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警視庁捜査一課継続捜査班・田川信一シリーズの、
2作目です。(前作は、『震える牛』となります)
本作では…、ひょんなことから、
身元不明遺体リストの中から、殺人事案を発見し、
その捜査の過程で、非正規雇用政策に端を発する、
大手自動車メーカーと、大手人材派遣会社による、
隠ぺい工作へと発展していく構図ですが…、
上巻では、
よぅやく、外堀に辿り着いた段となりますので…、
ここでの評価は、下巻への期待値といぅことで…。
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これまでの作品はわりと軸がしっかりしてた印象がありますが、今作はいろんなことを盛り込み過ぎなかんじで、まだ収拾ついてません。後半に向けて期待しています。しかし、名古屋弁ネイティブとしては、この年代の男性がこんな名古屋弁しゃべるかー、と暴動起こしたいくらいです。たいへん耳について、読みにくいです。
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膨大な身元不明人のリストから、殺人を見つけた継続捜査班の田川。被害者は沖縄出身の派遣労働者。事件の真相に迫っていく田川の周囲には、業務上過失致死を専門に扱う鳥居、人材総合サービス会社の社長の森、そして、トクダモータースの社長の松崎と胡散臭い人物が顔を揃える。上巻では、それぞれの目論見がどのように絡んでいくのか、まだ謎だが、下巻が気になって仕方ないストーリー展開はさすが。ラストまでにはタイトルに込められた意味を解き明かしてみたい。
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警視庁捜査一課継続捜査班の田川警部補は実に執念深い優秀な刑事だ。田川は自殺と処理された身元不明死体が殺人であることを見抜き、捜査を開始する。被害者の身元を洗い出し、地取・鑑取を地道にこなし、徐々に事件の真相に迫っていく。この過程がとても面白い。(ここまで震える牛と同様のレビュー)今回は自動車メーカーの燃費と安全性の不正(発売後に三菱自動車の燃費偽装が発覚)と、コストカットのため政府と大企業が結託し、派遣・請負社員から搾取する構図を田川刑事が下巻で暴きだしてくれることを期待しているが、どうなるだろうか?
しかし、この本における日本労働事情はどこまで事実に近いのであろうか。正確な実態を一般的なマスコミが報じることは無いだろうが、知りたいものだ。
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自分の集中アンテナを全開に、か細い糸を手繰るように被害者の来歴を追う。こういう足で稼ぐ渋い捜査は、被害者の人生を丁寧になぞって、人が殺される理不尽と悲しみと「何故」の気持ちが自然に膨らむので好き。
そして何故だかすぐ傍にいる犯人というか黒幕。ばれなきゃいい、今さえオレさえよけりゃいいってのが滲んで、前作の時も思ったけど、この辺紛れもなく現実だなあと思う。部品としての労働に、従事する側の過酷さと利用する側の軽さと。滑り落ちたら抜けだせない派遣の闇が他人事じゃない。
上巻はまだまだ手探り~な感じなんだけど、核心に迫ってきたらどうするんだろう。また報道暴露→圧力差し止め→ダメージありつつもうやむやみたいな流れだったら希望がないなあと思ったり。ノンフィクションじゃなくて小説なんだから、せめて悪徳社長共に鉄槌が下って、何らか出口の見える展開があればいいのに、とは思う。
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帯につられて買ってはみたものの、駄本の予感がただよう上巻。。。
とりあえず、派遣労働者と請負労働者は似て非なるものだというのは分かった。請負というのはある程度の自主性が認められている代わりに安全管理など様々な点が自己責任になる。ただし、実際には請負と称して派遣と同じようなな仕事をさせられている偽装請負が多いらしい。
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警察小説だが、自動車産業・人材派遣等の要素を絡めており、経済小説の側面も強い印象。秋葉原の無差別殺傷事件をモチーフに作られたのだろうか。巧妙な派遣の仕組みを利用し、コストカットを図る企業。読み物としても面白いが、いわゆる勉強になる作品と思う。
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『震える牛』が面白かった相葉英雄。上下巻ということで、手に取るのを躊躇したが、『震える牛』の主人公、田川刑事に会いたいという一心で読み始めた。
こうした企業系の話は苦手だが、やはり相葉英雄は読ませる。まだ上巻を読み終えたばかりなので、内容と☆の数は控えるが、田川刑事に早く犯人を捕まえてほしいと願わずにいられない。
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「震える牛」に引き続き田川刑事再登場。
自分の仕事に誇りを持ち、地に足をつけた地道な捜査と人間味溢れる人柄が好感度大である。
大企業にとって社員とは部品の一部なのだろうか。
人を人とも思わない扱いに、派遣社員の闇をこれでもかと見せつけられる。
自殺と見せかけた殺人に田川刑事が執念を燃やして挑むスリル満点のミステリーだ。
本当にこれ小説なの?と戸惑うほどリアルに感じられ下巻での展開が楽しみである。
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上下巻とも一気に読んでしまいました。自殺と思われた一人の派遣労働者の死の再捜査から始まり明らかになる企業の欠陥隠蔽。さまざまな社会的問題と真実にたどり着こうとする刑事の姿。小説だとわかっていても、現実社会の何処かでこのような事が実際に無いとは言えないという気がしてしまいました。
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日曜日の本屋さんでちょっと立ち読みして、吸い込まれて即購入した一冊。
こういう出会いがあるのが本屋さんのいいところ。
WOWOWドラマにもなった「震える牛」や「血の轍」の原作者、相場英雄さんの新作です。
震える牛で事件解明したメモ魔の刑事田川さんがまた登場。
派手さはないですが、緻密な操作で細い糸を手繰り寄せながら事件の真相に迫っていきます。
現在の社会の大きな問題だけど、普通に生きている人たちはぼんやりとしか感じていない
自分に起こりえないものだとたかをくくっている、そんな問題を一気に目の前に突き付けてくるような
内容です。
読みながら手が震えてくる感情は久しぶり。
上巻の最初の方ですぐに下巻もほしいと決め、アマゾンで即ポチしました。
年度末で忙しいなんて言っていられない。
自分がいかに幸いな社会にいて、無知で無感情に生きているか
そんな心を激しく揺さぶられる作品です。
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読み始めたら、先が気になって止まらなかった。
読後一週間はずっと、派遣のこと、資本主義のこと、警察のこと、などなど、登場人物関連について、考え続けることになってしまったぐらい衝撃を受けた。
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『震える牛』続編。今回は、自動車業界、派遣業界の闇を描く。好況の恩恵は強者だけが受け、不況のしわ寄せは弱者だけが被る。こんな世界に誰がした。鎌田慧『自動車絶望工場』を思い出した。
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一人の青年が自殺を偽装して殺害された。ある自動車メーカーで派遣社員として働いていた。田川は捜査してるうち過酷な労働条件のもと働かされていた…果たして彼はなぜ殺されなければならなかったのか?下巻がきになる
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本格的推理小説。
上下巻と頁数は多いものの、読み始めると事件の真相が気になり一気に読み進めてしまう面白さ。
下巻では割と早い時期に真相が示唆されるものの、そこから二転三転どころでない怒涛の展開で最後の一ページまで読者の心を離さない良質の推理小説である。