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「全力で何かやれよ。全力投球してきた球なら、バッターは全力で振ってくる。全力投球を馬鹿にしてくる奴がいたら、そいつが逃げてるだけだ」
ー陣内
必死に考えたところでたぶん答えは見つからない。だが、必死に考えるほかない。
ー武藤
面白かった!!!
発売をとても楽しみにしていた一冊。
図書館で予約するも我慢できず購入…
今回は陣内・武藤コンビの長編小説。
無免許運転で人を殺してしまった少年の話を中心に進んでいく。
善か悪。白か黒。はっきり分かれば楽だけど、大人でも分からない課題。未成年だから、わざとじゃないから、悪意があったか、更生する気はあるか、、、簡単に判別できない問題に前作と変わらず自由奔放で負けず嫌いの陣内は陣内流に問題と向き合っていく。
少年犯罪について改めて考えることが出来た。
そして今回も付線の回収があり、気持ちのよい終わり方でした!
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「チルドレン」の続編。再び、同じ職場になった陣内と武藤が出会う少年たちの物語。前作と違い、今作は長編。「チルドレン」と続けて読んだせいか、短編ならではの陣内の小気味良さは少し薄れた気がするが、少年を陣内なりに理解しようとしている姿は、なかなか考えさせられるものがあった。作品自体も、きちんとつながりがあり、少年事件を考えさせる内容で、いい作品だと思う。
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陣内さんが猛烈に好きです。
久しぶりに通勤途中に関わらず、泣きながら読みました。
当たり前のことを当たり前に言う優しさ
。
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とても著者らしい一品。
家裁調査官の陣内は基本的にハチャメチャなのだが、正直で、現実的で、献身的だったりする。
交通事故の、被害者にとっても加害者にとっても救われようのなさは、本作に書かれている通りだが、それでも人は生きていかなければならないという当たり前の事実についても、改めて考えてしまう。
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伊坂幸太郎の新作。
伊坂の作品自体読むのが久しぶりだったけど、やっぱり、伊坂ワールドいいですね~
「チルドレン」の続編みたいな感じで、家庭裁判所の調査官、武藤さんのお話。というよりも、先輩の陣内さんのお話。
武藤が担当する事件は、無免許の青年が死亡交通事故を起こし、その青年とのやり取りです。
この青年、15年前に両親を交通事故で無くしており、さらに、10年前、小学生だった時に交通事故で一緒にいた2人のうち1人の友人を亡くしていました。
この10年前の事件の加害者も未成年で、担当していたのが陣内でした。
様々な事件が関係を持ち、複雑に絡み合っていく中で、陣内さんのいい加減さ(両方の意味ですよ)が、とっても良かったです。
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12年前の『チルドレン』を再読してから続けて読んだ。
陣内さんっていいなぁ。
適当な感じで、武藤さんたち周囲の人を呆れさせることが多すぎるけど、その分いろいろやってる。
多分一緒にいると疲れることも多いだろうけど(笑)
こんな人にはなかなかなれない。
『チルドレン』の若い頃の話を読んでいると、「え?陣内さんが家裁調査官になるとは…」という意外な気持ちになるけど、ぴったりなのよね。
善と悪はきっちり分けられない。
読めば読むほど、うーん気持ちはこうなんだけど、実際はこうでなきゃならないよねぇ…と悩む。
難しい。
それぞれの過去と人生、気持ちを想像し、陣内さんのとった行動を見ていると泣くよ。
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読み始めて、すぐに後悔する。
なんで、チルドレン読み返しとかなかったんだ〜!と。
チルドレンから時を経て、あの陣内さんは40代半ば。なんと主任。
今回、部下の武藤が担当することになったのは、無免許の少年が速度超過で歩道に突っ込み、男性を死亡させてしまった事件。
その10年前、加害者の少年は、同じような事件にあい、友人を亡くしていたーーー。
陣内のメチャクチャっぷりに小山田少年から寄せられる厄介な頼みごとに果てには入院なんてことになったりと巻き込まれまくりの武藤。
重い内容を扱ってるのに、陣内の話で笑ってしまったり。
チャールズ・ミンガスとローランド・カークの話もかっこよかった。イワンの馬鹿も読みたくなった。
少年事件の被害者と加害者。
被害者が悪人だったら…。
加害者が思わず同情してしまうような境遇だったら…。
小山田少年と武藤との病院での会話に考えてしまう。
少年法は罰ではなく更生を目指すもの。でも正直、酷い事件を起こした少年に対して、一部の人以外誰が更生なんて望んでいるの?って思ったこともあった。
でも、若林みたいな元少年もいるのだと思うと、乱暴な考えだったよな…と反省する。
「相手の大事なものを蔑ろにするな。
誰かの大事なものや大事な人を馬鹿にして、優位に立とうとする。自尊心や命を削ろうとする。そういう奴らと同じになるなよ。」
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初読。図書館。少年をめぐる犯罪とその処罰についてはいろんな意見があり、単純な結論に安易にとびつくことはできない。だからといって考えることを放棄してはならない。白黒はっきり分けられないことが多いのに、薄っぺらく白黒分けようとする風潮への警鐘ともなっている。ってなことを伊坂さんらしく軽やかに伝えてくれる。陣内さん、相変わらずつかみどころのないカッコよさです。
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チルドレンの続編 長編
あの陣内が帰って来ました。
家裁調査官の陣内と武藤が、少年達と出会い話し考えて悩む話しです。 少年法のあり方や、罪を犯した少年達の更生、その後の彼等の人生。中々に難しいテーマですよね。武藤同様に悩みました。罪を起こせば、罰せられる。単純な事なのですが、その犯人が子供であれば途端に難しくなる。凶悪犯人の更生は可能か否か。大人同様に裁くべきか。被害者の気持ちはどうなるのか。等々。
ただ、こんなに難しい話しでも読後感は悪くないです。一気に読めますが、完全に武藤目線でしたので要所要所で止まり考え込みました。ただ、陣内が相変わらずなので、かなり救われました。何年たっても、陣内は陣内で嬉しい。滅茶苦茶だけど、信用できないけど、上司だと大変そうだけど、信頼できる。なんなんでしょうね、ホント。
最後にまた作者からの問い掛けがあり、また悩む羽目になりましたが、面白かったです
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ストーリーの根底は重いです。しかし、陣内さんのいい加減ないい加減さが、中和してくれてます。武藤さんの言う通り、上司にするとめんどくさそうですが、陣内さんのような人に会いたいな、とつくづく思いました。チルドレンわすれちゃってるので、もう一度読んでみます。
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傑作『チルドレン』が刊行されたのは2004年。もうそんなに前になるのか。2016年になって、その続編が届けられるとは。
前作は、全編を通じた企みが、読み終えるとわかる趣向だった。本作は、フォーマットとしては通常の長編だが、キャラクターの魅力を活かしつつ、一つのテーマに真摯に向き合っている。そのテーマとは、少年犯罪。と聞くと、重い内容を想像するだろう。
前作にも登場した、家裁調査官・陣内と、全盲の青年・永瀬。語り部を務めるのは、陣内の職場の後輩・武藤。型破りな陣内の行動に、いつも苦労させられる武藤だが、家裁調査官としての陣内は、あくまで真面目に、少年たちに向き合う(だよね?)。
無免許運転で通行人を死なせた少年は、なかなか口を開かない。現実にもよくあるこうした事例で、罪を犯した少年について、報道から得られる情報は皆無だ。どうしてこんな奴を法で守る? どうしてこんなに量刑が軽い? そのように感じることは、僕自身少なくない。日々少年たちと向き合う武藤たち調査官も、迷い、悩む。
実際に会った少年は、凶悪犯罪者とはほど遠い。そんなことは多いのではないか。情が入りすぎてもいけないし、単純に厳罰に処すればいいわけでもない。過去や生育環境を調べていくうちに、ますます悩む。いくらでも重く書けそうだが、陣内の言動が、さっぱり重さを感じさせない。軽くなったわけではない。読者が向き合いやすくしているのである。
今回、永瀬は脇役だが、陣内との腐れ縁は続いており、重要な役割を果たしている。僕にはわからないジャズ談義は、示唆に富んでいる。電車内での経験を淡々と語る永瀬に、暗澹たる気分になる。残念ながら、このような大人は珍しくない。
武藤が担当している、別の少年が告げた、ある事実。それは、事故を起こした少年の救いになるのか。法に照らせば、断固ノーであるが、読者は迷うかもしれない。どんな処遇が相応しいのか、僕にはわからない。この世の中には、罪を背負って生きている、元少年たちがいる。当たり前の事実に、気づかされる。新たな代表作の誕生だ。
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家裁調査官の「陣内さん」の物語。
少年法だったり、障害だったり。罪を償うこととか、きっと正解はないんだろうなあ。
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伊坂作品の中でも『チルドレン』はベスト3に入るぐらい好きなので、続編が出て嬉しかった。陣内の破天荒ぶりが少し抑えられていた気がして物足りなかったけれど(少年犯罪がテーマだから、あまりハチャメチャには出来なかった?)、彼に振り回される永瀬、武藤とのやり取りが面白い。ただ「チルドレン」に居た某人物が出てこなかったのが(理由も仄めかされていて)ショックでした。これで終わりじゃ寂しい。何があったのか、さらなる続編を待ちます!
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一気読みでした!「チルドレン」で主人公 陣内が独特の世界観(正義感)を発揮した爽快なストーリーが帰ってきましたね!今回は長編でしたが、陣内と少年達との距離感が秀逸で、言葉のセンスも相変わらず小気味いいです!
立場、立場でのものの考え方や見方など考えさせられる場面も多かったのですが、非常に読みやすい内容でした。
また続編に期待したい!です。
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2016/5/3
大好きだ。
チルドレンから12年。グッとくる言葉盛りだくさん。
チルドレンでは「大人が恰好良ければ、子供はぐれねえんだよ。」が好きだった。
今回は「相手の大事なものを蔑ろにするな」だな。
全てを善悪に振り分けることはできない。でも善い心に、悲しみに、少しでも寄り添っていけたら、と思う。