすがしくもあった。
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他のに比べると、格段に読みやすい文体。
でも、タイトルから感じたパンチは、内容にはない。
でも、嫌いじゃない。変!
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本谷さんのラジオを聴いてファンになって
本屋で題名のインパクトに惹かれて即買いした本。
さすが劇作家、臨場感溢れる文体で引き込まれます。
何かを得る話ではないけど
物語の凄まじさが読み終わった後も生々しく心に残る。
自分が澄伽のような生き方をしていないだろうかと
少し考えてしまった。
「あたしは絶対、人とは違う。特別な人間なのだ。」
思い込み、自信、一歩間違えると本当に悲劇だ。
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演劇ver.も映画ver.も見た。
自意識過剰、自我の塊の姉の、「滑稽さ」は本が一番出てるなと思った。
殺伐とした家族の中で、天然で愚かなマチコが一人ほんわりしていて好きだ。
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過大な自意識の果てに、何も見ようとせず歪んだ渇望を抱き続ける一家の話。
絶対的な自信を持つ姉、間違いと知りつつ気持ちを偽り続ける兄、暗い好奇心の観察者であることをやめられない妹、抑圧をそれと意識できない兄嫁…
漂う暗さ、絶望感が強いと感じる一方で、いやこれってものすごいコメディーなのでは?とも思わされる。
「自意識」はこの作者の大きなテーマだと思われる。
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人間の身体を全部裏返しにして、中にある物を並べているような強烈なインパクトがこの本にもあった。
登場人物がみんな「哀しい」、そしていとおしい。
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タイトルからして強烈そうなのかと思っていた。
中身はもちろん強烈。映画を見てから読んだので映画でナゾだった部分の詳細を知れた
絶対出会わないだろーと思うような個性的な人達が出て来て、ありえない話を展開する
最後は爽快
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元々金曜のANNをやっていたことから本谷有希子を知った。
劇団の脚本家だと思ってた。
でも、この本を読んだら全然違った。
面白い!って感情とはまた違う。
なんだろ、これぞ文学ってやつなのかもなぁ…。
仮名遣いこそ現代のそれだけど、夏目漱石とか太宰治とかと同じ雰囲気を感じた。
この人すごいかも…って読んでて思った。
決して共感ができる場面があるって訳じゃないんだけど…。
つーか、読んでて発狂したくなるほどシーンに共感できないけど。
この人は天才かもしれない…。
恐るべき、本谷有希子。
そんな印象を与えた1冊。
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文庫で200ページちょっとのストーリーだけど、
いやー、キャラが濃い。あえて、キャラって言ってるけどね。
主人公の澄伽は僕とはある種対極の性格の人なので、
(というか、こんなやついるのか??)
えーーー!!!???と思う発言しきりですが、最後もえーーーー!!??って感じの終わりかた。
短編でのホラーの感覚もすごい生かされていていや、なんだすごい小説。
こういう作品を書く人がちょっと上の世代にいて、マルチに活躍していると思うとやばいなーと思う。
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なにかと最近気になる存在の本谷有紀子。
その本谷有紀子の刺激的なタイトルの本書。
美人な姉・澄伽は女優志望であり自分は特別な人間だと自負する。両親の訃報で田舎に帰る澄伽は、高校時代辱めを受けさせられた妹・清深に復讐を始める。腹違いの兄・宍道はそんな妹2人の狭間で善と悪と罪の感情にさいなまれる。
家族をテーマにし、家族それぞれが絶望的な現実に突き付けられた時、何が必要なのか?何がその悲しみを呼び寄せるのか?本谷有紀子が繊細で緻密な描写で書き上げる。
悲しみと比例し緊張感も増してくる話が読み手を惹き付ける。