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17件
ガラパゴス
著者 相場英雄
大ベストセラー『震える牛』ふたたび!
警視庁捜査一課継続捜査担当の田川信一は、メモ魔の窓際刑事。同期の木幡祐司に依頼され、身元不明相談室に所蔵されている死者のリストに目を通すうち、自殺として処理された案件を他殺と看破する。不明者リスト902の男の発見現場である都内竹の塚の団地を訪れた田川と木幡は、室内の浴槽と受け皿のわずかな隙間から『新城 も』『780816』と書かれたメモを発見する。田川が行った入念な聞き込みにより者不明者リスト902の男は沖縄県宮古島出身の派遣労働者・仲野定文と判明した。田川は、仲野の遺骨を届け、犯人逮捕の手掛かりを得るため、宮古島に飛ぶ。仲野は福岡の高専を優秀な成績で卒業しながら派遣労働者となり、日本中を転々としていた……。
現代の生き地獄を暴露する危険きわまりない長編ミステリー!
ガラパゴス 下
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2022/01/29 20:31
誰が被害者で、誰が加害者なのか
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yino - この投稿者のレビュー一覧を見る
事件を追う中で、企業の為に犠牲となる、派遣労働者の残酷な労働環境が浮き彫りとなるミステリー。2016年にこの本が刊行されてから5年以上経つが、残念ながら現在の日本社会の状況は改善されるどころかどんどんと悪くなっている様に感じる。一度狂った歯車がなかなか戻らないのは、個人も社会も同じなのかもしれない。度々出てくる調査メモの累積が表すように、「地取りの鬼」と称される主人公の地道な調査の連続と、そこから真相に行き着くまでの終盤の怒濤の展開は読み応えたっぷりです。
2016/04/26 08:45
お薦めします!
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kay - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろいろ考えさせられる作品です。今周りで起こっていること、新聞等で報道されていること、自分の頭でしっかりと考え、見極めないといけないと思わされました。
ガラパゴス 下
2016/04/03 23:20
テーマは非正規派遣
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Freiheit - この投稿者のレビュー一覧を見る
派遣労働者として転々とし、団地で死体となった。迷宮入り直前に窓際の刑事がメモを手掛かりとして臨む。サスペンスの長編。