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ブルフィンチの「中世騎士物語」"The Age of Chivalry; or, Legends of King Arthur and the Knights of the Round Table" からアーサー王伝説部分のみを新訳した物。この部分の内容は岩波文庫の野上弥生子訳「中世騎士物語」と同じはずなので、この本は読んでないが、1993年出版なので訳は読みやすいと思われる。
ただし野上版に入ってるアーサー以外の部分もおもしろいし、やっぱり全部が入ってる分岩波文庫の方がお徳感があるなぁ。
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今はゲームなどでよく登場するキャラクターの元になった物語です。円卓の騎士それぞれの魅力あるストーリーがいいですね。
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物語以前に小説としての文章がおかしい。総集編だと言うことを読後の解説で知ったが、そうだとしても、同じ章の中でこれがあるからこれが起きるとか言う基礎が出来てない。そう言う表現方法もあるが、間違いなくそうではないだろう。
有名なアーサーがエクスカリバーを抜く場面や、ランスロットの獅子奮迅の活躍シーンには胸躍る場面もあったので、訳の問題なのだと思いたい。
しかし、これを読んだ後だと、総集編ではない方も読もうとは思えなくなった。それは作り手が側が、一番望んではいない事だろう。入門編という事らしいが、お粗末すぎると思った。これだけ有名な作品。面白くないわけがない。いつか違う訳者の物を読んでみたいと思うが。
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アーサー王の物語の入門書としては、読みやすい本の一つです。
宗教色は強いですが、それを踏まえて騎士物語の世界に踏み込むための入門書として、お話がしっかりと整理されていると思います。
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アーサー王物語の入門書。妙訳が非常に平易であり文章の読み易さは抜群。ただ、アーサー王伝説関連に的を絞りすぎたせいか、原書の「The Age of Chivalry」などに比べると、どうにも全体の物語の繋がりに統一感が欠ける印象。最初からじっくり読み込みたい方には、より専門の書を手に取る事をお勧めする。
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やたらと、恋慕の情が激しいな。
歴史を紐解くと、往々にして語られるが。
墓場の蔓の件は、グッときた。死して尚、求めあう。
一般企業に、経営者を慕う円卓の騎士のような部下がいたら、素晴らしく発展するだろうに。
ラーンスロットの様な部下も、中々難しいか。
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舞台は六世紀頃の英国。国王アーサーや騎士たち が繰り広げる、冒険と恋愛ロマンス。そして魔法 使いたちによって引き起こされる、不思議な謎の 出来事の数々…。今日人気の高いファンタジー文 学の源流をなす、この夢のような伝説が今、よみ がえる。壮大にして官能美あふれる中世騎士物 語。
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どこかできいたことのある話の元ネタはここ からだったんですね。面白かった。特にトリ ストラムとイソウドの物語は印象的でした。
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ただ気高く美しいだけではなく人に焦がれ苦しみ醜さをもさらけ出した騎士たちの物語。優しい表現の中にもラーンスロット、トリストラムのような恋を追いかける情熱、ケイのような優越、ガーウィンのような劣情、ああ、なんだ人間の話だこれは。
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図書館で。アーサー王物は多少読んだことがあるのですが実はきちんと知らないなあと思い一番わかりやすそうな本を読んでみました。戦争ばっかり(笑)まあ建国話みたいなものだから仕方ないのかな~ 読んでいてこれは水滸伝と似ているな、と思いました。豪傑同士がぶつかり合い戦う。ロマンだ。
騎士と王妃のロマンスとは言うもののこれって不倫?だよな。ゼンダ城の虜もそうだけど女性は誰かの奥さんで恋人(騎士)が彼女に心を捧げて純潔に生きるというスタイルが昔の王道だったのかしら?(ゼンダ城は不倫じゃないけど)女性視点から物語が語られていないのでギネヴィア王妃がよくわからない。アーサー王が亡くなられた後に改心されてもね。
と言う訳で騎士と乙女のロマンスは結ばれないから、悲恋だから美しいのでしょうかねえ。個人的にはその辺りは良くわからなかったです。でもここから色々なお話が派生したのはわかる気がします。
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アーサー王伝説の中の騎士たちの冒険をわかりやすい文体で綴っていった物語です。
すこい物足りない気持ちになりました。
登場人物たちと価値感が合わないからでしょか?
ラーンスロットって不倫だったんですね……
豪傑といった印象を持っていのですが、彼への評価が下がってしまいました。
単調に伝説っぽく語られるけれど、ところどころ端折られてるとこがあったのが残念でした。それがこの本のいいとこでもあるのかもしれないけれど。
とりあえず、アーサー王伝説の概要を知ることはできました。
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この作品は『完訳 中世騎士道物語――騎士道の時代』より、アーサー王に関する部分を現代的に判り易く編集しなおされた物らしい。だから細かい部分までは載っていないがこれで大まかなストーリーは理解することができた気がする。
歴史的には実在の人物らしいけれど、数々の歴史化・小説化によって脚色されて来たので、架空の人物としての側面を強く残してしまっている。そして、話の中心となる円卓の騎士などが話の途中で減ったり増えたりしているのが読んでいく中で苦しい部分だった。
内容はアーサー王の活躍や、ファンタジーとしての側面は少ない。この作品を読んで最も感じるものは騎士道精神の清らかさである。騎士の誓いは正義に背いても行わなければならない。丸腰の相手と決闘するのは恥辱である。ある意味、日本武士よりも尊ぶべき精神を持っていると感じた。
読み終わった後の正直な感想としては、これだけでは物足りないという思いが強い。この『アーサー王の死』『円卓物語』『聖杯伝説』を統合した物語は起源が千年前にあるだけに数々の逸話がある。これを読んで、ますます興味を唆られたために他の細かい物語も読んでみたくなった。
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なんだか平家物語を見ているような…日本の武士となんら変わる所が無いような「騎士」
魔法や伝説という不可思議なものが生き、たくさんの人物によって織り成されているのに、ひとつの物語として、筋(まとまり)が貫かれている。――騎士道。
アーサー王のやっていることはどうみたって侵略行為であるし、ランスロットは気性の荒い無法者であったのだと思う。だってそれが戦であふれる中世のイギリスで生きる者だから。騎士がこんなに精神的だったら戦争などとっくに放り投げている。それを捻じ曲げてでもこの物語は騎士道を貫く。この書き手による、ひとつのまなざし。それによってトリエステとイゾルデのロマンスが生まれるし、ランスロットへの乙女の死が輝くのだ。
どうみたって略奪や殺し合い。血で穢れた手のひらだというのに。正当化と言い切ってしまえばそれまでだが、騎士道という精神で、英雄の名を負うことで、神に委ねることで、それを浄化する。
エクスカリバーの存在やマーリンの魔法の逸脱さをご都合主義だと切り捨てるのは一面的である。奇跡や不可思議なものの存在によって、その騎士道という精神の形が実現するのだから。
それにしても、なぜマーリンはガーウェインに聖杯探索を指示したのだろうか。彼ほどの力があれば、円卓の騎士たちの、探索の結末など簡単に予想できたはずである。それほどになぜ、聖杯にこだわったのか。
聖杯を手にすることが目的というよりかは、聖杯を見出すことを、信仰というものの実現をマーリンは望んでいたのではないか。聖杯を手にできるのは、その生が清く正しいものでなければならない。殺しを職とする騎士が騎士道を実現するために、神聖なものの前に跪くことを望んだのではないか。聖杯は各々内にある。そうでなければ聖杯はずっとアリマタヤのヨセフの下で眠り続けていただろう。彼ら騎士の力で聖杯が実現するとともに、騎士はその血で汚れた自身を浄化される。
宗教と騎士の精神が融けた、物語(ロマンス)の世界。戦の絶えない世界にあって書き手が望んだひとつの形。
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カズオ・イシグロ氏の「忘れられた巨人」を読んで
アーサー王時代の話が気になていたところ、古本屋で見つけて購入。
知っているようで意外と知らなかったアーサー王の物語。
西洋の騎士の文化も知ることができる。
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劇団四季の美女と野獣の一節から、読んでみようと手に取った一冊。散文的な物語の集まり。
「正しき者には危険はない、ただ卑怯者に逢うとき以外は」という一文が心に残った。しかしこの舞台、6世紀のイギリスでの正義の定義は現代と違って難しい。