紙の本
ところどころ現代語訳がこなれていないが、今回全篇を読み内容に感激
2022/08/23 21:50
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投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
今月の「100分de名著」の予習に一読(現代語訳のパート)。内容は昔から知っていたつもりであったが、今回(現代語訳とはいえ)オリジナルを読み、内容の濃厚さに感激。SFあり、ユーモアあり、笑劇あり、親子愛あり、男の色欲あり、歌ありと、あらゆるジャンル(要素)のクロスオーバーぶりにも讃嘆。かの昔に、この物語を編んだ人は天才だわ。
同じ角川文庫の『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典』も、トリビア的記述があるなど捨て難い一冊だが、本書の現代語訳は通しで載っているので、それ目当てならこちらの方がお勧めかも。
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竹取物語をきちんと読んだことがないので購入。
本は大きく分けて、古文パートと現代語訳パートにわかれてます。
自力でがんばって読むもよし、現代語訳を見ながら読むもよし、現代文だけを読むもよしだと思います。
竹取物語にでてくる求婚者の話とか、かぐや姫の気持ちとか、色々見てると思うところがある。
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『源氏物語』のなかで「物語の出で来はじめの祖」と称されるなど、わが国の文学のなかでもとりわけ古い歴史をもつことで知られる作品。講談社学術文庫版の冒頭で触れられているように、じつにさまざまな要素が含まれており、幾通りもの読みかたができる。もちろん底本と現在の流通版のあいだには多少の潤色があるとはいえ、最古級の作品でありながらこの完成度をもっていることに、まずは単純に驚かされる。内容を細かくみていっても、文句のつけようがないであろう。たとえばかぐや姫に求婚する5人の皇子のくだり、ウソをついてごまかそうとしたり、眼の前で燃える姿をみて呆然としたり、手に入れたと思ったらただの糞の塊であったり、取りに行こうとしたら生命の危機に陥る大航海になったりと、それぞれ違った結末が待っていて、この部分だけでも物語としての完成度は相当高いといえるであろう。そのほかの部分についても、もちろん多様な読みかたが可能であり、たとえば翁の心境も、かならずしもかぐや姫寄り一辺倒ではないなど、微妙な揺れ動きがよく表現されている。このようなハイ・レヴェルの作品を、教科書で誰でも親しめる、しかも古典初学者でも気軽に読めるということは、もっと誇りにされてもよいのではないかと思う。しかも長さもそこまでではないので、人生において何度でも読み返したいと思った。
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子供の頃に絵本で読んでからの親しみのある物語。大人になってこうして原文を読むと、かぐや姫の仕打ちのひどさに気づいた。絵本ではそのあたりはやわらかく表現されていたのかもしれない。解説では後の多くの書物に登場していることを示してくれている。それを読むのもおもしろかった。
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古典文学の竹取物語を原文と現代文とともに、豊富な解説を収録した本です。構成としては小学館の日本古典文学全集シリーズと似ていますが、あちらは解説と本文と現代語訳が3段組で書かれているのに対し、本書はまず現代文を章毎に掲載した後に、各章の最後に単語などの解説を行い、書籍の後半部分でまとめて現代語訳をするという体裁で書かれており、日本古典文学全集と比べ遥かに読みやすいです。
【こんな人におすすめ】
竹取物語を本格的に勉強しながら読みたい