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本書は、心が体に”物理的な”影響を及ぼし得るか、と言うことを知るために科学ジャーナリストである著者(女性)が、多くの医者や研究者たちの取り組みを調べていく”旅”です。この”旅”が描写されていくので結構長く、翻訳本なので若干読みにくいので結論だけ知りたければ最後の「おわりに」を先に読んでしまうことをお薦めします。著者のいいたいことはここに全てある。体調が悪ければ心も沈む、その逆もしかり。これは誰でも経験していることでしょう。しかし、心の持ちようが体調を左右する、と言われると、胡散臭いインチキ療法のようなものが頭に浮かぶのでは。しかし良く考えれば、心=脳も人間の臓器であり、デカルト流に心を体と完全に切り離すことはできないという気もする。そもそもホメオパシーだとか民間療法のようなものとか、宗教・信仰というのも、人間の心のあり方に影響を及ぼすことで、体にも影響を及ぼしているのかもしれない。本書に示される最新の調査結果では、偽薬効果(プラシーボ効果)と同程度の効果しかないクスリもあるようだ。と言うか、プラシーボ効果で心へ影響することが、実際に痛みの軽減や炎症の抑制などに影響することが示されつつあるらしい。そもそも、気持ち悪いものを見ることで吐いたりするのが人間であり、それは脳に入った情報が体に影響を及ぼす効果を示している。ストレスや環境の変化を受け取り、それに応じて体調を変化させるのは、進化の過程で人間が身につけた機能のようである。それを医療に応用することで、薬品の摂取量を軽減させることができるのではないか、ということだ。近代医学を否定する必要ないが、近代医学には否定されてきた代替医療とか自然医療、果ては宗教儀式のような、心が体に及ぼす影響をも近代医療に組み合わせていくことが必要なのかもしれない。しかしながらそのような効果を調べる研究は、医薬品の削減に繋がってしまうので大もうけしている製薬会社からはサポートされない。本来は医者は患者と十分に話をすることの方が効果があるかもしれないのに、実際は症状を数分聞いてクスリを出して効率よく患者を診て終わり。これは近代医療の資本主義社会化なのかもしれない。
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まずタイトルがいいですね。
日本で昔から言われている「病は気から」という言葉。
この本では心と身体の結びつきが病気や精神的な症状にどう結びつくかを科学的に分析しているので別に「気」という言葉の定義づけがされているわけではない。
それでも日本人なら「病は気から」というキーワードを思い浮かべながらこの本を読むと非常にわかりやすいので翻訳の妙技を感じます。
本文で非常に印象に残ったのが「要するに、私たちは人間であり、機械ではない」という言葉。
この言葉をよく噛み締める必要があると思います。
現代医療、代替医療の双方の問題点など考えさせれる内容も多く、またヒントとなる部分も沢山あります。
おすすめの一冊です。
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プラセボから催眠術、人の気遣いに至るまで、有効成分を投与する以外の心理的な”治療”がいかに人の身体に影響するかを複数の論文と取材を基に明らかにした本。
身体の治療と精神の治療は分けて考えるのでなく双方からアプローチすることが有効だが、今の医学では7割に効果のあった催眠術より、2割に効果のあった新薬を有効と認めている。
代替医療なんてトンデモ系の話ばかりかと思っていたが、実際に神経が免疫器官とつながっているために正に「信じる者は救われる」ということが起こり得るらしい。色々な新しい発見があり面白かった。
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病気や健康と心の関係に関して、解説した本です。前半のプラセボ効果の大きさとそれを実用的に生かそうとする試みや、正直に伝えるプラセボが効果があるという話、プラセボとパブロフの条件付けを組み合わせて、薬を減らす試みなどは知らないことが多かったので非常に興味深かった。後半は最近はよく聞く話が多かったので、徐々に興味が失われた。マインドフルネスなどは、結局はプラセボ効果をもたらすための方法で、効果があると信じ込ませられれば、なんでもいいのではないかとも感じた。思慮深く設計された研究で繰り返し効果が示されているというが、この本に出てくる手法のほとんどはいわゆるプラセボ効果を相殺する方法がなく、現実的にはまだこれから効果をしっかり立証する方法を探していく必要があるように感じた。
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サプリメントや健康食品、お祈りやおまじない、宗教やスピリチュアル。
病気を治し、健康になるために用いられている手段は、薬の使用だけではない。
そういう、『エビデンスの出せない治療法』についての、最新研究をレポートする本。
著者がイギリスの人なので、日本のこの手のレポート本より実例が豊富で、プラクティカルです。
プラセボを飲んでも、実際に体では回復に必要な物質が生成されていたり、数値ではかれる結果が出ているっていうのは、とても興味深かったです。エビデンスにするには個人差があるけれど、効果が出なかったって言い切ることができない、そんな数値結果なんだなあと。
おもしろいのは、「これはだの砂糖玉ですけど、これをプラセボとして飲むことで、あなたの体の痛みは緩和されることがあります」っていう説明の仕方でも、疾患によっては効果が出るということ。免疫が絡むのだと顕著なのかなという印象です。
以後、我が家では、薬を飲む時に「この薬は効くぞ-!」と言ってから飲むようになりました。おまじない的な行動だけど、実際それで免疫力向上が見られるのなら、やって損はなかろうてと。
しかし、このジャンルを開拓しても製薬会社は儲からないから、研究資金が出ないっていうのは、まあ、そうだろうなと思う。
むしろ今みたいに曖昧にしておくほうが、高いサプリメントも売れるし、スピリチュアルもレメディも商売になるしで、お金を稼ぐ余地がたくさんあるもんなー。社会的には、解明しないほうが都合がいいこと満載なんでしょう。
とてもわかりやすい、そして興味深い本でした。
今後、この分野の研究が進むことを願ってやみません。……難しいだろうなあと、思いながらも。
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2017年24冊目。
偽薬であっても効くプラシーボ効果や、催眠やマインドフルネスによる代替治療に科学的に迫った本。
これらはただ気分がよくなるだけではなく、心の持ち方によって実際に脳内から化学物質が放出されている場合がある。
例えば高山病の患者に対し、偽の酸素ボンベを与えた場合、血管の拡張を抑える脳内物質が放出され、苦痛が軽減する。
ただ、実際に酸素の血中濃度が上がったわけではないため、放出できるものとできないものがある、心の持ち方だけでは限界もある、ということも示唆している。
万能ではないことも知りつつ、投薬の際に効き目を意識するだけでも治癒力が高まるなど、簡単にできることは取り入れてみたいと思った。
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小さい頃、母親が怪我に絆創膏を貼りながら言ってくれた「痛いの痛いの飛んでいけ〜」という言葉には本当に効果があったのだ。
これだから人間の脳みそは愛おしい。
普段の不調や、なんとなく辛いはもしかしたら気のせいかもしれない。
そんな楽観的で大丈夫か?と思うが、そのくらいが考え過ぎている現代人にはちょうど良いのかもしれない。
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レビューはブログにて
https://ameblo.jp/w92-3/entry-12363047905.html
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途中までしか読めませんでしたが、『身体のことは心のにも、心のことは身体にも影響する。別々ではない』というようなフレーズが印象的でした。
身体と心は、確かにバラバラに診てしまいがちだけれど、表裏一体のもののはず。
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「デタラメ健康科学ー代替療法、製薬産業、メディアのウソ」
心は万能薬ではない。しかし一定の効果があるときもある。
生活のあらゆる側面にプラセボ効果が存在する。
身体が持っている天然ツールに限る。特定の症状に限られる。治療が無理でも自覚症状は変えられる。
プラセボ薬は副作用から解放される。本物っぽい高いもののほうがプラセボでも効果がある。プラセボを売る会社がある。わかっていても効果がある。
集団心因性疾患=プラセボと逆に、集団で病気になってしまう疾患=ノセボ効果=人間が生存するための体の知恵。
免疫抑制プラセボ効果=免疫抑制剤の代わりにプラセボ薬が効く。
高地で疲労しやすい理由は、筋肉中の低酸素ではなく、脳が酸素を確保するため運動させないように疲労感を演出しているから。
疲労は脳が作り出す間隔。筋肉にはまだ余裕がある。身体能力の限界を作り出すのは筋肉ではなく脳。=セントラルガバナー。インターバルトレーニングによって、脳が感じる限界を上げることができる。
患者が不治の病だと信じ込めば不治の病になる。
催眠術に賭けられた人は、椅子が見えないように指示されると見えなくなるが、横切るときは、椅子を避ける。
催眠術と従来の治療法を併用するべき。
依存性のある鎮痛薬をプラセボによって減らすことができる。
痛みは視覚的なもので注意をそらすことができる。
脳が意識的に何かに注意を向けられる能力は決まっている。
音楽は5%痛みを下げる、仮想現実の映像は35%の痛みを下げる。
痛みは、関節そのものではなく、脳による間接の認識。セントラルガバナー理論と同じ。
シマウマはライオンに追われてもストレスにならない。人間は失敗から学び未来を考える能力がある=ストレスを感じる。
ストレスが慢性疾患を引き起こす。老化を早める=テロメアの長さが10年分短くなる。
ストレスを挑戦と捉えられれば、よい反応が起きる。
恐怖と捉えると、悪い結果が起きる。
ストレスと感じたら、受け止め方をわずかに変えることを考える=支配されないようになる。
瞑想がストレスを減らす。=マインドフルネス瞑想法。
注意しないと、心と体は互いに食い物にする悪循環に陥る。瞑想でそれを救える。マインドフルネス瞑想によって、思考が浮かんでも、それに支配されない習慣を作る。
社会的な絆が若さを維持させる。健康長寿のカギ。
社会からの孤立は、肥満、運動不足、喫煙と同じくらい健康を害する。
HRVバイオフィードバック=ストレスイレーザー、インナーバランスセンサーで、心臓の鼓動パターンを変える。心を落ち着かせることができる。
敗血病は21世紀の疫病。
心臓の鼓動を変えることは、迷走神経に働きかけ、体に影響する。迷走神経は心拍数を減らし、炎症のブレーキになる。
ルルド。奇跡とは解釈。心には奇跡的な治癒は起こせない。ルルドは病院ではない。
レイキには偽の治療以上のものはない。ホメオパシーも同じ。しかし一部の人に効果があることは事実。がんを治すことはできない。
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<どんな本?一言で紹介>
最先端科学の現場で、「信じる心」を医療に取り入れる研究が進んでいる。
イギリス気鋭の科学ジャーナリストによる、病気に対して「心」がどのような役割を果たしているかを解き明かしたノンフィクション。
<どんな人におすすめ?>
「ストレス」なんて、自分には無いと思っている人。
西洋医学と東洋医学、ふたつの折り合った部分が知りたい人。
日々報道される感染症で、不安な人。
<読んだら、どんなことが分かるの?>
『ネイチャー』『ニュー・サイエンティスト』などの一流科学誌で記者・編集者を務めてきたジャーナリストが、厳密な取材をして解明した、
「心と体は、非常に密接に結びついている」ということ。
・偽薬――プラセボが効く理由
・型破りな考え――効力こそすべて
・パブロフの力――免疫系を手なずける方法
・疲労との闘い――脳の「調教」
・催眠術――消化管をイメージで整える
・痛み――バーチャルリアルティと鎮痛剤
・パブロフの力――免疫系を手なずける方法
・ストレス――格差と脳の配線
・マインドフルネス瞑想法――うつと慢性疾患
・健康長寿――老化と社会的つながり
・電気の刺激――神経で病気を治す
・神を探して――ルルドの奇跡と科学
<日々の生活、仕事などに活かせるポイント>
1.健康における「心の影響」を無視しない
「プラセボ効果」という、偽の手術を受けたにもかかわらず、実際に回復してしまった。そうした現象がある。
プラセボ研究のパイオニアのひとり・神経科学者のファブリッツィオ・ベネデッティは、1970年代臨床試験をおこなった。結果「プラセボ群の患者の反応が、実薬を与えられた患者と同等かそれ以上だった」ことを確認した。その後、科学者たちは、その正体を突きとめた。それは、脳内で産生される「エンドルフィン」という物質が、役割を担っていたのだ。
「エンドルフィン」はモルヒネなどと同じく、科学物質群に属している強力な薬で、天然の鎮痛剤として作用する。そのような物質を自力で産生できるということは、当時思いもよらないことだった。
「プラセボ効果」の解明にキャリアを捧げたベネデッティは、その後も次々と新しい発見を重ねていき、プラセボ効果の限界も明らかにした。
ひとつは、「信じる心」が治療で効果をもたらす状況は、体が持っている天然ツールができる範囲に限られている。例えば、偽の酸素を吸うことによって、脳が空気中の酸素濃度が高いかのような反応を示したとしても、実際の血中酸素を上げることはできない。
次に、「期待」がもたらす効果は、特定の症状に限られる。「プラセボ効果」は、うつ病や不安、依存症など精神障害に対しては、とくに強く働く。また、痛みや痒み、発疹や下痢、認知機能、睡眠や、カフェインやアルコールなど、中毒性のあるものからの影響に対しても、効果が認められている。
だが、コレステロール値や血糖値など、自分ではわからない値に影響を及ぼすことは考えにくい���病気の根源的なプロセスや原因に関わることについても、同じく。
2.ストレスで悩む人は、「マインドフルネス瞑想法」などで、意識を訓練する
他の動物と異なり、人の脳には「失敗から学んで未来を考える能力」がある。しかし、その能力があるせいで、未来について悩み、それがストレスという問題につながっている。
絶えまないストレスは人の体を破壊する。とくに、心臓血管系はその影響を受けやすい。また、慢性的なストレスは、ワクチンに対する反応を弱め、ストレスをためていると感染症に罹りやすくなりがちだ。さらに、たとえ喫煙や飲酒などを制限していたとしても、日々ストレスを抱えていると、特定のがんのリスクが高まってしまう。
人生からストレスをすべてとり除くのは不可能だが、借金や不安定な関係など、外的な問題をいくら背負っていたとしても、それ自体は人体に直接的な害をおよぼさない。人に害を及ぼしているのは、あくまでそういった境遇への心理的反応、つまりは「心の状態」だ。
軽度から中程度のストレスを突発的にかけられたとしても、リラックスする時間があれば問題にはならない。事実、「質の良い」ストレスは心臓血管系と免疫系にとってよい影響をおよぼす。受け止めかたをわずかに変えるだけで、ストレスが健康に及ぼす悪影響を減らせるのだ。
そこで、「マインドフルネス瞑想法」を身につければ、そうした悪循環を断ち切ることができる。「マインドフルネス」とは、自分の思考と周囲の状況を観察することだ。自分の思考を一歩下がって観察すれば、不快な考えやストレスを生み出す考えが、かならずしも現実を表しているのではないことに気づく。浮かんだ思考に頭を支配される必要はない。
<感想>
本書で、一番にくみ取ったメッセージは、「二項対立で考えない」こと。
「二項対立」…矛盾や対立をする関係へと持っていくこと
「体調が悪くなったらお医者さんが解決してくれる(だから自分は何も調べて考えて対処しなくていい)」という「お医者さん至上主義」や、かといって「体調悪くたって、心の持ちようで治るんだ(だから、医者なんかかからなくてもいい)」という精神論。
どっちか片方に寄った考え方は、「近代の産物」。私も以前は、ついつい「良いか悪いか」「白か黒か」で何事も判断してしまいがちだった。
もちろん意思決定のシーンでは必要だが、特に「政治」「医療」「経済」といったマクロ的な、範囲の広い事象に対して意見を持ったとき、またはある個人のおこないについて、「二項対立」で考えるのは「時代遅れ」なのだと、最近グローバルエリートの書いた本を読んで、いつも補正される。
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心の治癒力に根拠はある、科学が存在するということを説明した本。体と心は切り離せない。
プラセボが聞く理由;期待によって脳内エンドルフィン放出につながる等、生体の持つ天然ツールにより自覚症状が改善する(客観的数値はそんなに。根源的なところは変化なし)プラセボと知ってて飲んでも効果あったりする。副作用もないしいいじゃん。ところで副作用もプラセボの逆のノセボ効果かも。医師の言葉とか、患者とのやり取りは大事。
条件付けしてプラセボ混ぜていけば条件のみで薬の効果を得られる。薬の量を減らせる。
自閉症にセクレチン、脊椎骨折患者に椎体形成術、高山病、パーキンソン病でも和らぐという報告。生活のあらゆる面でプラセボ効果は存在する。
慢性疲労症候群では脳がブレーキをかけている。ちょっとずつできること増やしていけば克服できる
過敏性腸症候群の話。催眠とかメスメリズムは胡散臭いと言われているけど体と心を同時に治療することが必要だ。
人をトランス状態にするには手の動きとか必要ない。ロウソクの炎とかボトルの蓋とかの対象に注意を向けさせるだけでいい
暗示で体温と血流に影響できる
鎮痛剤使い続けると耐性ついて依存症になってしまう。脳が意識できるものは限られているからVRとか催眠で意識をそらせれば鎮痛作用ある。体への認識をかえてやる。
お産で激痛なのに全くの正常と言われた:理解されてないのか落伍者なのか、孤独感を感じる。
リスクが高いお産を経た2-6%がPTSD
相手からの気遣いが孤独感減らす
瞑想で前頭前皮質の厚さが増す
心拍数の変動HRVが高い人は記憶力、集中力、感情や表情の調節もうまい。HRV高くするには:ゆっくり呼吸、圧反射、迷走神経亢進させる。HRVは迷走神経が活発か示す尺度でもある
成長する幸せのスコアが高い人は目先の楽しみに駆られる人より炎症にかかわる遺伝子の発現が低い
癌で代替医療のみに頼るのは絶対よくない。最新医療と統合させることで副作用を減らせるという利点がある、
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「気のせい」という言葉が好きだ。
決めつけたくないという気持ちもあるが、それ以上に、気のせい、まさに気の持ちようだから、かもしれない。
だから、ホメオパシーレメディだって効くわけだ。
疲労は脳が作り出す感覚だから、そして脳は過保護になっていてすぐストッパーが働くから、その脳の再教育をすると、限界を超えることができてしまう。
こんな例はごくごく僅かで、一冊まるごと病は気から、という話である。
さて、ワタクシただいま通院中であり、検査につぐ検査であって、体調がすぐれない。
すぐれないのだが、最悪の想定は脱したようで、それを聞いた先生は、「そうじゃない、ってわかった時点で痛みが取れるケースもあるですよ」なんていう。僕の痛みは取れなかったが、ようするに、病は気からってことじゃないか。
治ればよし、それが気のせいに見えてもいいじゃないか、ってことだ。手を尽くしても治らない病と、手を尽くそうとして救うことができたニセ医師によるニセ治療と、どっちがいいか。いま、この両者の間には大きな溝があるが、そのうちこの溝は埋まるんじゃないかな、と思った。とはいえ、まだ僕には精神だけで快方に向かわせるだけの自己催眠力がない。
ちょっと厚いので、入院する機会なんかがあったら、きっとよい本。
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ノセボ効果のアメリカ男の話が面白かった
抗うつ薬の臨床試験参加者だったその男性が、カプセルを大量に服用、男性は動悸と血圧低下で緊急搬送され4時間輸液。そこに一本の電話が。
「その男性はプラセボ群、カプセルは抗うつ剤ではない」15分後には症状が消えた。
瞑想を8週間目標
飲んでるサプリの効果を改めて確認しプラセボ効果を更に追加させようと思う。
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(2018/3/25)
偽薬、ホメオパシー、ブラセボ。
様々な病状がこれで治ってしまう。
人間の不思議さ。
脳の働き。
この本での最大の発見は
・限界と感じた時に、力が残っている
・疲労感とは、脳により中枢神経に強いられたもの
・身体能力の限界を決定するのは、心臓や肺や筋肉ではなく、脳だ
・狩りに出れば、仕留めた後、必ず食べ物を家に持ち帰る必要がある
それが全力を出しつくした後、エネルギーが残っている理由!
なんと!
私もマラソンランナーなのだが、
いつも終盤疲れる。遅くなる。
10キロでも、ハーフでも、フルでも、決まって後半そうなる。
もちろん、距離に合わせてスピードも違うのだけど、
それにしても、あと少し、というところで弱る。
ビルドアップ(後半速くなる)ことなどまずない。
一度あったのは股関節が痛くなり、痛み止めを飲んだ時だけ、、、
あ、痛み止めを飲んで速くなった、、、
これもブラセボか!
痛みがすぐなくなるわけもなし。
まして体が調子よくなるわけでもなし。
脳により病気にもなり、脳により回復もする。
西洋科学はなかなか認めないが、
ばかにしたものではない。
スピリッチュアルの世界は私も信じていないが、
西洋医学も妄信していない。
自然治癒力を一番信じるが、
これがブラセボ、脳の力ってことか?
奥が深い。